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道楽草  作者: 十三岡繁
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建築の定義

 建築というのは英訳するとARCHITECTUERアーキテクチャーだ。建築家はARCHITECTアーキテクトである。普通何かしらの状況にある人間を表す単語にERが付く事が多いと思う。TEACHERとかMOTHERとかはそうなっている。なぜ建築は逆なのだろう?


 建築は単に建築物の事だと思っている人が多い。建物であれば英語なら他にBUILDINGという単語がある。建築物は建築の大きな要素であることには違いないと思うが、よく言われているのが…もしかしたら私が言っているだけかもしれないが『建築はモノではなくてコトである』という事だ。建築物という『モノ』はその『コト』の一構成要素でしかない。


 何かぼやけた感じなので、建築とは何かという定義を考えてみた。『新しい価値を創造する行為』…いい感じだと思うのだが、それだと調理人やプロダクトデザイン等、他の創作行為でも同じことが言えてしまう(英語のアーキテクチャーにはそういったニュアンスもある)。もっと建築ならではという表現を考えていて『空間を場にする行為や意識』としてみた。


 『空間』だけなら人が居なくても、何も無くてもそこに存在するしあり続ける。しかしそこに何らかの意識が入り、意味を成すことで『場』ができあがる。『行為』の他に『意識』もつけ加えてみたのは、場にする行為だけだと動物でもできてしまうからだ。蟻が巣を作れば空間は意味を持つ場になってしまうが、これを建築と呼ぶにはいささか違和感を感じてしまう。人間中心主義と言われてしまいそうだが、こうしようああしようという意志や意識があって建築となる様なニュアンスだ。


 動物なら犬や猫でも意識があるだろうと言われれば、まぁそれはそうかもしれない。しかしながらアーキテクチャーは構造や構築という意味もあるので、もし犬がそこを快適な住まいにしようと思って木を拾ってきて積み上げ、かまくらの様にしたならそれは建築と言ってもいいように個人的には思う。でも多分そんな犬はいないような気がする。


 建築は神が人間に与えた特権行為だと、とある有名建築家が言っていた事を思い出す。

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