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道楽草  作者: 十三岡繁
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レベルアップ

 なんだろう、ある時突然世界のステージが一つ上がったように感じる事がある。いや、自分のレベルが一つ上がったと言った方がいいかもしれない。仕事や技術的なスキルと違って、具体的に何が変わったという事も無いので多分気のせいなんだろう。しかし、ゲームのように本当にそんな事があったら楽しいなと思う。


 現代物理学でもシミュレーション仮説というものがある。量子力学においては事象は観察するまで確定するものではなく、結局この世界は波動関数でできているという事になっているようだ。あの日本で一番有名なロールプレイングゲームでは、宝箱は開けてみるまで中に入っているものは定かではない。プレーヤーが箱を開けたときに確率で決まるのだ。確率は関数で決められている。


 ゲーム中経験値が溜まれば一定のところでレベルが上がる。お決まりのメロディが流れるので分かりやすい。レベルが上がってステータスががあがれば、時には魔物が落とすレアアイテムのドロップ率が上がったりもするのだろう。宝箱の中身も変わってくるかもしれない。関数が書き換えられるというよりは、その関数に入力される数値が変わってくるのだろう。


 シミュレーション仮説がある意味正解だとして、レベルがアップすれば今までと同様の状況に置かれても結果は変わってくるのだろうか?または他のレベルの違う人間が同様の状況の場合、それぞれでレベルで結果が変わってくるのだろうか?


 あのゲームでは途中で死ぬと所持金は半分になってしまうが、経験値やレベルが減ることは無い。そう言った意味では逆戻りは無い。現実の人生もそうあって欲しいと思う。


 エッセイ冒頭に書いてあるみうらじゅん氏の言葉「人生は死ぬまでの暇つぶし」は、「人生は死ぬまでのレベル上げ」という解釈でどうだろう?上げるといい事があるのかどうかは定かではない。

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