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「ちょっと貴方、何をなさっているのですか。レオナルド殿下はこの国の王太子なのですよ。身の程をわきまえなさい。」

「す、すみません。」

「殿下も殿下です。こんな人通りの多いところで女性と二人きりで会うのは良くないことです。」

「はぁ~、ティアラ、君も昨日は庶民の生活を知るために特待生に話を聞くことに賛同していたではないか。」

「公に私や他の学年の特待生もいる場でだと思っていたんです。そもそも…」


廊下でティアラと歩いていた際、ティアラが殿下を見つけた瞬間、急いでつかつかと歩いて行ってしまったので、追いつくのに少々時間がかかってしまいました。ですが、この光景、何だか見たことがあるような気がします。このような夢でも見たのでしょうか?その時おびただしい数のイメージが頭の中に入ってきた。あ、これ、乙女ゲーム「キミコイ」の世界だ。これは俗に言う乙女ゲームに転生というやつなのだろうか。ということは、私がゲームしてたあれは前世!?嘘でしょ、私死んだの!?そんな記憶全くないんだけど。まぁいいや。それは一旦置いておこう。とにかく私は前世で乙女ゲーム「君に恋して」通称「キミコイ」をやりこんでいた。それはなぜか。最推しの声優さんが出ていたから、それだけだ。もちろん「キミコイ」に出ている他の声優さん達も皆好きである。今はモブ達が話しているせいでイベントの内容(声優さんの声)が全く聞こえない。ちょっとだけ寄ってみようかな。どんどん近づいていく。あ、もうすぐでちゃんと聞こえそう、そう思ったとき、人にぶつかってしまった。慌てて謝る。

「あ、すみません。ふぇっ」

何だ。この自分から発せられたピュアピュアボイスは!?あ、そうだ、私はメインキャラクターのソフィア・スコット。ということは、私から発せられた声はあの加賀真理子さんの声!?え、どうしよう。死ぬ。バタッ。

こうして、私は自分の声の尊さに気絶した。



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