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7/13

パーティ

毎週水曜日投稿。今の所まだ余裕ありますね。

オンゲキとチュウニズムが楽しい今日このごろ。コロナには気をつけていきましょう

それから。ウキウキで生活していると、土曜日となった。

今日はついにパーティの日だ。


「うし。行きますか」


スーツを着て、パーティ会場となっている高級ホテルに向かう。

大きくなったな。あの物語も。

高級ホテルで記念パーティをやるほどになったほど大きくなったということを実感しつつ、会場へ入る。


会場へ入ろうとすると、なぜかステージ脇で待機させられた。

その後。アニメ制作の監督をやっていると言った人に「サプライズで登場してもらいたい」と言われた。

まあ、そのくらいなら。と軽く了承し、ステージ脇で待機することとなったのだ。


やがて。パーティ開催の時間となり、司会がなんか言っているが、楽しみすぎて何も聞いていなかった。

みんなどんな反応をするのだろうか。

そう考えるととても楽しみではやく出たい気持ちが溢れてくる。


すると、司会の人が監督を呼び、監督がステージへと上がることとなった。


「やあ諸君。監督の平泉志那(ひらいずみしな)だ。

今回はアニメ放送記念という事で。このパーティに参加してくれて、そしてこのプロジェクトに参加してくれてありがとう。諸君らのおかげで無事に放送だ」


と、感謝を述べる。

スタッフ達は監督の言葉で更に盛り上がっていく。


そして、感謝を述べ終わった監督はニヤリと笑い…


「そんな諸君らに最高のサプライズを用意している」


と言った。

その言葉にスタッフ達は最大級に盛り上がっていく。

ここはディスコかなんかなのかな。


「それでは登場していただこう。よろしくおねがいします」


そして、監督はこちらに向けて腕を振り上げる。

「これが合図かな」と思った俺はステージ脇からステージへと足を踏み入れた。


その瞬間。スタッフ達の動きが止まった。

きっと、「この子は誰だろう」とでも思っているのだろう。

そんな中。ちらりとスタッフ達を見ると、中に海凪の姿があった。

彼女は徐々に口と目を開いていった。


「さあ、このお方は。我らが『ビギニングオブザヒーロー』の生みの親。愛染介介だ!!」


と、監督が言った瞬間。

会場は先程よりも更に盛り上がった。


いやここまで騒ぐ?


と、疑問に思ったのだが、これほどまでに沢山の人に認知されてきて、これまで一度も顔を出さなかったのだ。

ここまで盛り上がってもしょうがないか。


「皆さん、初めまして。愛染介介です」


マイクを受け取り、自己紹介と簡潔な一言を済ませる。


「介介先生。ありがとうございました」


と、監督は俺にお辞儀をした。

それからステージ上では、アニメのオープニング。エンディングを手掛けている歌手による生演奏等があり、楽しませてもらった。




それから、俺はパーティを楽しんだ。


「・・・」


アニメの制作に携わった方々と沢山交流したし。


「・・・」


作品がこうすごくてこう好きと沢山言われ。


「・・・」


ちやほやされたのだが…

俺がステージに登場した時から、一人の視線が痛いほど伝わってきている。

それは、俺をずっと見てずっと話しかけてきているスタッフ達が居てもわかるほどに、視線が痛い。


「すいません。少し外の空気吸ってきてもいいですか?」


と、笑顔を張り付けてスタッフ達に離席することを伝える。

そして一瞬その視線の方向を見て、熱い視線を送ってきている人物に目配せをする。

彼女はその意味を理解し、一緒に話していた同僚に少し離席すると伝え、会場を出た。



「なんで来るって言ってくれないのさ」


海凪は何時ぞやと同じように頬を膨らませている。

会場を後にした俺達は丁度会話が出来そうな場所を見つけ、そこで話そうとなった。

…のだが、開口一番に文句が出てきた。


「いやちょっと驚かせてやろうかなって」


俺はいたずらっぽく微笑む。

ぶっちゃけこのパーティに来た動機はそれだ。

単純に海凪を驚かせるため。それだけだ。

まあ、他にも俺のキャラクター達に仕草や声を吹き込んでくれた方々に会いたかったっていうのもある。


「祐希君の意地悪…」


海凪はプイっとそっぽを向いてしまった。

いやなんだこの子可愛いな。という言葉は心の中にしまっておく。


「まあまあ、いじけないでくれって」


俺はとりあえず機嫌を直してもらおうとした。

海凪はちらっとこちらを見て、不敵な笑みを浮かべた。


「そうだなあ。今海凪さんはとても機嫌が悪いです」


おっとこの子なんか言い始めたぞ。

絶対になにか企んでるぞこれ。


「祐希君。私が喜びそうなことをしないと機嫌直らないよ」


と、悪い顔をしながら言う海凪。

いやまあ、そういうことだと思ってたけどさ。

喜びそうなことって言ってもなにすればいいんだよ…


と、考えたところでとあることを思い出した。

それは昨日のことだ。



金曜日。


「なあ和泉。女の子ってどんなプレゼントが喜ぶかな」


「どうした急に。物語関係か?」


ゲームセンターでリズムゲームをしている最中。俺は隣でプレイ中の和泉に尋ねた。

彼は音ゲーに集中しつつ、会話に付き合ってくれた。


実は和泉は俺が『ビギニングオブザヒーロー』の作者。愛染介介だということを知っている。

そう、彼が俺の家に来た時。たまたま書いている途中だったのを消し忘れており、それが見られてしまったのだ。

それから、和泉には高いアイスをおごり、どうにか口止めに成功したのだ。


「いや。物語は関係ないんだけどさ。なんとなく」


と、俺は誤魔化す。本当の目的は、明日のためだ。

明日。パーティの日は海凪の誕生日なのだ。

それは家に送っているときに聞いた話だ。

海凪はパーティに出席するだろうと考えた俺はついでに誕生日プレゼントでも渡してあげようかと考えたのだ。

これでも彼氏ですしね。


そんなことを考えたのだが、そこで俺は気づいたのだ。


…俺。彼女とか居たことないし、何あげればいいか全然わからねえ…


という事に。

そこで、俺よりは恋愛経験がありそうな和泉に訊くことにしたのだ。

これでも和泉は校内トップ5に入るほどのイケメソだ。


「なるほどね。神薙か」


いきなり的を射た発言でついATTACK-スマホの音ゲーでいうGOOD-が出てしまった。


「図星かよ。まあいいや」


和泉はプレイが終わったのか、俺が動揺したことを見ていたらしい。

俺もプレイが終わり、後ろに人が並んでいるので、すぐに荷物をまとめ退いた。


ゲーセンに居てもいいのだが、どうせなら今からプレゼントを探しに行こうという事で。

ショッピングモール内にあるゲーセンを出て、ショッピングへと足を進めた。


「そうだな。どういうのが渡したいんだ?」


歩きつつ、和泉が尋ねてくる。

まあ、普通その質問が来るんだろうとは予想してたけどさ。


「それがさ。一切わからないんだよな」


「この妄想厨二病陰キャ野郎が」


なんか直球でディスられたんですけど。

え?泣いていいですか?というより全国の小説家に謝れ。


「うるせえな。誰かにプレゼントするってことがないんだよ」


と反論すると、和泉が同情するような目で見てきた。

やめろ、そんな目で俺を見るな。悲しくなるだろう。


と、とりあえずどんなものを渡すかというところから俺達のデート(?)は始まった…



この小説に立ち寄っていただき。ありがとうございます。


そこで、皆様のお時間を頂戴している身として、その時間を良いものにするべく。


よろしければ。レビュー、感想、誤字報告をよろしくお願いいたします

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