実は凄い…?
これから月イチで小説投稿しようかなと思います!
頑張るんでよろしければ是非是非見てってね!!
追記。2月の間は毎週水曜日に投稿しようかなと思います。
お試しでやってみて、きつかったら月イチ。出来そうだなって思ったら週イチでやります。
まあ、リアルが忙しかったりしたらやめますけど…
「うむ。どうするか」
海凪が気絶してしまい、家に送ろうにも家を知らないため送ることが出来ず、しかしこのままというわけにもいかないため。
とりあえず俺の家へと来た。
海凪をおぶって来たのだが、結構軽かった。
普段ご飯食べてるのかこの子は…
まあ、軽かったおかげでミジンコ並みの俺でも家まで運べたわけですがね。
家に着いた俺は、悩んだ末。とりあえず自室のベッドに寝かせることにした。
うん。嫌がらないといいんだけど…
女子って男子のベットで寝るって嫌なものなのかな。
わからないわ。これだから男子は…っていっても女性経験が少ないんだからしょうがないね。
「さて、とりあえず起きるまでに飯でも作っておくかな」
いつ目が覚めるかわからないが、まあ。適当に炒飯でも作っておこう。
そう考え、俺は料理を始めるのであった。
ちなみに、卵がないことに気づきスーパーへダッシュしたのは内緒。
「う…うん……?」
そこで私は目覚めた。
寝起きのぼやけた視界に最初に入ってきたのは、見覚えのない天井だった。
「あれ…ここは?」
上半身を起こして見渡してみると、L字の机の上に置かれたデスクトップ型のパソコンやモニター。
そしてゴツゴツしていて快適そうなゲーミングチェアと呼ばれる物。
そしてクローゼット等の収納に、今私が乗っているシングルサイズのベッド。
多分だが、男の子の部屋だろう。
でもなぜ私は男の子の部屋に居る?
そしてなぜベッドで寝ている?
私は思い出すために少し記憶を遡ろうとする。
すると、部屋の扉が突然開かれた。
「お、起きたね」
そこから現れたのは、私を助けてくれたクラスメイト兼彼氏役の、祐希君だった。
祐希君を見た瞬間。どうしてこうなっているのかを全て思い出した。
確か。恋人同士ということになって、名前呼びにしようということになり、名前を呼ばれたところで、私はキャパオーバーを起こし、倒れてしまったのだ。
きっと。倒れた後祐希君が自分の家まで運んで休ませてくれたのだろう。
でも、わざわざ祐希君の家じゃなくて、私の家に送ってくれたらよかったのに…
なんて思ったのだが、そこで気づいた。
私、彼に家を教えてないや………
家を教えてないという重要なことに気づき、申し訳なさがこみあげてくる
「おはよう。海凪」
祐希君は壁にもたれかかり微笑んだ。
「おはよう…ございます」
「炒飯作ったんだけど、食べるか?」
祐希君は私を家まで運び休ませてくれたのにもかかわらずご飯まで用意してくれたらしい。
私は更に申し訳なさや罪悪感を感じる。うー、優しすぎるよ祐希君…
私は流石にそこまでやってもらうのは申し訳ないと思い、断ろうとしたのだが、こういう時でも私の体は正直で、お腹が空いているのか大きな音を鳴らした。
「あはは。オーケー。温かいうちに食おうぜ」
祐希君は笑いながら扉の外を親指で指した。
私の顔はきっとバラよりも赤くなっているでしょう。それを自覚できるくらい顔が火照っているのでした…
海凪が目覚めたので、とりあえず先程出来た炒飯を食べることにした。
「本当にごめんね」
炒飯を黙々と食べていると、突然謝られた。
海凪を見ると、申し訳なさそうにしている。
「気にすんなって。特に迷惑なんてかかってないから」
そう。何も迷惑なんて掛かってないのだ。
夕飯は作る予定だったし、炒飯なんて一人前も二人前も変わらんし。
それを先ほどから何度も言っているのだが、海凪は謝り続けている。
…きっと。昼間の件とか、昨日の件とかのことも言っているのだろう。
まあ、どちらも迷惑なんてかかってないし。特に謝られることでもないのだが…
「そういえば。お前んちどこ?」
「ふえ?どうして?」
俺はふと、思い出したことを尋ねる。
起きたらこのことは聞いておこうと思っていたんだった。
「いや、知らないと送っていけないし」
「いやいや。そこまで迷惑かけるのは…」
両手と頭をぶんぶんと振る海凪。
「いや、迷惑でもないし。それに一人で帰る方が危険だしね」
そう、街を歩いてるだけでナンパされるのに夕刻に一人で帰らせたらどうなるか。
そう考えるとまあ。送らないとなってなりますよね。
「んー…じゃあ、よろしくお願いします…?」
「おう」
それから。炒飯を食べながら駄弁った俺達は、海凪の家に向かったのだった……
「ふう。夜は若干冷えるな」
外に出て少し歩くと、あたりはすっかり暗くなっていた。
今は夏の終り頃。時の流れとは早いもんだな。
「そうだ。海凪って声優じゃん?」
「そうだけど、どうしたの?」
そう。これでも海凪は超人気声優なのだ。
こんだけやらかしていても…だ。
いや、よくよく考えたら出会って2日目の人を恋人とする人なんて聞いたことねえわ。
……ごめん。俺出会ってすぐの人を恋人としてたわ。
「いやさ。どんな作品をやってるのかなって」
「あれ?言ってなかったっけ?」
特にこの作品のキャラをやってるとか、聞いてないな。
誰かが質問してた気がするが、特に聞いてなかったし。
「言ってなかったか、私はねー。色んな作品をやってるんだけど、ココ最近だと今度アニメ1話が放送されるファンタジー小説『ビギニングオブザヒーロー』の主人公役をやってるね」
「え?まじ?」
海凪があの作品の主人公をやるとは知らなかった…
『ビギニングオブザヒーロー』とは、
敵の侵略を受け壊滅寸前の異世界に飛ばされた主人公が、仲間等と協力し世界を救う。という物語の小説だ。
この小説は、現在ではもはや知らない人など居ないほどに人気な小説で、アニメ化が決定されており、今度1話が放送される。
作者の名前は、愛染介介。
数作品を超えた伏線回収等、圧倒的な想像力と構成力によって絶大な人気を誇っている現世最人気小説家だ。
ちなみに俺ももちろん小説全巻持っている。
これ新刊買うのにも一苦労で、全国の人が買い求めるため。新刊発売日には本屋等はとても忙しくなる。
そのくらい人気な小説の主人公を担当している……だと?
いや、人気ということは理解してましたけども、いやあの作品の主人公を担当している人が恋人ってよく考えたら凄いラッキーじゃね俺人生勝ったわ。
「サインくれません?」
これほどの人気声優となるとサインをゲットするのも一苦労だ。ここはゲットしておかないと損というものではないか
「い、いいけど…」
……担当を聞いてからの食いつきに気圧されたのか、若干引き気味に答える海凪。
いやだって…しょうがなくないっすか…?
この小説に立ち寄っていただき。ありがとうございます。
そこで、皆様のお時間を頂戴している身として、その時間を良いものにするべく。
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