表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

序章




冷ややかな風が頬を刺すように撫でていく。


時折滴る水滴も氷のように冷たい。



どこまで続くか分からない洞窟をつたいながら、当てのない道を進んで行く。

突き刺すような寒さは感じるのに、地面を踏みしめている感覚はない。

そう。これは夢だ。


「ああ...まただわ...」

もう何度繰り返し見たか分からない夢を見ながら翡翠は呟いた。


この夢には必ず決まった結末がある。

進んでいた洞窟が二手に別れ、踏み出した先には闇が広がっているのだ。

二つの道のどちらを選んでも結果は同じ。

果てしなく広がる闇へ落ちていく感覚は、何度経験しても慣れることはない。

自分の全てを奪われるような、絶望的なあの瞬間は。



闇へと誘われ、絶望したその時に、私は決まって目を覚ますのだ。




しかし。


「・・・え。」


落ちない。落ちていく感覚がない。

いつもならここで泣きながら目を覚ますはずなのに。



「もう・・・大丈夫だ。」



優しい暖かい風と共に声が聞こえた。


この声は。

この手は。


『・・・おとこの人・・・?』


見上げると闇の中に明るく優しい手が。

私の手を握っている。

暗くて顔は見えないけれど。


でも。



『とても優しい手だわ・・・』


何故か安心する。

誰の手かも分からないのに。




『大丈夫。きっと・・・・・・から・・・』




柔らかく暖かな風と共に消えゆくような

優しい声を聞きながら目を覚ました翡翠はいつもとは違う朝をむかえたのだった。


はじめての投稿です。

すごく緊張しています。


盲目の巫女である主人公です。

何年も前からあたためてきたキーワードを使って、

頑張って書いていこうと思います。

何か間違っている所などございましたらご指摘をお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ