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魔道店主の学園生活  作者: 太元陽留
6/17

作戦会議...1-2



「それにしてもすごいですね。ファルサさんってどんな能力なんですか」



ソーマが隣のフードを被る人に話しかけた。



「君は・・・アデル・リシュタインの友達だったっけ」



「はい、今年からこの捕獲作戦に集められたのでファルサの能力を知らないんです」



男のような声で返答が帰って来たので礼儀正しく答えるとその人は小声で説明をしてくれた。



「あの人の能力は人や物を指定した場所に引きつける能力だよ」



「へぇ、物を引きつける能力ですか。すごいですね。何かしらの制限などはあるのですか?」



律儀に答えていくが突然、話しかけていた人はクスクスと息を殺して笑いだした。



「フフッ、いや、別に堅苦しく返さなくてもいいからね。ここは、アデル・リシュタインを捕らえるために集められた能力者だけだから上下関係もないところだよ。敬語も要らないしね。確実に捕まえれればいいから責任者以外は平等なのが暗黙の了解って感じだね」



「いえ、昔から親に目上の人には敬語で話しなさいと言われているもので癖になったのです」



ソーマは、照れくさそうに頬をかくがその言葉を聞いて相手は少し考えた。

結論を出したのか頭を上げて言葉を続けた。



「ほほぉ...。さぞかし世間を気にしているな、お前の親は。もしかして、高貴な身分なのかい?」



ソーマは警戒したように声を抑え、言葉を続けた。



「どこでその話を聞いた」



ソーマの声からして怒っていると思ったのか慌てたように言い直した。



「ごめん、ごめん。ただ、聞いただけだからそこまで深い意味は無いよ。そんなに警戒したら本当だと信じてしまうじゃ......あ、やべぇ」



途中で話をきりあげたので何事かと顔をその人が向けた方向を見るとそこには、ファルサが全力で殺気を出しながらこちらを睨んでいた。



「貴様ら、人が作戦を立てているのに無視して話してんじゃない」



「すいませんでした!!(ほら、お前も謝れ。殺されたくないだろう)」



いきなり大きな声で謝ったと思ったら、小さな声で忠告してきたのでその変わりように驚きながらもソーマは謝った。



「すいませんでした」



しかし、その言葉を聞いていないような女は隣の人に説教らしきものをしていた。



「だいたい、いつまで声を変えているんだお前は。気持ち悪いからやめろ」



「いいじゃんか別に。楽しいんだしさ」



「え...!?」



さっきまで話していた男のような低い声ではなく、女の声で楽しく話している隣の人に驚いていると突然、隣の人が両手を合わせて謝るように頭を少し下げてきた。



「ごめんねぇ。あんまりにも楽しいから、少し声を変えちゃった。ちなみに、私の能力は、声を自由に変えれるようになることだからね。覚えておいてよ」



言葉の最後にハートがつきそうな感じで喋るので戸惑いを感じながら話かけようとした。



「あ...はい。それで、さっきの続きですが...」



「こら、いい加減にしないか。会議を続けるぞ」



ファルサは、途中で話を切ると仕切り直すために席に着こうとした時......

バンッという大きな音と同時に扉が勢いよく開かれた。



「失礼します!!アデル・リシュタインが交渉するための条件をこちらに伝えてきました」



「は!?」

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