作戦会議...1-1
投稿する時間帯がバラバラだなぁと自分でも思っています。
アデルの魔道具店から500メートルほど離れた能力者協会支部、永遠の勝利
(クウァエダム・ウィクトリア)にて
「あいつはいったい何なんだ。俺達でも知らないような魔道具を使いやがって」
「落ち着きなさい」
アブはイラつきのあまり机を蹴りながら喋るのでファルサから注意されるが興奮して聴こえていないのかそのまま喋り続ける。
「あの魔道具だって他の有名な魔道具店に行ったってない代物だし、古代の遺跡でも発掘しないと出てこないレベルのものばかりだぞ。それに...」
「静かにしなさい!」
「「.........」」
この場所は、直径10メートルほどの円形の机が置かれた広い会議室のようだ。
机に向かって10人ほど座っており、残りの数人はアデルからこの場所をわからないように認識阻害の結界を貼ったり、監視したりと任務にあたっている。
「先程まであったことを気にしていては仕方ないだろう。我々は毎回アデル・リシュタインに振り回されて負けている。何かしらの能力がありながら隠しているとの方向で計画を練らなければならない。何か意見があるか?」
「「.........」」
しかし、ファルサが言っても誰からも意見が出ない。やはり、毎回作戦を考えるが一向に勝てる気配がしないため周りの者達も何も言う事が出来なかった。
数分たったところで1人のフードを被った男が肘を机につけて手を上げた。
「少しいいかなファルサ・フェーミナ。我々がもう少し落ち着いてはどうです?毎回、実力行使で追っていますが、話し合いを持ちかけて説得した方がいいかと思うますが......」
その男は、平和主義者なのか戦うことが当たり前になっているこの世界では少し外れたことを言う。
「却下だミーレス。アデル・リシュタインは話し合いに応じなかったではないか。他の意見はあるか?」
ファルサが意見を途中で遮り、他の意見を求めたがミーレスが反論した。
「それは、こちらが攻撃を仕掛けようとしたからではないかファルサ・フェーミナ。いくら、焦っていたからって集団で攻めてきて縛られて連れていこうとしたら誰だって攻撃を仕掛けようとしますよ」
「黙れ......」
ファルサが言ったが無視して反論し続ける。
「あなたのプライドが高すぎるだけではないですか。相手が自分よりも7歳下だからといって高を括ると痛い目にあいますよ。相手の許しを請えば能力を測らせてくれるのではないでしょうか」
その言葉にファルサが顔を真っ赤にして怒鳴り散らした。
「黙れと言っている。我々が負けているからとの理由で相手に頭を下げなければならないのか。臆病者め」
「で、ですが......」
「もういい。貴様は出ていけ。もう参加しなくてもよいわ」
ファルサが言うと、突然、扉が開き、ミーレスが扉の外に引き付けられていくようにして勢いよく扉に向かって飛ばされて行った。