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第14話(最終回) 高校3年の秋 

これで、終わりです。


私の小説を読みたい人はノクターンノベルスを覗いてくださいね。

時は過ぎ、ほのかは高校3年生となる。


そして、18歳になると同時に、すぐ性適合手術を受けた。


見た目はもう女性にしか見えないほのかだったが、手術はうれしかった。

温泉に堂々と裸で入れるようになるのである。


クラスメイトを誘って、近くの温泉に一緒に入ったときは、嬉しくて涙が止まらなかった。


もっとも、手術の直後は下半身の違和感が半端ない。痛みが激しい。

そして、おしっこがうまくできないので苦労した。


でも慣れというのはすごいもので、時間が経つにつれ、普通の女性としての生活が身についていく。

元から女性だったように過ごすことができた。


やはり中学1年からの女子生活がベースにあったのは大きい。

女性としての立ち居振舞いは身についていたので、

変わったのはトイレと風呂での動き、着替え、服の着こなしくらいであった。


水着も堂々と着ることができるようになる。

うれしくてビキニをすぐ購入してしまったくらいだ。


学校が女性として、唯一許可しなかった生徒用女子トイレの使用は

6月から許可され、トイレでの女子トークにも参加するようになっていく。


体育の授業における更衣室の使用については、

中学3年生のとき、

クラスメイトの好意で認められたのに

なぜトイレが認められなかったのだろう?


学校側の説明では、排尿の器官が違うということと、

トイレにはクラスメイト以外の生徒も来る可能性があるから

ということだった。

クラスメイトに女子として認められても、

学校全体の女子に認められたわけではない。


全校の女子に意見を聞くということも考えられたが、

そこまではしたくないというほのか自身の考えもあり、

手術までは、MTF専用のトイレを使用し続けていた。


女子トイレを普通に使えるようになり、ほのかは、

(これで、やっと本当の女子高生になれたなあ〜)

と感動した。


でも、性的には、まだまだ問題が山積みであった。


まずは、戸籍の変更である。

20歳まで待たなければいけなかった。


病院に行ったときなど、説明がめんどくさかった。


そして、性器の問題もある。


女性のものにそっくり作ってもらってはいるが、

ちゃんとフォローの訓練をしないと、塞がってしまうので、毎日、あるトレーニングをする必要があった。


ちゃんと大人の女性の性器として機能させるためには、粘り強い後処理が大事だったのである。


もちろん、生理はない。

高校を卒業したあと、一般の女性社会に混じって暮らすとき、いちいち性転換した人間だと話すので

なければ、

生理トークについていけるようにならなければいけない。

生理の周期については、仮設定をするように心がけた。


ほかにもほのかには不満があった。


「あーあ、

ホルモン投与を13歳、

性転換手術と戸籍の変更を15歳にして貰えば、もっと高校生活が充実したのになあ。

悔しいなあ。

でも、過ぎたことだからしょうがない。


後輩のためを考えるとガイドライン変えてほしいって思うけど。


私が大人になったら、いろいろ改善していかなきゃ。」


将来、自分が変えていこうと考えるほのかだった。


ほのかは割と順調に女性化したほうであったが、それでも、中途半端な体で高校2年生まで過ごしたこと

は苦痛だったのである。


医療の問題はあるだろうが、

もっと早い段階での性の変更がいいと強く思うほのかだった。


さて、ほのかの友人たちはどうなっただろうか?


女性になることをあきらめた麻由、すなわち麻人であるが、

結局中学3年になり、バスケット部にスカウトされ、入部する。

身長の高さが評価された。


身長は高校になってもグングン伸びる。

バスケ部のエースとして十分な実績を残すことになった。

もはや、MTFの雰囲気は全くない。


そして、麻人の恋人になった陸、つまり里香は、胸が大きい少女として、目立つ存在

として過ごすことになる。


高校に入ってから、彼女は生徒会に入り、2年生になると女性の生徒会長になる。


色っぽいFカップの彼女は男子生徒から大注目で、生徒会の選挙のときは、男性票を圧倒的に集めた。

ウエストが細いので、その胸の大きさはすごく強調され、

男子生徒たちは目にするたびに、たまらない気分になったのだ。

麻人の彼女であるということはみんな知っているが、そんなことは関係ない。

圧倒的な胸の存在感、それだけで彼女は人気者だった。


ショートだった髪の毛もロングヘアとなり、もうFTMの名残は全くない。

グラビアアイドルのようなセクシー高校生だった。



さて、ほのかと同様に性転換の道を順調に歩んだFTMの翔はどうなったろう?


今や、ちょっとしたイケメンとして、ほのかと同じクラスで男子をきちんとやっている。


性転換手術で、完全とは言えないまでも、男性器をつけることができた彼は、もうどうみても男子だった。

彼の場合は身長が168センチくらいまで伸びたことが大きい。


ほかのFTMの場合、162センチ以下のケースが多く、顔が男性になっても、小柄な子供っぽい男性といったイメージになってしまうのだが、翔の場合は身長があったので、普通の男性に見えた。

150センチ台で普通の女子にみえるほのかと同様に身長で得したパターンだった。




さあ、

ほのかと和也の関係がどうなっているかを覗いたところで、この物語を終えよう。



「あんっ♡、だめっ。服の下に手を入れようとしちゃ。」


「いいじゃないか?

俺たち恋人だし、結婚も決めてるしっ。

もう、服の上からだと物足りなくなってきたよ。」


ほのかが性転換して3ヶ月くらいたった。

今は和也の部屋で、二人は一緒に受験勉強している。


「えっちは、受験に成功してからだからね。


それまでは、私の裸は見せませんっ。」


「ええーっ!つれないっ!

性転換手術が終わったら、その、えっちなことできると思ってたのに。」


「そんな約束してないよっ。

それに、私の体はまだトレーニング中なんだから。

あそこの機能が女性と同じようになるまではまだ時間かかるし。」


「だったら、おっぱいだけでも、見せて。」


「だめ、受験に成功するまで。」


「ううっ、勉強するしかないかあ。

残念!」


「ふふふっ。じゃっ、キスはしてあげる。」


「おおっ。」


和也は嬉しそうな顔になった。



ほのかと和也は GIDのサポートをする仕事をしたいということで、

二人とも医学大学を目指している。


二人の仲が深まるまでにはまだまだ時間がかかりそうである。


(完)



このお話はこれでおしまいです。

読んでいただいた方に深く感謝いたします。


ちょっと短かったのですが、いろいろな事情があり、この小説については、終わらせることにしました。


私の小説は「小説家になろう」の成人小説部門である「ノクターンノベルス」

で連載していますので、

18才以上の方はぜひ覗いて楽しんでくださいね。


それでは

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