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第1話 小学校6年生の決心

最近は小学生の性同一性障害の話が増えてきました。数年前、大阪の医大が女性になりたいと望む小学生に抗ホルモン剤を投与するというニュースがありました。対象となった小学生は6年生くらいで、髪の毛を長く伸ばしスカートを履いてすごしていて、まるっきり女の子の容姿だったようです。私の描く小説も荒唐無稽な話ではないなあと思う次第です。

高山和也たかやまかずや島田智樹しまだともきは小学校6年生である。


幼稚園からの親友だった。


近所に住んでいたし、親同士も仲がよく、家族ぐるみの付き合いである。


当然、和也と智樹はお互いの家をよく行き来していた。


小学校6年生も夏休みが終わり、中学校入学が視野に入ってきた頃だった。


智樹は和也の部屋に遊びにきていた。

そして真面目な顔で和也に人生相談を始めた。



「和也、相談がある。人生相談だ。

僕って、今、人生の岐路に立っているんだ。

人生で目指している『あること』があって、それは、今決めなければ後悔しそうなんだ。」


「えっ、なんか大げさだなっ。

俺たち、まだ小学生だぜ。

今時は大学生になっても、やりたいことがはっきりしないっていう感じなのに、

もう人生の目標を決めてるのか?

一体なんなんだ。」


「ごめんっ。まだちょっと言えない。

あいまいな表現で悪いんだけど、

和也にはアドバイスをしてほしいんだ。


つまり、僕には小学6年生という大人に成長する前の時期に

決めておかなければいけないことがある。

今を逃したら後悔することなんだ。

15歳以上、18歳以上になってからも決めることはできるんだけど、

体が成長すればするほど難しくなるんだ。


でも、僕としてはぜったい今決めたいっ。

その道に進みたい。


だから、今日明日中に家族にその道にすすみたいって話をするつもりだ。


こういう話ってどう思う?」


「えっ、ちょっとわからないけど・・・・・・


ちょっと待ってくれ。」


(体が成長するとできないこと?

何だろう。


もしかしたら、芸能人をめざすのか?

智樹って、可愛い顔してて女の子みたいだから、

アイドルをめざすのか?

そういえば大手男性アイドル事務所って12歳くらい、いやもっと若いうちからアイドルを養成しているよな。

それとも、競馬の騎手とかは小柄がいいって言うよね?

智樹って小柄だから競馬の騎手とか向いていそう。

うーん、わからないっ。

でも、タイミングが大事なことなんだろうなあ。

今始めると、有利なことに違いないっ。


わからないけど、とりあえずアイドル志望って考えるか?)


「何になりたいか、いろいろ予想はしてみた。

なんとなくそうじゃないかなって思うことはあった。

長く考えたことなのか?」


「うんっ。もう3〜4年考えてきた。

それで決心固めた。」


「それなら、その道にすすめよっ。智樹がしっかりしていることは俺、よく知ってる。

将来、どうなるかわからないけど、やりたいときにやったほうが絶対いいに決まっている。」


「それでさっ。

もし、その道に進むとなると、

俺、中学は別の学校に行くことになると思う。

東京の中学だ。ここ横浜からは1時間くらいかかるんだ。


家は引き続きここに住むけど、今までみたいにそんなに会えなくなる。」


「そっか。

(やっぱり芸能人、もしかしたら伝統芸に入門?

全寮制のシステムとか住み込みとかじゃないんだな。)


でも、休みの日とか、夜とかは会えるんだろう?」


「うん、学校の寮に入るとか、一人暮らしをする方法もあるけど、

こっから通いたい。会えるよ。


それで、中学に入ると、ちょっと容姿が変わっちゃうかもしれないし、名前も変わっちゃうかも

しれない。

あ、かもしれないじゃないや。

ごめん、確実に変わっちゃう。


それでも、和也、僕の親友でいてくれる?」


「えっ!

(やっぱ、芸能人か?

容姿や名前が変わるっていうなら、その可能性が高いぞ。)


うーん、よくわからないけど、俺の智樹への態度は変わらないぞ。

智樹がどんな姿になっても親友は親友だ。

ずっと、智樹を支えてやる。

まあ、俺も支えてほしいけど・・・

はははっ。こういうこと言うのはずかしいな。」


その返事は智樹の顔色をぱっと明るくした。


「ありがとう。ずっと親友でいよう。俺も和也のことはずっと支えるよ。一生仲良くしようね!」


智樹は和也に手を差し伸べる。


和也はその手を見て自分も手を差し出す。

二人は堅い握手を交わした。


「よしっ、これで気持ちが固まった。

今夜、親に言う!」


「おおっ、そうしろっ!」


和也はまさか、智樹が全く予想していない道に進むとは思わなかった。


一方、智樹は

(これで、親友の気持ちを確保できた。

ふふふっ。

僕が変わっちゃって、いきなり離れられちゃうのは嫌だもん。)

と、心の中でガッツポーズをしていた。

私の小説はどの話もパターンが近いので、水戸黄門みたいなものかも知れません。

ワンパターンが好物です。

そして、基本的にはハッピーエンドが好きです。


エッチな話が好きな方は「ノクターンノベルス あやせひなた」で検索してください。私のちょっとだけエッチなTS小説があります。

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