表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
98/152

098 『違反はしていない、違反は』


「依織さん、あなたに勝負を挑みます」


「はい、お受けします。では、ルールは相手に『降参』と言わせた方が勝ちということで。では、ジェーンさん、勝負をこれで認めてくださいますか?」


 ルピアさんから勝負を挑まれた私は、この場にいない、けれどきっとこの問いかけを聞いているであろう少女へ声をかけます。


「勿論、オーケーよ! それじゃあ、二人とも正々堂々と、戦ってね!」


 私の呼びかけに答え、現われ出でたジェーンさん。


 ただ、盛り上げっているのが、少々申し訳ない気持ちになってしまいますね。


「じゃあ、わたしは降参します」


「えっ?」


 唐突なその言葉、ルピアさんの降参宣言に、ジェーンさんが唖然なります。


 まぁ当然といえば当然でしょう、勝負を見守るなりなんなりするつもりだったのが、始まった瞬間に敗北宣言なのですから。けれど、これで終わりにするつもりはありません。


「では、次は私から。ルピアさん、勝負をお願いします」


「うん、勿論受けさせてもらいます。ルールはさっきと同じでお願いします、いいですよね、ジェーンさん」


「えっ、えぇ、ルールとしては問題ないけど……」


 戸惑いながらも、ジェーンさんが許可を出してくれる。


「じゃあ、降参します」


 そしてまた、ルピアさんが自ら降参を申し出る。これにて、勝負は決着、ということになりました。内容としては、所謂八百長といったものですけれど。


「えっ、いや、なんなの? 二人とも、勝負だったんだよね、いまの……?」


「えぇ、勝負ですよ。競ったのは、そうですね、交渉力、といったところでしょうか?」


 そもそも、競い合う内容として問題はないのですから、その結果がどうであれ、違反とされることは無いはずです。ルールには、それに対する規制は一切ありませんでしたし。


「あー、なるほど。そういえば、そういうのもあるかもしれないって言ってたなぁ……」


「あぁ、やっぱりこれって想定されていたことなんですね」


 まぁレイアさんのお母様のことですし当然とは思いますが。ただ戦って競うだけだと、一部の人しか交流なんて出来ないでしょうし。それに、多分ですが、終盤になるともっと顕著になるでしょうから。


「では、ジェーンさんありがとうございました。私達は、次の相手を探してきますので」


「あー、うん、頑張って……」


 なんともやる気のないジェーンさんに見送られ、私達は部屋を後にします。他の方へと、戦いを挑むために。


「それじゃあ、ルピアさん、申し訳ありませんが、このあとも協力お願いしますね」


「はいっ、依織さん、一緒に頑張りましょう! わたし、何回でも負けてみます!」


 こうして、ルピアさんに先に挑んでもらい、相手の得意勝負を事前に調べ上げた上で挑むという方式で、私は更に勝利を稼いでいくのでした。


そんなわけで、短いですが更新です。

ルール違反『は』していない依織さんです。

正々堂々?競い合い?なにそれ、美味しいの? といったやりかたですがw


それにしても、地味に依織さんが長引きます。

てか、早くレイアさん、というか彰さんパートに戻りたいんですが、いつになるやら。

仕事のごたごた片付けば、色々やりやすくなる気もするんですがねぇ。


それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回も月曜更新予定ですので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ