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俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
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091 『勝てばいい話?』

「――皆様、この度は、急の申し出にもかかわらず、この舞闘会へお集まりいただきありがとうございます。その秘めたる力を振るっていただくと共に、友誼のほう結んでいただければ幸いです」


 なんて言葉によって、開会の挨拶が始まった。


 壇上にて語るのは、当然ながら今回の催しの主催者、あたしのママである。


 ホールに集まる令嬢やパートナーとしてやってきたであろう少女達は、皆誰もがその言葉を聞き入っていた。多種多様な種族といえど年頃の乙女、やはり、それぞれ悩みや望みがあるというのだろう。


「それでは、皆さん気になっていらっしゃるでしょうルールを説明させていただきます」


 その言葉に、もともと高かった熱気がより高まるのを感じる。そう、実はこの舞闘会は、二人一組でということと能力を競うということは事前に知らされていても、どうやって競うのか、という部分については一切説明がなされていなかったのだ。


「まず、本日から予選を始めたいと思います」


 まぁある程度想像は出来ていたことだ。形式は決められていないといっても、この人数でトーナメントや総当りなんてしたらいつまでかかるか分かったものじゃないのだから。予選で敗退しても、試合の見学や感想を言い合うことなんかで交流だって出来るだろう。


「予選については、自由戦形式とします」


「……自由戦?」


 聞きなれない言葉に思わず声が出てしまう。周りからも、ざわざわと疑問の声が上がっている。それを見て、満足そうにママが自由戦についての説明を始める。


・城内にいる参加者は今から五日間、それぞれ自由に戦いを挑みあう。ただし、同じ相手とは一度しか戦えず、一日に挑むことが出来るのは三回まで。


・その競う内容は、挑まれた方が決める。ただし、その内容は勝負内容を魔族として能力を競うものでないといけない。もし、運営が判断し不適格とされた場合には、挑んだ方へと内容の決定権が移る。


・勝つことで点数が二入り、負けると点数が一減る。最終日である五日目までにパートナーを確定し、二人の合計得点の多い組を本選出場とする。


 おおまかにまとめると、こんな内容だった。ルールについては、後でより詳しい内容が書かれた用紙が配られるそうなので問題ないだろう。


「とりあえず、勝てばいいってことよね。分かりやすくていいわ」


 自由形式なんて聞きなれない形式で戸惑ったけれど、そこまで難しい内容ではなさそうでよかった。――なんて、思っていると、隣から呆れたような声がかかる。


「あの説明を聞いて、そんな印象ですか、まぁ予想通りですが……」


「あら、でも実際簡単じゃない。勝てば二点で負ければ一点減る、つまり勝ち続ければそれだけでいい話でしょ?」


 勝負方法が何であれ能力を競うことに変わりはないんだから、どんな勝負だって勝てばいい話だ。見たことがある相手で苦戦しそうと思うのはせいぜいメイディぐらいだし。


「はぁこれは予選からしてなかなか苦戦しそうですね……」


「ふふんっ、大丈夫よ! あたしがついてるんだから、あんたの分まであたしがしっかり点数は稼いで上げるわ」


 とはいえ、実のところこいつの実力はあたしだって認めるところだ。単純な魔力や力なら負ける気はしないけど、絡めてでこられるとこの場で一番戦いたくない相手である。仲間として組むなら心強くはあるのだけれど。


「そうしていただけることをどうか願いたいところです。それより、貴女のお母様をされてるんです、聞かなくてもいいんですか?」


「そうね、聞いておかないと後で何言われるかもないものね」


 それにあたしは主催であるルムガンド家の娘なんだから、しっかり聞いている姿勢を見せるのも必要だろう。予選のことは今はおいて、またママの話のほうに意識を傾けることにする。


そんなわけで定期更新です。

……微妙に火曜になってしまいましたが、気にしたら負けということで。


うぅむ、清清しいぐらいに説明会に。orz

ですが単純なトーナメントにすると、日数あまりかける意味がないし、いまいちというね。


さておき、いつも通り残念なレイアさんと、すぐさま気付く賢い依織さん。

まぁどんな落とし穴があるのかは、近々の本編にて。



それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回も来週月曜更新ですので、どうかよろしくお願いいたします。

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