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俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
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112 『転移』

 翌日、色々と警戒しつつ迎えた決勝戦。その舞台である闘技場にあたし達はやってきた。


 けれど、心配していたようなおかしなことは、今のところ何一つとしてない。


「やぁ、今回はよろしく頼むよ。ボクはルキ、それで彼女がフリル」


「……ん」


 対戦相手である相手――黒のスーツを纏った男装の少女と、黒いドレスに紫の飾りをつけた小柄な少女。血縁関係なのか、二人とも髪色は透き通るような銀髪だ。


「レイア=ルムガンドよ、まぁよろしく頼むわ」


「依織と申します、どうかお手柔らかに」


 あたし達も挨拶を返す。そして、「はじめー」なんて、気の抜けるジェーンの声で、試合が始まった。


「よし、じゃあボクはキミを見させてもらおうかな」


「なっ!?」


 先ほどまで向かいあっていたはずのルキが、いきなりあたしの後ろから声をかけてきたのだ。驚くあたしの肩にルキが手を当てると、瞬時に景色が切り替わる。


「折角だし、一対一でやりたくてね。邪魔が入ると困るから、分断させてもらったよ」


「っ、いきなり転移とか、どんだけよ……!」


 言いながら、不用意に近づいていたルキを尾で締め付けようとするが、空振りに終わる。また、転移だ。見れば、少し放れたところでルキが笑っている。


「はははっ、まぁそう怒らないでほしいかな。コレも勝負ってやつなんだから」


 さっきのも、あたしのところに移動して、すぐさまあたしごとまた転移した、ということなんだろう。依織とフリルと呼ばれた少女がかなりかなり離れたところ戦い始めているのが見える。


「このっ、ちょこまかと……!」


「ははっ、悔しかったら当ててみるといいよ」


 攻撃が当る、と思う瞬間に転移。魔術をうっても、尾で薙ぎ払っても当る前に転移して避けられてしまう。そのくせあっちからは攻撃せず、ニヤニヤ笑っているだけなんだから余計にムカついてくる。


「あー、もう、これならどうよ……!」


 尾を薙ぎ払い、転移された瞬間に相手の場所も考えずに一気に魔術を展開する。


「おおっと、これは予想外……!」


 あたしを中心として一気に燃え上がった爆炎を、転移してすぐには避けられなかったのか、ようやくルキの身体に炎が当たった。すぐさま、ルキに近寄りその身体を尾で締めあげる。勿論、辺りは炎に包まれたままで、だ。


「いやぁ、自滅覚悟を躊躇いなくやるなんて、分かっていても実際目の前でやられると驚くね、やっぱり」


「ふんっ、その余裕いつまで続くのかしら、ねっ!」


 言いながら、尾の締め付けを更に強くする。けれど、ミシミシと、骨のきしむ感触が伝わってはきても、対するルキは一向に聞いた様子がない。


「うーん、ちょっと面白くはあったけど、これじゃあやっぱり意味もないね」


 そうルキが言うと同時、パチン、と指が鳴らされた。


 瞬間、あたしのもとからルキは消え去り、指を鳴らした格好のままあたしの前に平然と現われる。その姿には疲弊なんて一切なく、余裕に満ちた表情だ。


「さぁ今度は何を見せてくれるのかな?」


 なんて、からかうよう混じりに笑うルキ。……物凄く、イラつく。


「いいわよ、お望みどおり、目に物見せてあげようじゃない……!」

 

 余裕ぶってられるのも今のうちよ……!


すみません、遅れました。orz

今回は時間はあれど、色々難産だったというね。


対戦相手の二人、設定はあれど、キャラをどうするかでぎりぎりまで悩んで他という。

もともとその位置に待ったく違うキャラが入ってたこともあり、なかなか思いつけなかったです。



まぁそんなわけで、決勝です。

名前から予想できた人がいたら流石に凄すぎると言わざるおえませんね。w


それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回こそ、月曜更新いたしますので、どうかよろしくお願いいたします。

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