表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
106/152

106 『爆発』

 降り注ぐ隕石。身体中に響く痛みと衝撃。

 避けようにも、防ごうにも、あたしの身体はピクリとも動いてくれない。


「ぐっ……」


「さぁ、その状態でいつまで耐えられる……!」


 そう言うミーティアにも隕石は降り注いでいる。けれど、あたしに比べれば僅かな量だ。このままあいつの魔力か体力が切れるのとあたしが力尽きるの、どちらが早いかなんてもう考えるまでもない。


「あぐっ……、もう、悔しいわね……」


 隕石がやんだ中。メイディの魔眼も切れたというのに、あたしの身体はもう動かない。そんな状態で、今にも消えそうな意識で思う。――その、悔しさ。


 ここまで追い詰めたのに、依織のやつにも策を練ってもらって、準備もしっかり行ったというのに。前の雪辱を晴らす、折角の機会だったのに……!


「一応、認めてやる。お前は、手ごわい相手だった。……勿論、彰の隣に立つ相手としては、認めないがな?」


「……ふん、何柄でもないこと言ってんのよ」


「それだけ、お前がオレを追い詰めたってことだ。ふん、誇っていいぞ、レイア」


「まぁ、いいわよ。あたしも、あんたを認めてはあげるわ、ミーティア」


 共にボロボロになりながら、死闘を尽くしながらも、お互いの名を呼ぶあたし達。けれど、そんな清清しい気分のまま、朦朧とした意識の中あたしは最後の言葉を紡ぐ。



「……ただ、彰は勿論だけど、あんた達に勝利なんてあげないわ」



「はぁ、一体何、を――ッツ!?」


 身体中から魔力が抜けるのを感じる。


 もともと、『ありえない量』とたまに言われたりするほどの、あたしのなかに宿っている膨大な魔力が、全て一様に抜けていく。そして、それらはあたしの胸元に一気に集まっていく。


「なっ、なんだ、それは……!?」


 ミーティアが驚きの声を漏らすが、もはやあたしには答えるほどの気力もない。こうやって、漠然と状況を眺めているだけの状態でも、奇跡的に意識が持っている状態なのだから。


 けれど、この光景がなんなのかは知っている。


 この戦いの前に、依織があたしに持たせた術式――意識を失う寸前、勝手にあたしの魔力を使って動きだすそれが発動したのだ。


 そして、限界集まった魔力は、あたしの意思も何もかもを無視して、ただ純然としたその力を解放する。


『結局、あれを使う羽目になったんですね……』とでもいうような、諦めたような依織の顔が見えた。それを持たせたお前が言うか、と文句をつけやりたいができるわけもない。



 ドゴン、と、単純な、そして膨大な破壊力と轟音をもって――爆発が全てを飲

み込んだ。



 敵も味方も、ミーティアは勿論、放れていた依織とメイディも、そしてその場にいたあたしも勿論巻き添えに。


もはや恒例になっていますが、遅れてすいません。orz

いきなり、知り合いからチャットがきて、離してる間にこんなことに。


そんなわけで、決闘終了。

結局おなじみ爆発オチ。


魔力タンクな、けれどその使い道がほとんどないレイアさんの魔力を、単純に一気解放する自滅アイテム。

……死なないこの闘技場だからいいものの、普通ならゼッタイ使えませんね。少なくとも自分は死亡確定のアイテムですから。


まぁ依織さんが外道なのはいつものことです。



それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回も月夜~火にかけて更新しますのでどうかよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ