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俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
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104 『釣り』

「じゃあ、いくわよ!」


 そう言って、あたしはメイディたちの下へと突撃する。まるで空を飛ぶかのような猛進で、というか実際に前に引っ張られるかのように地に脚も付けずに、だ。


「なっ、非常識な!? けど、無謀ですわね、そんな猛進、止めるまでもありませんわ。ミーティアさん、やってあげてください!」


「ん、分かった。それじゃあ、行ってくる。メイディはいつも通り、後ろで頼む」


「勿論です、しっかり後ろから援護させていただきますわ!」


 確かに、唯でさえ強いミーティアを、無駄に色々できるメイディがサポートするなんて、厄介極まりない。ここまでも、その連携で戦ってきたんだろう。


「そんなまっすぐじゃ、打ち落としてくれって言ってるみたいなものだぞ!」

そして、ミーティアが迫るあたしを迎撃しに、前へと出てくる。けれど、飛んでいくあたしに進路なんて変更はできないのだから、どうしようもない。けど、それでいい。


「まぁ、信用してるしね」


 ――少なくとも、やつの性格の悪さは。


「きゃあぁあああああ!? なっ、なんですのぉぉぉぉぉぉ~!?」


 なんて悲鳴を上げて、その尾を逆さに吊り下げられたメイディが弧を描いて飛んでいく。その行く先はあたしの遥か後ろ、――開始位置より更に下がった依織が待ち受ける場である。


「なっ、メイディ!? ッ、まさか、そんな手でくるとは、一本取られた――、が、飛び込んできたのは悪手だぞ!」


 驚いて止りかけたのもつかの間、すぐさま立ち直ったメイディがあたしに向かう。そして、その手に持った棒をあたしに振りぬく。


「あら、悪手はどっちかしらね?」


「なっ!?」


 ミーティアが武器を降りぬいた先に、あたしはいない。直角に急転換したお陰で。更に、そのまま彼女の後ろ、その背――馬の背の部分に絡みつく。


「さて、今度はちゃんと捕まえたわよ……!」


 言ってみれば、簡単な話だ。あたしが突撃すると見せかけて、ミーティアを迎撃に来させる。そして、後ろで構えているであろうメイディを依織が糸で吊り上げる、という作戦なのだ。


 依織の糸は、ミーティアがしっかり見れば気付くし、断とうと思えばすぐに断てるもの。けれど、急加速で迫りくる相手からそんなものが更に伸びてるなんて思うわけがない。


「……ホント、どんな頭してるんだか」


 糸であたしを前に向けて飛ばして、更にあたしにくっつけた糸を上から伸ばして、メイディと分断させるなんて。毎度ながら、悪辣な作戦だ。勝てばいいのだからいいんだけどさ。


「それじゃ、あっちはあっちに任せて、こないだの雪辱戦、果たさせてもらうわよ!」


「ぐっ、望むところだ……! 返り討ちにしてやる!」


 後ろで戦っているであろう、性悪な味方を夢想して、あたしはミーティアへの巻きつきをより強める。そう、あたしは負けっぱなしは、趣味じゃないのだ……!

そんなわけで更新です。

……遅れてすみません。

いろいろ遊んだりしてたせいでorz


そんなわけで、釣りです。

タッグバトルなのに結局分断でタイマンというのは何か間違ってる気はするけど、仕方ないです。w


それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回こそ来週月曜更新予定なのでどうかよろしくお願いいたします。

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