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俺と彼女達の下半身事情-魔物娘と過ごす日々-  作者: 黒箱ハイフン
第二部 三話 『魔族令嬢の舞闘会……つまり、あたしが主役よ』
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100 『正々堂々はどこにある?』

「あんた、大概ね……」


「あら、レイアさんが考えなしなだけではないのですか?」


「もういいわ……。あたしの負けよ、とりあえず、助かったわよ」


 依織の話を聞いて、あたしはもはや言い返す気力すらもなくなっていた。


 流石に、あの予選の内容から、そんなことをやりだすなんて、想像できるはずもない。お陰で予選を通過できたのはいいけれど、流石にちょっと引くというか何というか。


「……あぁ、こういうのを腹黒っていうのね」


「変な言いがかりはやめてください。私はあくまでルールに乗っ取って、点数を稼いだだけなんですから。誰がどう見ても、私は清廉潔白な大和撫子ですよ?」


 ……もはや何も言うまい。


 不毛な話は切り上げておこう。予選通過、その事実だけあればいいのだ。


「それより、作戦とかはあるの? 一応、今回はあんたの言うこと聞いてあげるわよ」


 現在のあたし達がいるのは創られたばかりの闘技場。


 そして、相対するのは、予選八位のチーム――、



「ふふんっ、あたしの歌声で骨抜きにしてやるのだ~!」


 なんて、ことをのたまう水槽に入った少女と。


「はい、お嬢様。お嬢様の美声にかかれば誰もが一瞬で虜にございます」


 と、言いながら、ひたすら水槽の少女を鼻血を流しながら撮影している、慇懃無礼な執事服の少女。



 ただそれだけなら、ごく普通の――、なんて言えるわけがわね、流石に……。


「はい、あれを普通と言い切るのは、流石に普通という概念への冒涜と思います」


「ちょっと、勝手に人の思考読まないでよ」


 ただまぁ、その意見には全面賛成だけれども。


 なお、色々頭が痛くなるような二人であるが、その半身はそれぞれ、魚のものと、イカのものである。人魚の令嬢と、彼女に仕える従者のクラーケン、といったところかしら?


「ラ、ララララ~♪」


「お嬢様ぁ――――――!!!!!」


 遂に歌いだす人魚と、ストロボを輝かせながら感極まったかのように叫ぶクラーケン。


「……いくらなんでも自由すぎない?」


「……ツッコンだら負けです。あと、とりあえず作戦ですが、レイアさんはいつも通り突っ込んでください。それですぐに終わりますから」


「適当な作戦ね。けどまぁ、そのほうが分かりやすいし、楽っちゃ楽ね」


 一応、信頼してくれてるみたいだし、名誉挽回といきましょうか!


「今回に関しては、もう準備は済んでますしね」


「はぁ準備って何を――」


「それじゃあ、試合開始で~すっ!」


 と、宣言がなされると同時、



「きゃぁあああああああああ!?」

「お嬢さまぁぁぁぁああああ!?」



 なんて叫び声を上げて、対戦相手の二人が、糸に吊り上げられたのだった。


「勿論、待機状態の糸の仕込みですよ? さぁ、レイアさん後はあなたが戦果を出してきてくださいな」


「鬼ね、あんた……」


 こうして、どっとした疲れと共に、あたし達は一回戦を突破したのだった。


 正々堂々となんて言葉は、どこにあるのだろうか……?




そんなわけで更新です。

モン娘タッグトーナメント開幕です。w


そして、ようやくレイアさんのDEBANです……となるはずなのに、どこかの外道が大体持ってきました。w


というか、何気に今回で100回らしいです。

なんだかんだで長く続いております。

それもいつも読んでくださる皆様のお陰です、これからもどうかよろしくお願いいたします。



それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

次回も月曜更新予定です。

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