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短編

望郷

作者: RK

 願った物は遠く。


 望んでも届かない所にあった。


 苦難の道を進み。


 共に歩んだ者は道半ばにして倒れ。


 頂きに辿りついた時に居たのは己だけだった。


 赤く染まる夕日に照らされて。


 眼下に望む世界を見る。


 来た道を折り返し。


 険しい道に再び身を躍らせる。


 行きの道程も厳しいものだったが帰りも違わぬ険しさだった。


 幾多の障害を乗り越え。


 故郷の姿を脳裏に浮かべた。


 願った物は遠く。


 だが、それでも届かぬものではない。


 この一歩が、近づいているのを確信させてくれる。


 夕日に照らされた赤い大地。


 黄昏の光を浴びて紅に染まる身体。


 温かなものを浴びながら、ようやくたどり着く。


 だが、歓迎の言葉は無く。


 荒れ果てた大地に一人佇む。


 夕焼けの光を反射する水たまりに我が身が映る。


 夕焼け(返り血)で赤く染まった自分(魔物)の姿を。


 誰も居ない燃える故郷で。


 魔物は空を見上げた。


 迎えてくれたのは。


 憎悪と憤怒の叫び。


 そして矢の雨。


 偉業を果たした異形。


 その末路は…。

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