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操る炎は拒絶の業火  作者: Ban
第0章
1/7

プロローグ


なんか、新しいやつ書きたくてメインの作品サボってしまいました。


(゜∇゜)




とある家屋に、ライターが投げられた。

それは改造してあったのか、火はついたままだ。


その家は木造建築であるため、すぐに火は移り、一気に炎に包まれた。


その事を確認した人物はニヒルに笑い、すぐにその場から姿を消した。



◇◇◇



ぼうぼうと音を立てながら燃え上がる家の周りには、囲むように立ち並ぶ野次馬達で溢れかえっている。


まだ、消防車等は来ていないらしい。


野次馬達はただ見ているだけで、何もしていなかった。

この村には、人徳がいかになっていないという事が見て取れる。


そんな中、汗だくになって走って来た少年が到着した。


少年は呆然と、燃えている家を眺めた。

死んだような、光の無い瞳で他人ごとのように、灰と化す家を眺めた。

そして少年は、震える唇を懸命に開いて、言葉を紡いだ。



「……ゆ、う……な――優奈!!!」



少年は甲高い悲鳴を上げながら、突然飛び出し、火だるまとなっている家へと駆け込んでいった。



「ちょっとそこの坊や!!死にたいのかい!?」


無謀な行動をしている少年の背中に、声をかける人がいた。


しかし少年は、その言葉を無視して、水もかぶらずに炎の中に入っていった。



「死ぬよ……!」



その人は、少年を助けようと足を一歩踏み出したが、周りの野次馬達に肩を掴まれ、止められた。


訝しげに彼らを見ると、ニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべていた。



「やめときなって……。あんたさん、もしかしてアレ知らないのかい?」


「……何の事だい」


「ホラ、聞いた事はあるだろ?“疫病神”だよ。さっきの餓鬼」


「…ったく。アレがここに来てからというもの、作物は穫れんし経済状態は赤字ばっかりだ」


「本当、疫病神だよ。

だからさぁ、いっそのこと……――」




◇◇◇




ここで、死ねばいいのに




少年には、はっきりと聞こえていた。


心の奥深くまで痛く突き刺さる、その言葉がはっきりと。



それは、毎日のように、浴びせられてきたものと同じ言葉だ。

だが、決して慣れるものではない。



「……どうして、こうなったんだろうねぇ…」



少年は燃え盛る炎の中、腕の中にあるものをぎゅっと抱き締めた。

それは、骸だ。

少年の妹の骸だ。

閉じられた瞼はピクリとも動かず、呼吸すらしていない。


もう、死んでいる。


恐らく煙を吸ったのだろう。火傷の跡は"まだ"ない。


「優奈…苦しかっただろう?」


少年は骸となってしまった妹の頬を、するりと滑るように撫でる。


優奈は優しい子だった。

元気が良く活発で、周りから厳しい言葉と態度を当てられようと、屈しない強い子だった。

まだ十にも満たない齢なのに、優しくて強くて。



……でも。それでも、辛かったはずだ。


疫病神扱いされ、のけ者のように二人は存在自体無いかのようにされた。

それで、平気でいられる奴などいないだろう。




……だからだろうか。

妹が死んで、悲しいはずなのに笑いが込み上げてくる。


「クックックッ……アハハハハ」


もう、終わりなんだと。

こんなにつらくて痛くて悲しくいのは、もう終わりなんだ。

そう思うと、嬉しくて嬉しくて…―――。


「アハ…ハ……アレ?」


だけど。それと同時に、悲しくて哀しいものが確実にあった。


目頭から溢れ出る温かいものは、頬を伝い、妹の頬へと滴る。


それが繰り返されるのを眺めながら、少年は薄く笑った。

そしてもう一度、骸を強く抱き締め、そっと耳元で、掠れる声で呟いた。


「なぁ、優奈。兄ちゃんさ……人間だけは、人間だけは、嫌いになりたくなかったなぁ……。ん?偽善?………それぐらい知ってるよ――」



そして、少年は静かに瞼を下ろした。


彼らを喰らおうと、紅い炎が雄叫びを上げて迫り来る。

じりじりと音が聞こえ、肉を焼いたような匂いが漂う。


しかし、少年は声を上げなかった。最後の、意地だろうか。


赤く燃え上がる炎の中で少年は微かに、笑ったような気がした。


「意味不明……!」


そう、感じた方。

いらっしゃいますよね?


私と気が合うようです。

作者も、

「意味不明……!」

そう、感じました。


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