第3話: 激闘！機械帝国
タケルはハムスターたちからこの世界の歴史を聞いた。西暦5000年の未来。どうやら人類は何らかの災害で滅び、生き残った動物たちが進化して文明を築いたらしい。
そして、地上を支配しているのは、"機械生命体「メカニア」"と呼ばれるロボット軍団だった。
高度な知的生命体へと進化を遂げたハムスターたちは地下都市に文明を築き、機械帝国に対抗するレジスタンスを組織していた。
「君は“古代人”なのか？」
ハムスター族の指導者である"グラウス将軍"は、タケルの知識に興味を示す。タケルは、自分が過去から来たことを説明するが、帰還の望みは薄かった。タイムマシンのコア部分は既にメカニアによって奪われ、都市のエネルギー源として利用されていたのだ。
「なら……ここで生きて戦うしかないな。」
タケルは決意する。
タケルはハムスター族の精鋭部隊「げっ歯騎士団」に加入することになった。彼らは、機械帝国に反旗を翻すゲリラ軍だった。
知的生命体として進化した他のハムスターと違って、タケルの体はポコのものだ。ポコの体に無理をさせるのは忍びないが、彼はグラウス将軍の個人レッスンに必死に励んだ。
訓練を受けていく中で、タケルはレジスタンスの標準装備の使い方を学んでいった。彼らの武器は、タケルが過去から持って来た部品により、ロボットの残骸などと合わせて「電磁ナックル」、「プラズマ尻尾」という具合に超強力な武器に大幅にアップデートされた。
「もうそろそろ勝てるかもしれない。」
ハムスターたちは自信を持ち始めた。戦いのセンスのあるタケルは、瞬く間にげっ歯騎士団のリーダーを務めるまでに成長した。
──遂に時はきた。
「行くぞ、みんな！」
タケルたちはロボット軍の補給基地を襲撃し、戦果を挙げる。しかし、メカニアの司令官Ω-REXは、ハムスター軍団の動きを察知し、迎撃部隊を送り込む。
彼らはメカニアの本拠地「鋼鉄の塔」に突入する。そして、持ち前の知恵と機動力を活かし、次々と敵を撃破していく。しかし、その時、とうとうΩ-REXが立ちはだかった。
「貴様ら小さき生き物が、我ら機械生命に勝てると思うのか？」
タケルは叫ぶ。
「お前らにはないものがある……それは、かじる力だ！！！」
ハムスター軍は一斉にΩ-REXに飛びかかり、超硬合金すら粉砕する、「ハムスター噛み砕きモード」を発動。ロボットの装甲を次々と破壊していく。
Ω-REXを撃破し、メカニア帝国は崩壊。タケルたちは世界に平和を取り戻す。
「もう帰る方法はないが……ここが俺の新しい居場所だ。」
タケルはハムスターたちと共に、新たな文明を築く決意をする。
こうして、「ハムスター王国」が誕生し、西暦5000年の未来は彼らが繋いでいくこととなった...。
