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第2話: 未来のハムスター

 愕然とするタケル。しかし、今は状況を把握しなければならない。携帯用ポーチに持てるだけ持った。タイムマシンのメーターを見ると、驚くべき数値を示していた。


 ──西暦5000年。


「2185年どころじゃない……未来すぎる!」


 しかも、地上には人の気配がない。廃墟の街を歩くと、巨大な朽ちた機械や、錆びついたドームが散乱していた。


「まさか、人類は絶滅したのか……?」


 そのとき、背後から異様な視線を感じた。振り向くと、そこには巨大な金属生命体が立っていた。鋭い光る眼と、異様に長い腕。


「……生体反応検知。捕獲開始。」


 ロボットが動き出した。


「待て、俺は敵じゃない!話せば──」


「……抹殺....。抹殺....。」


 ダメだ。話の通じる相手ではない!


 タケルは全速力で駆け出した。


 機敏な動きで瓦礫を駆け抜けるタケル。しかし、ロボットは執拗に追いかけてくる。


 ロボットはタケル目掛けてレーザー光線を間髪入れずに連射してくる。今は避けるだけで精一杯だ。最初は不慣れだったポコの体も次第に馴染んできた気がしてきた。機敏に動けるハムスターの体にこんなに感謝したことはない。


 逃げ回っているうちに廃ビルに迷い込んだ。中はまるで迷路のようだ。そして、追っ手のロボットの数もいつの間にか増えている。


 とうとう行手を別のロボットに阻まれ、挟み撃ち状態になった。絶体絶命だ。


 その時突然、闇の中から何かが飛び出し、ロボットを攻撃した。


「早くこっちへ!」


 声の主は奇妙な姿をしていた。二足歩行のハムスターだった。


「お前……喋れるのか!?」


「当たり前だろ!お前もハムスター族だろ?」


「は、ハムスター族!?」


 連れられた先には、無数の知的なハムスターたちが暮らす地下都市があった。彼らは、人類滅亡後に進化した新たな知的生命体だったのだ。

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