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夢見心地

作者: いずもい

私は猫になった夢を毎日見る。動物になった夢を見ることは、そんな稀有な体験ではないだろう。しかしそれが常日頃であれば、稀有な体験と言えるだろう。

 その夢に出てくる猫は、飼い猫ではなく野良猫で、血統もイマイチのようで、黒とも灰色とも言えない色であった。勿論、飼い猫ではないため、身だしなみも彼らと比べれば、みすぼらしいもので、ショーウィンドウに映る自分の姿を見て、ため息をついたことも幾度となくあった。

 その夢の始まりの多くは、夕方の河川敷から始まる。その後、町を散策する。空腹になれば、狩りをするか、可愛くもない猫に餌をくれるもの好きなおばさんに媚びを売りに行く。たまに別の猫と縄張り争いをし、怪我を負うこともあった。そんなありふれた猫の生活をする。そして散策に飽きれば、河川敷に戻るか、丁度よい場所で眠るのである。

 そして現実に戻ってくる。その現実では、時には鳥になって空を飛んだり、時には魚になって海を自由に泳いだり、時には人間になって二足歩行で歩いてみたりするもので、現実は素晴らしいほどに心地が良かった。


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