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ラッキーとピンチ③

8話目です。アースウルフとオーク、コンボのピンチに主人公はどう回避するのでしょう?

森の中を懸命に走る。いまだにオークもアースウルフも怒りが収まらない様子。逃げ切るには完全に振り切るか、隙を見て隠れるか。

どちらも難しそう。オークの走っている振動でたまに足を取られるし、隠れようにもアースウルフの岩の塊攻撃で茂みに入ったり木にのぼることもできない。

まだ森を抜けそうにないし、がむしゃらに走ってもこのままだと詰んでしまう。どうにか離れることはできないか!


息切れがし始めた頃視界が開けた。道に出たのかと期待したが更なる窮地に立たされることになる。先の視界に木々が見えない、いや見えるのだが下にある。崖になっていて川を挟んで対岸に森が続いている。間の川は遥か下で大きいし流れが早い、落ちたらひとたまりもない。仮に飛び越えようとしても距離が足りなくて普通に落ちるだろう。左右はとくに何もないが、岩の塊攻撃で足元を壊されたら落とされる、というか落としにかかるだろう。


絶体絶命である。逃げ場がない。後ろからやる気マシマシでせまってきている。絶望感で体が震え冷や汗が止まらない。

(何か、何かないの!?)

(あっちにいかなきゃ、あっちにいければ助かる。でもこのままじゃ川に落ちる、ワンチャン落ちてもいいかもだけどあの流れだと溺れる可能性が高い。もう少しこっちに近ければ!!)


「これはもう…うわ!」


諦めかけていたときに追い打ちをかけるようにアースウルフの岩の塊が飛んできた。すぐ近くに刺さったが足元はまだ崩れない、でもあと一発で…。対岸の崖の中腹にも岩の塊が刺さっている。さっきより威力増してないか?!あんなのが直撃したらと嫌な想像しながらそれを眺めていると、打開策が思いついた。


(あ、なんとかなるかも!でもめちゃ怖い!!)


失敗したらという怖さより、今からやることの方が怖く躊躇ってしまう。だが、そんな暇を与えないごとく、アースウルフとオークが現れた。


(ええい!女は度胸、やらなきゃゴブリンでも廃る!)


覚悟を決めた。まず走りながら後方の足元に【ウインド】で風を起こし妨害がてら勢いをつけて、そのまま対岸へ飛んだ!オークは立ち止まったが、アースウルフも飛んできた。まだ来るの?!落下していく感覚で固まりそうになるのを堪える。対岸に近づくがやはり足りない。


「足りなければ足せばいい!【アース・ウォール】!」


崖の部分から直角に土壁を作り足場にする。転がりながら着地、なんとかなった!

崖に手をついて立ち上がる。息も絶え絶え、足もガクガクだ。後ろを見るとアースウルフは下の川に落ちて流されて、オークは諦めたのか森に引き返していった。


「助かった?…ふぁぁ、よかったぁ。もうだめかと思ったよ」


へなへなと座り込んだ。一気にきた安堵感と恐怖心で目が涙で滲む。


「勝ったぞー!!!」


両手を掲げ、思いの丈をぶつけるように叫んだ。


愛しき旦那様 死にそうになりましたが、私はまだまだしにましぇん! 草々

読んでいただきありがとうございます!無事乗り越えた主人公、ピンチの次は新たな出会い?!そして主人公のとる行動は?

誤字脱字などありましたら是非ご指摘お願いします。

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