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ラッキーとピンチ①

6話目。異世界ライフ第一歩を踏み出したけど、さっそくトラブル発生!

前略 愛しき旦那様、いかがお過ごしですか?そちらでは私がいなくなってどれほどの時間がすぎましたか?またいつものほにゃっとした笑顔でいてくれていると私は嬉しいです。


ちなみに私は今…

ドスンッドスンッドスンッ!ドドドドォ!!

「あぁぁぁ!いやぁぁぁ!!」

全・速・力で走ってますっ!魔物に追いかけられながら!!ちょっとは私が悪いけど?!


時間は数刻前に遡る。

私は意気揚々と歩く。森の独特の緑の香りに程良い風に羽ばたく鳥の音。行き先は決まっていなくてちょっと不安はあるけれど、これからやれる楽しいことを考えていた。

ふと遠目から草むらが動いていたので、身をかがめて木の影に隠れる。近くなってくる音で緊張感が増していく。程なく音の主が現れた。

見た目はイノシシで額から一本ツノがあり、大きさは私よりちょっと大きめ。鼻息をフンフンとされながら、ゆったり歩いている。まだこちらに気付いていないようなので、【鑑定】。


名前:なし レベル:3 種族:ボア 属性スキル:なし 特化スキル:なし 備考:肉は食用として使える。味は普通。


お肉ゲットのチャンス!火だと周りへ飛び火しそうだからやめといて、風でいこう。


「当たれ!【エア・カッター】」


ザシュッとボアが縦に真っ二つに。風の刃は勢い止まらず、草むらや木の枝を切りながら飛んでいった。

私は目の前の獲物に駆け寄り、死んでるのを確認して【解体】。無事にお肉と骨とボアの血(骨の小瓶入り)に分けられ、【収納】へ。幸先よく初狩り成功で気分上がってキター!


さて行こうと立ち上がった瞬間、後ろからの衝撃で転び回る。急いで体勢を整えて見るとそこに一匹の狼がいた。私と同じ位の大きさできれいな茶色の毛並みの狼が、毛を逆立て歯を剥き出しで唸りながら睨んでいる。もしかしなくても怒ってる?!

さっきのボアを横取りされたと怒っているのか?と思ったが、よく見ると左脚の一部と尻尾の毛が無い。まるで刈り取られたような…。

(まさか、さっきのヤツで?)

おそらく、飛んでいった【エア・カッター】の餌食になったのだろう。毛並みからして手入れにはかなり力を入れているみたいだ。なのに無残な姿にされられたのだ、怒るのは無理もない。飛んできた方向にいったら、嬉々として獲物を前にしている私を見つけ、怒りをぶつけにきたのだろう。


「えっと、きみ?とりあえず落ち着こうね、切っちゃったのは、ほんと悪いとおも」ビュッ、ドォン!


言い訳の最中に顔の真横を何かが勢いよく通り過ぎて、後ろの木にぶつかった。おそるおそる振り返り見ると、岩の塊が木にめりこんでいて木は倒れそうなのをギリギリ耐えている。前を向くと同時に【鑑定】!


名前:無し レベル:10 種族:アースウルフ 属性スキル:地岩系Lv.1 特化スキル:なし

備考:足は遅いが、属性スキルによる攻撃力は高い。


ゃヤバイヤバイって!レベルも上だし、あんなん当たったら、怪我どころか骨折れる!てか死んじゃう!

属性スキルの光輝系は回復や能力上昇効果付加術が主なもの。だから一応軽症ならば治せるのだが、アレの直撃はマズイ!


冷や汗が顔から首につたっていく。アースウルフとの睨み合い、動くタイミングをお互いにうかがい、牽制している。あまり時間が経っていないはずなのに、長時間立ちっぱなしだったときの疲労感がする。

倒れないように耐えていた木が限界を超えてしまい、音を立てて崩れる。同時に私も動く。

「(今だ!)【ウィンド】!」

足元に向けて風を放ち、葉っぱや砂埃を巻き上げ目眩しに。怯んだ隙に走って逃げる!


(足は遅いらしいし、今距離を広げておけば逃げ切れる!)

ある程度逃げたら、木に登って隠れてやり過ごすつもりだった。たが、それを阻止する如く、岩の塊が襲ってきた。

【ロック・ウォール】で防いだり【ウィンド】で減速させたり、ジグザグに動いたりして回避するが、引き離せないし徐々に距離を詰められる。いくら身の危険があっても【ファイア】で森を焼くわけにはいかない、過剰環境破壊はダメ!

とはいえ、こちらも持久力や魔力の限界がきたらマズイ。なんとかしないと!


読んでいただきありがとうございました!今回の話は長すぎるので、分割してお送りします。どうする?主人公!

誤字脱字などありましたら是非ご指摘お願いします。

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