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妖神ノ人器  作者: 玉峰 珠
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 昔々、ある山の山頂に一人の幼い娘がいた。 それはそれは綺麗な顔立ちで神々も羨むほどのものだった。そのような姿の娘を山の下の村々は神の化身、預言者と呼んでいた。

 娘が二十歳の年に天界にいた神の数体が下界にいる娘のもとに降りてきたのだ。

 「娘よ。我らとともに我らのいる天界にともに逝き、神になり我らの妻となれ。」神々はとても理不尽で強欲なのだ。


 「大変有り難きお言葉でございます。しかし、私には主人と子供がおります。申し訳御座いませんがその話をお受けする事は出来ません。」 娘には、旦那と産まれたばかりの子供が二人いたのだ。


 「そうか。分かった。お主の願いを尊重しよう。さらばだ。 ・・・ぬ・・・・お・・・・・を・・・・・・る」そう言って神々はあっさり娘から手を引き、天界に戻っていった。最後に何か言っていたきがするがよく聞こえなかった。


 その一年後。娘はその日、近くの洞窟に身体を清めに出ていた。

 その年は異常気象により作物が全く取れなくなっていた。娘は預言で自分の身体を清める事で治まると告げられていた。清めること丸一日。娘は家族のいる屋敷へ戻った。 

 娘は屋敷に着くなり、その光景を見て吐き出した。旦那子供。屋敷に住む者すべてが身体をバラバラにされ殺されていた。子供に関しては一人はもう原型を留めていなかった。 

 「娘よ。其方の決断がこの結果じゃ。我らに逆らえばこうなる。」そこにいたのは娘に預言を告げていた神だった。神は、嘘の預言を娘に伝えていた。

 「さあ、娘よ。もう一度選ぶ時を与える。我らとともに来るか。また犠牲を出すか。選べ。」

 娘は、その場を逃げ出し、洞窟に戻った。「この邪神供。私は決して貴様らに下る事はない。」

 娘は、付近にあった鋭い石を使い、自分の首を掻っ切った。

 覚えておれ。例え何代超えようとも私は決して貴様らを許さぬ。 そう言い残し娘は静かに息を絶った。

 娘の名をとり、その山は緑輪山(りょくりんさん)と呼ばれるようになった。



…………………時は流れ、2030年…………………

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