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クロユリ  作者: こはく
1/1

Louis

「ねぇ、お父さん。天使と悪魔っていると思う?」


「そうだな...。いいかい?よくお聞き。

天使と悪魔というものは誰しも心の中に住んでいるんだよ。」


「どうゆうこと?」


「優しい心を持てば天使。人を恨むようなことがあれば人は誰しも悪魔にだってなることができるんだ。お前も大きくなれば分かるさ。」




「おはようございます。最近お目覚めが悪いですよ。」

「......うるさい......」


執事のデヴィッドがカーテンを開け、寝起きのルイスには目を開けることが出来ないぐらいの光が室内に入ってきた。


「今朝、ポストに入っていた依頼書です。

大変失礼ながら心当たりがありましたので中身を拝見致しました。」

デゥエットは朝食と共にすでにきれいに開けられた依頼書を渡した。


「お前なぜこれを知ってるんだ?」

依頼書を読んだルイスが、睨みを聞かせてデヴィッドに聞いたが当の本人はすました顔でちょっと小耳に挟みました。と言うだけであった。

とりあえず情報収集をしておくことをデヴィッドに伝えた。



なぜあいつは知っていたんだ?広い部屋の中で1人になったルイスは考えたが答えはすぐに見つかった。おそらくラウムに聞いたのだ。

ルイスはため息を着いて、ベルを鳴らし着替えを持ってくるよう執事に伝えた。


ドアノックを承諾し入ってきたのは噂を流したであろうラウムだった。


「お前、最近噂になっているあの事件のことをテヴイッドに言っただろう。」

ルイスは少しきつく行ったつもりだがラウムはデヴィッドと同じく詫び入れもなく言うなと命令されませんでしたので。と言いアイロンがしっかり掛けられた白いシャツをルイスに着させた。


「本日はご依頼主のミカエル様がお見えになられ、夕食もご一緒されます。どのようなご夕食がよろしいでしょうか。」ラウムは聞いたがルイスはなんでもいい。と答えたので、そのまま退出しようとすると依頼主はあの方ではないのかと聞いたがラウムは1度立ちどまり、口角を少し上げ、そのままドアを閉めた。



その頃、依頼主のミカエルが馬車の外を覗きながら町外れの森の中にある大きなルイス家を目指していた。





「ミカエル様はご存じですか?」

ルイスは3時の中食のレモネードパイを食べ終わり片付けに来たデヴィッドが聞いたがルイスは知らん。と一言だった。

「この前会ったじゃないですか。」と、少し呆れ顔でラウムが言った。

「今後、会わないと思っていたから覚えてないだけだ。必要も無いことは覚えないんだ。」少し拗ねたようにきつく言った。


「ミカエル様は前回の夜会で来られたあの一家の1番末の方となります。少し、引っ込み思案ですがとても頼りになると。

今回の依頼した理由は恐らく彼とお付き合いしている彼女様が経営なさるバラ園での殺人かと思われます。」


報告を終えたデヴィッドとラウムはルイス家のシェフに本日の夕食のメニューを伝え、2人はテーブルなど、もてなす準備を始めルイスの命令通り今日のナフキンはバラ型を避け、ミカエルが庭にはいる時もバラの道を避けて普段とは別のルートでもてなした。




「わざわざ遠いのによくお越しくださいました。」

ルイスは相手に分からないように上辺だけの挨拶をし、ミカエルが彼の幼さに驚いているのも気づいていながらわざと大人の態度を示しながら夕食前の会談室へ招き入れた。


会談室でルイスとミカエルは2人きりで話をした。ミカエルと一緒に来ていた彼女の前では思い出させたくもないような内容であったからだ。

彼女は別室でメイドのアリアとライラに最大のおめかしをしてもらっている。


ミカエルによると、事件は半年前に彼女が趣味で手入れをしていたバラ園が貴族の目に留まり経営として始めたバラ園で奇妙な殺人事件が起きたことが事の発端であった。


彼女が経営するバラ園が貴族の支援で広さを拡大することができ、バラ種類の数も増えて早朝から作業をするようになってからであった。

広さを拡大するため、土を柔らかくしていると何か違和感がしたため同じ職場の人を呼び掘り起こしてみたのだ。すると、土の中から1部白骨化した遺体が出てきたのだ。

その日から5件も立て続けにそこで同じような手口の殺人が起き、彼女たちに疑いの目がかけられ、バラ園が営業できなくなってしまった。

同じ手口とは、死体の臓器の部分はきれいに取り除いてあり、白いバラが血で赤い薔薇となり詰め込まれていたことだ。


ルイスは顔色変えずに聞いていたが後ろにいたラウムはどこかウキウキしながら聞いており、ミカエルはすこし怒りを覚えた。

だが、ミカエルはルイスらの黒い噂は小耳に挟んでおり、また、裏と通じあっているため情報も集まりやすく表には出ないが何件もの闇事件を受け持っていると本当かは知らないが聞いていたのだ。

警察も全然解決してくれない。もうこの人達しかいないんだ。とミカエルは覚悟した。


ミカエルとおめかしした彼女は2人だけで食事をさせた。ミカエルは綺麗になった彼女をみて惚れ惚れし、彼女を守ると決意した。


その頃、ルイスはデヴィッド、ラウム、アリア、ライラを呼び出した。


「準備はすべて揃いました。」

デヴィッドが馬車でこの屋敷を出るところを窓から見ているルイスに告げ、帽子を渡した。


「油断はするな。」

ルイスにとっては低い声で言い、屋敷をあとにした。






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