The Seven Sins
PV400、ユニークアクセス200を超えました。
少しずつですが増えるのがほんと嬉しいです。
読んでくださってありがとうございます。
特筆すべき点もない、平凡な家のリビングルーム。
尋常ならざる雰囲気を纏った7つの人影が、同様に顔色を曇らせ、仲良く床を見詰めていた。
──『彼ら』は、焦っていた。
発展目覚ましい現代社会において、時代に取り残される者は必ず生じる。
自分が、自分たちが『時代遅れ』なのではないかという疑問が、彼らの魂を揺さぶった。
『彼ら』は、現実から逃れようと理想を追った。
無尽の『美食』を。
一夜の『過ち』を。
昼間の『惰眠』を。
『彼ら』は、現状に苦悩し宛無き矛先を迷わせた。
優勢を失い形骸化した『驕り』。
救い無き現代社会への『怒り』。
順応した新参者達への『妬み』。
──そして『彼ら』は、その矛先を向けるべき相手を『欲した』。
「現代の七つの大罪、『遺伝子改造』『人体実験』『環境汚染』『社会的不公正』『貧困』『過度な裕福さ』『麻薬中毒』なんだって」
「あ? おいコラデタラメ言ってんじゃねぇよどこ情報だよ」
「ウ●キペディア」
「「「「「「……おぉう」」」」」」
「ローマ教皇庁公式発表らしいよ」
「「「「「「……………」」」」」」
重い沈黙は長きにわたり、やがて誰からとも無く、口を開いた。
──尊厳を取り戻せ。
──王座を奪い返せ。
──不正を見逃すな。
──平凡な者には日常を。
──被害者には救いを。
──罪には罰を。
──さあ、世直しを始めよう。
己の居場所を守るため、大罪の名を冠する悪魔達が断罪の鬼と化す。
後頭部に襲いかかる特大のブーメランには気付かぬフリをしながら、『彼ら』は麻薬密売組織に焦点を絞った。
ダブルクロス The 3rd Edition
「The Seven Sins」
ダブルクロス。
——それは、裏切りを意味する言葉。
シナリオってトレーラー書いてる時が一番楽しい気がするの僕だけでしょうか。
設定とかミドル情報とか細々したものに振り回されることも、PCに合わせたボスのキャラメイクに悩まされることも無く、ただ妄想をぶつけるだけの作業だから一番気楽でたのしいんですが……
それはさておき、このトレーラーについて。
別シナリオで七つの大罪を扱うので、描写の補強として「それぞれの大罪を象徴する幻想生物」について調べたのがこのトレーラーのきっかけでした。
憤怒:ユニコーン
傲慢:グリフォン
暴食:ケルベロス
強欲:ゴブリン
嫉妬:マーメイド
色欲:夢魔
怠惰:フェニックス
らしいです(某OCGで最近よく見るラインナップ……トロイ●ア……)
そしてその時、1つ下の「最近の七つの大罪」なる項目に目が行き、「原罪さん涙目じゃん」と思ったのが発想の発端でした。
自分でもよく出来たトレーラーだと思ったんですが、
・PLが7人は捌ききれないし、そもそも卓にGM含めて6人しか居ない
・日本の中学2年生以上の男子の7割がそらんじることができる(偏見)上に、世界的にも知名度の高い七つの大罪を冠するレネゲイドビーイングが弱いわけが無い(というか自分が許せない)ので、必然的に初期経験点が高くなる
等により、一旦ボツ扱いにすることにしました。これらの解決策があるなら面白そうではあるんですが。
虚飾? 悲嘆? 知らん誰それ(すっとぼけ)
自由に使用して頂いて構いません。このトレーラーを使ってやってみたセッションの感想等、いただけましたら幸いです。