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緑目の少女  作者: 咲良
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自己紹介

東の国を、キキョウを潰す。 

それを聞いたとき、ゾッとした自分もいたが、逆に喜んでいた自分もいた。

そしてわたしは聞きたいことがあった。

「あなたは誰ですか?」

この人が身分を持っているのなら、可能かもしれない。そう思い聞いてみる。

「あ、自己紹介を忘れてたな」

そう思い出したように彼は言った。

「俺はランスロット。これでも西の国レージュの第二王子だ。」

予想もしない答えが返ってきた。

まさか、この人が第二王子だとは。

「さて、レオ。お前は本当のことを教えなくていいのか?」

そう真剣な顔で王子は聞く。

レオンはふるりと首を振り、口を開いた。

「真白様、申し訳ございません。

僕は嘘をついていました。」

そうどこか泣きそうな表情で言う。

「僕は西の国とは繋がってないと言いましたが、本当は西の国から送られたスパイでした。」

彼によると、彼は小さい頃からスパイになるために育てられたらしく、8才の頃にキキョウに送られたらしい。

無事に国に入れたが、とあることがきっかけでスパイだとバレてしまい、そして殺されそうになった。

だがそれを助けたのが真白の父だ。 

殺したふりをし、相宮家の屋敷に従者として迎えられた。

そしていろいろな従者や貴族の噂を聞いて、西の国に伝えていたと言う。

「僕は真白様を、ご当主様を騙していたのです。

謝ってもたりないくらいだと思っています。」

そう悲痛な声で言う。その声を聞くとこちらまで苦しくなる。

「いいの。あなたがその立場だったとしても、わたしと一緒にいてくれたことはけして変わらない

だから、それ以上苦しそうな顔をするのは止めて」

そう言うとまたも苦しそうな顔になる。

気を使ってないが、気を使われたと思われただろうか。

どう言えばいいんだろう。

そう考えると無言になる。

しばらく喋らずにいると、王子が「ま、まあ」と静かな場を打ち破るように声を発した。

「とりあえず、レオ。お前の本当の名前を教えてやったらどうだ。」

「…そうでしたね。僕の名前はレオンではなく、レオフォードです。改めてよろしくお願いします。」

そう言って頭を下げる。

やはり屋敷にいた時に比べたら固い。

昔みたいに気軽に話しあえるようにがんばろう。

そう心の中で決めた。

あと聞きたいことがもう1つある。

「あと、もう1つ聞きたいことがあります。

父様と、従者の人たちはどうなったのですか?」

そう聞くと、空気が明らかに変わった。




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