真っ白な空間
初投稿です。至らない点が多々あると思いますが、暖かく見守っていただけると助かります。
『……かい……ぞうし……くださ……』
何処からか声が聞こえた気がする。
「う……、うぅっ……。ん?」
目が醒めて、周りを見渡すが、何もない。
あれ?まだ夢の中なのか?
白。辺り一面全てが白い。
何処まで続いているかもわからない。
さっき起こされた声の主を探すように
辺りを見回して見るが、白一色である。
よし。これは夢だ。間違いない。
こんな白一色の空間ですることなどない。
と、二度寝をしようと、横になり目を瞑る。
「……」
「………………」
「………………………………」
「ね、眠れない」
いつもは、目を瞑れば◯◯太くんばりに、
3秒とは言わないまでも、数分で眠れるはずなのに。
仕方ないので、何処までこの空間があるのか
確かめようと、歩いてみることにした。
30分くらい歩く。
まだ白い空間は続く。
また30分くらい歩く。
まだまだ白い空間は続く。
ひたすら歩く。が、何もない。
帰り道もわからない。
体感時間で数時間歩くが、景色に変化はない。
泣きそう・・・。
歩いても意味がないので、体育座りでイジケテミル。
どのくらい、ぼーっとしていただろうか。
時計もないのでどのくらい経ったかわからない。
……?
ふとおかしなことに気付く。
眠くもないし、お腹も空かない。
さっきあれだけ歩いたのに疲れてもない。
「やっぱり夢か?」
とりあえず、目を再度瞑り、
目覚めろ、目覚めろ!と念じる。
しかし一向に目覚めれそうな気配もない。
いくら夢でもこんなに意識がはっきりした夢とかどうなんだ?
と、思考を巡らせて目を開いたら、
今までずっと何もなかったのに目の前に、
何やらモニターっぽい画面が浮かんでいた。
「うぉっ!びっくりしたぁ〜」
モニターには、こんな表示がされていた。
《アルヴァース初期設定》
[世界を創造してください]
・創造を開始する
「はっ⁉︎」
それが、俺の異世界生活の始まりだった。