〜一族連続殺人事件〜2 僕と高校の真実?
…とりあえず
俺はツナと青劉神社の近くにある大型デパートで待ち合わせた。
まだ手伝うつもりはないが、猫がずっと待ってるかもしれないと思うと行かずにはいられない。
俺は結構人がいいのかもしれないな
そんな事を考えていた為、俺は背後からの視線に気付かなかった…
待ち合わせ時間から20分が経過したころ、ようやくツナがやって来た。
案外時間にルーズなやつらしい。
しかし、そんな思いは瞬時に消える事になる。
「ゴメン、待たせちゃって」
一瞬、いや数秒間は見とれていただろう。
学校にいる時とは別人のようだ。
…正直に言おう
結構イケてた。
俺らは青劉神社へと歩き出した。
俺はどうしてもツナに聞いておきたい事があった…あいつがいない間に
「なあ、勇者って何で俺が遅刻とかしたら木刀振り回すの?他の人には全然そんな事しないのにさ、正直ひいきじゃない?」
「…」
ツナはすぐには応え無かった。そして周囲を警戒し、誰も居ないことを確かめてから
「いい?絶対に誰にも言っちゃ駄目ですよ。」
真剣な顔で話し始めた…
「私達が通っている高校は点数制度があるんです。遅刻がー1、授業放棄、居眠りがー2、教師への暴言、批判などがー5、その他にも細かく減点対象が存在します。」
そんなシステムがあることを俺は知らなかった…
さらに説明は続く
「その点を上げるにはテスト結果や部活の成績、高校の知名度を上げるような高校にとってのプラスになる事をしたほど多く点がつきます。」
よく分からないが、俺はおそらく点数が低いのだろう。
ツナは一息ついてから、歩きながら話し始めた。
「そして大事なのはこれからです。その点数が低い生徒は教師からの嫌がらせや、面倒事を押し付けられたりと様々なペナルティーが課せられます。例えば…プール掃除などですね。そして、さらに点数が低くなると恐ろしい事になります…聞く覚悟はいいですか?」
俺は息を呑んだ。
いつもとんでもない事をさらっという、あのツナがここまで言うとは…よっぽどの事なのだろう。
だが、ここまできたら聞くしかない。俺は覚悟を決め大きく頷いた。
「…特別指導室」
「は?」
そんな教室あったか?少なくとも俺は聞いたことがない。
「特別指導室って何?」
ツナは頷き、そして話し始めた…
「特別指導室とは…卒業率0%の教室です。そして、さらに問題なのは…雑用さん、あなたがそこに入ることになるかもしれない事です。」
「雑用って言うな!」
…しかし予想は大的中、この流れからしてこうなると思った。
だがまだ希望はある。入るかもということは回避する手段がある?いや、あってくれ!
「次の期末で全教科80点以上取らなければ雑用さんは終わります。」
無理だ。悪いけど全教科60点取れたらいい方だ。…まじで猫にカンニング頼もうかな
「まあまあ、済んだ事ですよ、切り替えていきましょう雑用さん!」
「無理だろ!つーかまだ済んでねーし、
というか雑用雑用ってうるせーよ、わさとだろ!」
俺は雑用と呼ばれはじめた。遅刻者のペナルティーとして校舎の掃除をしなけばならない為、俺がほぼ毎日掃除をしている様からこの名がついた。今日はトイレ掃除だった。
「今日の掃除はどうでしたか?」
「ああ、鏡の前にライターと火のつけられた白い筒が置いてあったよ。学校に捨てて問題になるのが面倒だから、今もポッケに入ってるよ…」
「またですか、多いですねー」
「それに、トイレの中が煙草の臭いでヤバかったから換気扇つけっばで帰ってきたよ。」
「さすが雑用さん、慣れてますね。それよりもう神社つきますよ。」
ツナの言った通り、目の前には御利益のありそうな立派な神社が姿を現した。