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第四章 夏の勝負、笑って泣いて

こんにちは。こんばんは。

第四章「夏の勝負、笑って泣いて」は、物語の中でもひとつの大きな転機になります。

なぎさたちが迎える“三年生の最後の大会”――勝ち負けだけではなく、部員それぞれの想いがぶつかり合う章です。

緊張、悔しさ、誇り、そして涙。

この夏の試合を通して、登場人物たちの「覚悟」が少しずつ形になっていきます。

ぜひ、最後の一球まで見届けてください。



「……ふぅ」


なぎさは、ゆっくりとまぶたを開けた。

まだ五時半。目覚ましが鳴る前だった。

カーテンの隙間から差し込む光が、部屋の空気を柔らかく染めている。

けれどその光は、普段よりもやけに眩しく感じられた。


今日は、いよいよ試合本番の日。

三年生にとっては“引退が懸かる”大事な一戦であり、二年の自分たちにとっては、その背中を支える最初で最後の舞台。


布団の中でしばらく静かに呼吸を整えたあと、なぎさはベッドから身を起こした。

床に並んだリュックと、前夜に丁寧にたたんだユニフォームが目に入る。

真っ白なユニフォームの胸元には「SUZUNO」と背番号が縫い込まれている。

それを見ただけで、胸の奥に再び熱がこみ上げた。


鏡の前に立ち、髪をゴムでまとめて気合いを入れる。

普段は下ろしている髪を、今日はきっちりポニーテールに。

ゴムを引き締めるたびに、心の奥の迷いも結び直されていく気がする。


(今日……絶対に、勝つ)


鏡の中の自分を見据えて、小さくうなずいた。

その瞳には、眠気よりも覚悟が宿っていた。



リビングに降りると、母がすでに起きていた。

スーツに袖を通し、バッグを肩に掛けながら、忙しそうに出勤の準備をしている。


「おはよう」

「……おはよう」


母はなぎさの顔を見て、ふっと表情を和らげた。

「眠れなかったんでしょう?」

図星をさされ、なぎさは苦笑する。


「全然。何回も目が覚めちゃって」

「ふふ、分かりやすいんだから。……でも、それだけ本気ってことよね」


テーブルには、すでに朝ごはんが並んでいた。

トーストに、ゆでたまご、ヨーグルト。それに、スポーツドリンクがコップに注がれている。


「ありがとう。いただきます」


そう言って席につくと、母が小さな声で付け足した。

「……ほんとは、見に行きたかったけど……ごめんね。」


一瞬、胸の奥に寂しさが走った。

でも、すぐに笑顔をつくる。


「大丈夫だよ。…頑張ってくるね」


母は少し目を伏せて、それからなぎさの頭を軽く撫でた。

「頑張れなぎさ!応援してるよ!」


その声は、どこか誇らしげだった。

母の手のひらがほんの少し震えていた気がして、なぎさは胸がじんと熱くなる。



朝食を食べ終え、玄関を出ると、朝の空気は澄んでいた。

蝉の声がもう鳴き始めていて、夏の匂いが濃く漂ってくる。

肩にかけたリュックがずっしり重く感じるのは、中身のせいだけではない。


駅へ向かう道を歩いていくと、前方から大きな声が響いた。


「なぎさー!」


振り返ると、ジャージ姿のさちが駆け寄ってきた。

ポニーテールが跳ね、息を切らせながら笑顔を見せる。


「おはよ! 今日、勝つよ!」

「……おはよ。顔、眠そうだよ」

「え、ばれた?」

「うん。でも分かるよ。私もほとんど寝れてない」


二人で顔を見合わせ、思わず笑ってしまった。

不安も緊張も、言葉にすれば少しだけ軽くなる。


「ねえ、なぎさ。今日の試合、絶対楽しもうね」

「……うん。最後は笑って終わろう!」


その一言に、胸の奥がぎゅっと熱くなった。

引退がかかっているのは三年生。けれど、ここで流れる一球一球は、自分たちの未来にも繋がっている。


二人で並んで歩く道は、いつもの通学路なのに、今日は特別に感じられた。

蝉の声も、青空も、すべてが試合の始まりを告げているようだった。




集合場所の正門前に着くと、すでに何人かの部員が揃っていた。

真新しいユニフォームを入れたリュックを背負い、みんなの顔はどこかこわばっている。

それでも「おはよ!」と声を掛け合うと、不思議と笑顔が浮かぶ。


「なぎさー! 今日、やったろな!」

「緊張でお腹痛い〜!」

「いやそれ、昨日のご飯食べすぎただけでしょ!」


くだらないやり取りに、自然と笑いがこぼれる。

重苦しい空気を、無理にでも笑いに変えようとする部員たちの気持ちが伝わってきた。


バスに乗り込むと、窓の外の景色がゆっくり流れていく。

揺れる車内に、スパイクシューズの音がカタカタと響き、リュックの中身が揺れた。


なぎさの隣に座ったのは、もちろんさちだった。

彼女は窓の外を見つめながら、小さな声で言った。


「……大丈夫。勝てるよ。今日の私たちなら、きっと」


「うん」


その言葉に、なぎさも小さくうなずいた。

けれど、胸の奥では鼓動が早鐘のように鳴り続けている。

リュックの中のユニフォームが、まるで責任の重みそのもののように思えた。



やがてバスが体育館に到着した。

降り立った瞬間、蒸し暑い空気と独特の緊張感が肌を刺した。

すでに到着している他校のチームがアップを始めていて、体育館の床にはボールの音と靴音が反響している。


「わぁ……」

誰かが小さく息を呑む声が聞こえた。


相手の東栄高校の選手たちは、背の高いエース、鋭い目つきのブロッカー……ひとりひとりが迫力をまとって見えた。

それでも怖じ気づいてはいけない。

なぎさは胸を張って、堂々と会場へ足を踏み入れた。


監督の指示で、まずは軽いストレッチから始まる。

背筋を伸ばし、肩を回す。

筋肉のこわばりが少しずつほぐれていくのを感じながらも、心の緊張はなかなか解けなかった。


「はい、ボールいくぞ!」


掛け声とともに、ウォーミングアップのパス練習が始まった。

ボールを受け取るたびに、手のひらに響く感覚がいつもより重く思える。

汗が早くも額を流れ落ち、Tシャツが肌に張りついた。



「集まれ!」


監督の声が響き、全員がボールを止めて中央に集まった。

自然と円陣の形ができる。

そして、柏木キャプテンが一歩前へ出た。


「……今日の試合に負けたら、私たち三年は引退です」

柏木キャプテンの声は、少しだけ震えていた。

それでも、目は真っ直ぐ前を見ていた。


「だから、今日負けるつもりはない。私たちで勝利を取りに行くよ!最後まで、私たちらしく!」


「「「はいっ!!」」」


全員の声が体育館に響いた瞬間、胸の奥に熱が広がった。

なぎさは柏木キャプテンの背中を見つめながら、心の奥で強く思った。


(これが、先輩たちの最後の夏。絶対に、後悔させない)


試合開始のブザーまで、あとわずかだった。



体育館のアナウンスが響いた。

「緋城高校、東栄高校――整列!」


名前を呼ばれた瞬間、胸の奥がぎゅっと熱くなる。

観客席からは保護者や後輩たちの声援が飛び、体育館の空気は一気に熱を帯びた。


両チームがコート中央に並び、礼をして散る。

審判の笛が高らかに鳴った。


「よし、いこう!」

柏木キャプテンの声が響き、全員が円陣を組む。


「絶対楽しんでやろう! 絶対勝つ!」

「はいっ!」


声を合わせ、いよいよ試合が始まった。



相手高のサーブ。

長身のエースがトスを上げると、鋭いサーブが一直線に飛んできた。


「カット!」

後衛の声に、さちが素早く反応し、低い体勢でボールを拾う。

弾道は鋭かったが、しっかりと上がった。


梶原がトスを合わせ、スパイカーの千夏がスイング。

「よしっ!」

打点は高かったが、相手ブロックに弾かれて、ボールは無情にもこちらのコートに落ちた。


「ドンマイ! 一本目だから!」

柏木キャプテンがすぐ声を張り上げる。



再び相手のサーブ。

今度は少し甘く入り、今度もさちがレシーブ。

浮いたボールを梶原が見極め、なぎさへ大きくトスを上げた。


(ここしかない!)


助走をとってジャンプ。

視界の端に相手のブロッカー二人が飛び上がるのが見えた。

腕を振り切り、ボールを叩き込む。


――しかし、ネット際で弾かれる音。

相手の二枚ブロックに捕まった。


「惜しい! 次!」

仲間の声が飛ぶが、胸の奥がざわついた。


(……強い)


序盤から、相手のプレッシャーがじわじわと押し寄せていた。



スコアボードは、気づけば 3―7。

まだ序盤なのに、すでに差が開いていた。


相手エースの強烈なジャンプサーブに、レシーブが大きく乱れる。

「カバー!」

声が飛び、必死に上げたボールをつなげるが、形にならない。

無理やり押し込んだボールは、すぐに相手の攻撃へとつながった。


「一本!」

柏木キャプテンの声が響く。

しかし、その直後――。


「ドンッ!」

相手エースのスパイクが、ブロックの手をはじいて床に突き刺さる。


「ナイスキー!」

相手ベンチの声援が響き、会場の空気が一瞬で傾いた気がした。



「切り替えて! まだ序盤だよ!」

キャプテンが声を張る。


それでも、焦りはにじむ。

なぎさは汗を拭いながら、心臓が速く打つのを感じていた。


(……やばい。相手のペースすぎる)


次のラリー。

サーブを必死に返し、梶原のトスがなぎさに上がる。

タイミングを合わせてスイング。


「えいっ!」


今度はきれいに抜けた――かと思った瞬間、相手リベロが見事に拾った。

そのまま素早いコンビ攻撃。

再び床に突き刺さるスパイク。


「ナイスプレー!」

「ドンマイ、なぎさ!」


仲間の声が飛ぶ。

けれど心の奥に、じわじわと焦燥が積み重なっていく。



スコアは 5―12。

応援席から「がんばれー!」と声が飛ぶが、差は広がる一方だった。


「ここで一本止めるよ!」

柏木キャプテンが必死に鼓舞する。


次のラリー。

相手エースの助走。ジャンプ。

打点の高さが、明らかにこちらを凌駕していた。


「ブロック!」

なぎさと柏木キャプテンが跳び上がる。


――しかし、スパイクは二人の指先をかすめ、コート後方へ突き刺さる。


「チッ……」

思わず小さく舌打ちしそうになるのを、なぎさは必死でこらえた。


(負けたくない……! でも、このままじゃ……)



タイムを取ったベンチに戻ると、監督の声が飛ぶ。

「落ち着け! 相手が強いのは分かってる! でも自分たちの形を崩すな! 一本ずつだ!」


円陣を組み直す。

柏木キャプテンが拳を突き出した。

「ここからだよ! 絶対にまだいける!」


「はいっ!」


声を張り上げながらも、なぎさの胸はまだ重かった。



スコアは 10―18。

差は大きい。けれど、まだ諦めるには早い点数だった。


「ここからだよ! 一本ずつ!」

柏木キャプテンの声に全員がうなずく。


サーブ権を取り戻した瞬間、なぎさは大きく息を吸った。

「よし、行く!」


力強い声とともに放ったサーブは、鋭く相手コートへ飛び込んだ。

リベロが必死で拾うが、乱れた。

「チャンスボール!」

さちが声を張り上げ、すぐさまトスを上げる。


「なぎさ!」

梶原の声とともに、完璧なトスが舞い上がった。

跳び上がったなぎさの右腕がしなり、思いきりボールを叩く。


――ズドンッ!


相手コートに突き刺さる音。

観客席から歓声が沸き起こった。


「ナイス!」「よっしゃー!」

チームの声が重なり、流れが少しこちらに傾く。



その後も、さちのレシーブが光った。

鋭いスパイクを体ごと受け止め、ぎりぎりのボールをつなぐ。

「よっしゃ、まだいける!」


ブロックアウトを狙った千夏のスパイクも決まり、点差は少しずつ縮まっていった。


スコアは 18―22。

会場の空気がざわめき始める。

「いけるかも……!」と応援席から声が上がった。



だが――。


相手のエースが再び前衛に回ってきた瞬間、空気は一変した。

「気をつけろ!」

柏木キャプテンが声を張る。


次のラリー。

高い打点から繰り出されたスパイクは、ブロックの指先すら触れさせず、一直線に床へ突き刺さる。


「ナイスキー!」

相手ベンチの歓声が大きく響く。


続くラリーでも、同じエースが三連続で得点を奪った。

ブロックもレシーブも対応しきれない。


気づけばスコアは 19―25。

第一セットは、強豪の勢いにのまれる形で落としてしまった。



「大丈夫! まだ一本落としただけだよ!」

柏木キャプテンが必死に声を張る。

それでも、チームの表情は重かった。


なぎさは自分の胸に手を当て、小さく息を吐いた。

(大丈夫……。次、私が絶対決める)


そう心に誓い、次のセットへと気持ちを切り替えようとした。




ベンチに戻ると、タオルを握りしめる手が汗でじっとり濡れていた。

監督が短く言い放つ。

「いいか、相手のエースは確かに強い。だが、止められないわけじゃない。レシーブを信じろ、つなげば必ず流れは来る」


柏木キャプテンが立ち上がり、声を張る。

「よし、次だ! 一本一本、絶対につなぐよ!」


「はいっ!」

全員の声が重なり合い、再びコートへ戻った。



第二セット序盤。

相手のサーブをさちが拾い上げ、梶原が素早くトスを上げる。


「なぎさ!」


タイミングを合わせて跳び、ブロックの隙間を抜けてスパイクを打ち込んだ。


――ドンッ!


相手コートに突き刺さると同時に、会場から大きな歓声が湧いた。

「ナイス!」「その調子!」


胸の奥で、なにかがカチリと切り替わる。

(いける……! まだ負けてない!)



そこからは一進一退の攻防が続いた。

相手の強烈なサーブに、さちが体を投げ出してレシーブ。

そのボールを千夏が押し込み、得点をもぎ取る。


「ナイスレシーブ!」

「いいぞ、さち!」


次のラリーでは、柏木キャプテンが冷静に相手の空きを見極めてブロックポイントを決めた。

「よっしゃあ!」

会場の空気が、一気にこちらへ傾いた。



しかし、20点を超えたあたりから、再び相手エースが本気を見せ始める。

「止めろ!」

声を合わせてブロックに跳ぶが、その上を突き抜けるようなスパイクが突き刺さる。


「くっそ……!」

悔しさをにじませながらも、誰も下を向かなかった。


次のラリー。

さちが必死にボールを拾い、梶原がトスを上げる。

(ここしかない!)


なぎさは助走を取り、全身を振り切った。


――ズドンッ!


相手コートに叩き込まれた瞬間、応援席が総立ちになった。

「よっしゃー!」「ナイス、なぎさ!」


拳を握りしめる。

心臓はまだ暴れているけれど、怖さよりも「決めたい」という欲が勝っていた。



しかし最後は――相手エースの三連続得点に押し切られた。

スコアは 25―27。

あと一歩まで迫りながら、勝利には届かなかった。


試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、3年生の目から自然と涙がこぼれ、なぎさはその場に膝をついた。

涙が視界を滲ませる。

「……負けた」


柏木キャプテンが震える声で言った。

「ありがとう……みんな。最後まで、最高の試合だった」



なぎさも、悔しさと感謝と、いろんな感情が込み上げてきた。

でも、泣きそうになる自分をぐっとこらえて、笑った。


「3年生、ありがとうございました!!」


声を張った瞬間、自分でもびっくりするほど涙がこぼれた。

笑って終わろうと決めてたのに、全然ダメだった。


次に泣き出したのは、3年生のリベロの先輩だった。

それにつられるように、柏木キャプテンが「……くやしいね」ってぽつりとつぶやいた途端、

周囲の空気が一気にゆるんだ。


「最後まであきらめないでくれて、ほんとに……ありがとう」


涙をぬぐいながら笑った先輩の声があった。


「こっちこそ……もっと勝たせてあげたかったのに……!」

「ごめん、私……最後、あんなチャンスボール、決めなきゃいけなかったのに……」


「なぎさのせいじゃないよ! あれ拾っただけでもすごいって!」


「……うん、でも……!」


泣きながら抱き合う2年生と3年生たち。

その輪の中に、自然とみんなが吸い寄せられていく。


「3年生、かっこよかったです……! ずっと背中、見てました」

柏木キャプテンが、笑いながら言った。


「2年生、1年生、みんなありがとう!

君たちとバレーができて、ほんと楽しかった!」


「特になぎさ。あんたは、絶対もっとすごくなるよ。……次のキャプテンはなぎさに任せたいと思ってる。」


「はい……! がんばります……!」


もう言葉にならない。


涙でくしゃくしゃになった顔で、みんなが笑っていた。

泣いて、笑って、抱き合って――それは、試合とは違う、もうひとつの「本気の時間」だった。


試合会場の隅っこで、ひとり泣いていたさちの肩に、なぎさはそっと手を置いた。


「さち、泣きすぎ〜」


「うっさい……なぎさだって、ボロボロやんか……!」


ふたりは顔を見合わせて、また泣いた。


最後のホイッスルが鳴って終わった試合。

でも、それ以上に記憶に残るのは、この“泣き合った時間”だったかもしれない。


なぎさは思った。


――あぁ、やっぱりバレーやっててよかった。


この夏を、忘れない。

なぎさは、そう心に刻んだ。


その気持ちは、何にも変えられないほど強く、まっすぐな想いだった。

誰もが泣いていた。

それでも、涙の奥には確かな誇りがあった。


なぎさは涙をぬぐい、強く拳を握った。

(次は、私たちの番だ)


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

第四章は、なぎさにとっても仲間たちにとっても“区切り”の章でした。

努力してきた日々が報われる人もいれば、そうでない人もいる――

けれど、どの涙にも意味があると信じています。


次章では、試合を終えた彼女たちがどんな一日を過ごすのか。

少しずつ未来へと歩き出す姿を描いていきます。

よければ、第五章「静かな休日、やさしい誘い」も読んでいただけると嬉しいです。


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― 新着の感想 ―
拝読いたしました! 試合当日の緊張や胸の高鳴りが丁寧に描かれていて、なぎさ達の“一球に懸ける思い”がまっすぐ伝わってきました。試合中は自分もコートにいるような臨場感で、勝ちたい気持ちと現実の差がリアル…
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