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からくり紅万華鏡ー餌として売られた先で溺愛された結果、幽世の神様になりましたー  作者: 霞花怜(Ray)
第四章 幽世からの試練

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94. 時の回廊 紅優

 紅優が真と井光、火産霊と共に風ノ宮に到着すると、やけに多くの気配がした。

 宮の中に案内され、時の回廊に向かう。

 熱を発して光り輝く回廊の前に、神々が揃っていた。


「紅優! どういうことか、わかるか?」


 紅優の姿を見付けて、慌てて駆け寄った志那津が、怪訝な顔をした。


「蒼愛はどうした? 一緒じゃないのか?」


 志那津に問われて、改めて思った。


(蒼愛と一緒じゃないなんて、初めてかもしれない)


 屋敷にいる時も、どこに出掛ける時も一緒だった。

 離れたのは、そういえば初めてだ。


(つくづく俺は、蒼愛がいないとダメなんだな)


 そんな自分が情けないが、やっぱり嫌ではない。

 紅優は苦笑した。


「蒼愛は時の回廊の中にいます。幽世の試練を受けているはずです。大丈夫ですよ」


 紅優の言葉を聞いて、霧疾が息を吐いた。


「やっぱり、そっかぁ。紅優か蒼愛、どっちかが入ってんだろうとは思ったけどね。時の回廊が自ら扉を開けたのは初めてだからさ」


 管理者の霧疾が回廊の建物を見上げる。

 時の回廊が、まるで生きているかのように、神力を発していた。


「蒼愛は記憶がないのだろう? 本当に大丈夫なのかい?」


 淤加美が心配そうに紅優に問う。

 

「恐らく、記憶は取り戻しています。これは、幽世が俺と蒼愛に課した試練ですから」


 紅優は霧疾に目を向けた。


「俺も試練を受けなければいけないので、中に入ります。蒼愛を連れて戻ってきますので、待っていてください。出てきた時、皆がいてくれたら、きっと蒼愛が喜びます」


 視線をまた淤加美に移す。

 淤加美が驚いたような顔をして、すぐに笑みを戻した。


「蒼愛と紅優の帰りを、待っているよ」


 紅優は門に向かった。

 その隣に大きな白狼姿の真が並んだ。


「俺が絶対、紅優様を蒼愛様の元まで案内するから、紅優様は試練に集中してくれ」

「わかったよ、真。頼りにしてるね」


 紅優は井光を振り返った。


「あとは頼みます、井光さん」


 井光が真っ直ぐに紅優を見詰めて、礼をした。


「神々への状況説明と時の回廊の見守りは、私にお任せください。紅優様は伸び伸びと試練を受けて、さっさと蒼愛様をお迎えしてお戻りください。無事の帰還をお待ち致しております」


 ニタリと笑む井光に苦笑して見せる。

 やはり井光は頼りになる。紅優が気に掛けていることを全部、言ってくれた。

 紅優は回廊の門に向き合った。


「行こう、真」


 自分に号令をかけるようなつもりで真に声をかけると、紅優は門をくぐった。

 中に上がり、右の廊下に入る。

 景色が見えるはずの回廊は真っ暗な闇に閉ざされて、歩く度に白い靄が浮かび上がる。

 白い靄の向こうに人影が見えて、紅優は立ち止まった。


「あれ? 紅優様だ」

「本当だ、紅優様だね」


 小さな体の座敷ボッコが二人、紅優に向かって笑んだ。


「色、ニコ……」


 駆け寄って二人の体を抱きしめる。


「ここでは、死んでしまった者にも会えるんだね」


 色んな時代の色んな生き物に会える、それが時の回廊だ。

 死者に会えるのは当然なのかもしれないが。


「俺の新しい名前、知ってるんだね」


 色とニコが頷いた。


「色は紅優様に溶けているから、何でも知ってるよ」

「ニコは蒼愛も、よく知ってるよ」


 ニコが紅優の手を取り、口付けた。


「まだ溶ける前にね、こんな風に蒼愛に祝福をあげたんだ。蒼愛が紅優様の番になるといいなって思ったから。座敷ボッコの祝福でも、蒼愛は嫌がらずに受け取ってくれたよ」

 

 知らなかった話に、紅優は微笑んだ。


「そうだったんだね。ありがとう、ニコ。蒼愛はきっと嬉しかったと思うよ」

「うん!」


 ニコが嬉しそうに笑った。


「折角、番になれたんだから、手放しちゃダメだよ」

「失くしちゃダメだよ。紅優様は寂しがりやなんだから」


 二人が紅優の後ろに回り込んで、背中に触れた。


「寂しがりやって……、あたってるけど……」

「振りむいちゃ、ダメだよ」


 ぴしゃりと注意されて、紅優は動きを止めた。


「時の回廊は、振り返っちゃダメ。戻ってもダメ。前に進むだけ。戻ると迷子になって、出られなくなるから」


 言われた通り、紅優はまっすぐ前を向いた。


「蒼愛を迎えに行ってね」

「何があっても、蒼愛を選んでね」


 色とニコが紅優の背中を押した。


「「信じてるから」」


 二人の声に、頷いた。


「答えはもう、決まってるんだ。だから、大丈夫。必ず蒼愛に辿り着くよ」


 返事はなかった。

 きっともう、二人は消えてしまったんだと思った。


「姿を見せてくれて、ありがとう。俺に喰われてくれて、ありがとう。大好きだよ、色、ニコ」


 呟いて、紅優は前を向いて歩き始めた。

 黒い闇がまた濃くなって、白い靄が生き物のように蠢く。

 しばらく歩くと、白い靄が避けて、黒い闇が薄くなった。

 人の姿が浮かんできて、紅優は立ち止まった。


「……佐久夜」


 呟いた瞬間、周囲の闇が光に溶けた。

 一面の花畑と小さな庵、あの頃の風景が蘇った。


「……紅蓮? もう帰ったんだね。今日は、早いね」


 花を愛でていた佐久夜が振り返る。

 懐かしい名を呼んで、儚く笑んだ。


(そうだ、この笑顔だ。この笑顔を見ているのが辛くて、俺は佐久夜から逃げたんだ)


 愛情だったはずの想いが憐れみに変わっていくのが怖かった。

 そんな風に思いたくなかった。

 番の食事の回数も減った。

 体を繋げる度に佐久夜の神力が流れ込んできて、佐久夜が弱っていくのが怖かった。

 佐久夜の神力が弱いままなのは、自分のせいなんだと思った。


 紅優は、佐久夜の隣に並び立った。


「綺麗な花だね。佐久夜が手入れしたの?」

「そうだよ。大気津が綺麗に花を咲かせる方法を教えてくれたんだ。私が育てた花を紅蓮に見てほしかったんだ」


 佐久夜の横顔が、悲しく笑む。


(ああ、そうか。この頃の佐久夜はもう、気が付いていたんだ。俺がどうして庵に来なくなったのかを)


 神ではない紅蓮が神力がないが故に苦労している事実も。

 いっそ自分に神力があればと思っていた紅蓮の心も。

 そういう思いの積み重ねで、佐久夜から離れてしまった心も。

 きっと全部、気が付いていた。


「佐久夜、俺はね……」

「私たちが初めて会った時のこと、覚えている? 私が大蛇に襲われて喰われそうになっていたところを、紅蓮が助けてくれた。なんて美しくて強い妖狐だろうと思った。一目惚れだったんだよ」


 紅優の声を掻き消すように佐久夜が話し始めた。

 紅優は静かに頷いた。


「覚えてるよ。なんて弱い神様だろうと思った。だから、守らなきゃいけないと思ったんだ。俺がこの手で守って支えようって」


 一人にしたら妖怪に喰われてしまいそうになる神様を放っておけなかった。

 紅蓮の腕の中でなら鈴が鳴るように可愛らしく笑う佐久夜が、愛おしかった。

 その笑顔を、守りたかった。

 そういう思いが始まりだった、はずなのに。


「俺はきっと、佐久夜に寂しい思いをさせているだろう。……ごめん。守っていたつもりだったんだ。公務をこなして、食事の回数を減らせば、佐久夜の負担にならないって。けど、詭弁だった。俺はあの時もう、佐久夜を……」


 佐久夜が庵に向かって歩き出した。

 そこに花が咲いている。

 井光が最初に幻術で見せてくれた花畑だ。


「ここに咲いている花はね、特別なんだ。私がいなくなっても、紅蓮に私の想いが伝わるように、その為に植えた。でも紅蓮はこの花の意味が、解らなかったみたいだね」


 振り返った佐久夜が、悲しそうに笑んだ。


「いなくなってから? 佐久夜は俺の前から、消えるつもりだったの?」


 佐久夜が死んだのは、自分が佐久夜を喰ってしまったからだ。

 あれは紅蓮にとっても佐久夜にとっても不慮の事故だった。


「……やっぱり、伝わってないんだね」


 小さく呟いた佐久夜が立ち上がる。

 紅優を通り越して、反対側の花畑に歩いた。


「こっち側の花は、色とりどりで綺麗だろう。この場所が明るくなるように、少しでも紅蓮の心が癒されるように、そう思って植えたんだよ」


 佐久夜の方を振り返ろうとして、紅優は動きを止めた。

 佐久夜が立っている方は、紅優が歩いてきた方だ。

 振り返れば時の回廊の中で迷って、出られなくなる。


「紅蓮が私を愛してくれていたと、知っているよ。憐れみも疎んじる心も愛情も、番なら全部感じ取れる。紅蓮の疎んじる気持ちも、理解できた。私は役立たずだからね」


 あの頃には一言も聞かなかった、佐久夜の本音だと思った。


「佐久夜は役立たずじゃない。いてくれるだけで、良かったんだ。けど、会うのが辛くなっていたのも、本当だよ。愛していた……、愛して、いたかった。だから、憐みのような感情を、佐久夜に抱きたくなかった」


 あの頃には伝えなかった紅蓮の本音だ。

 憐みが愛情を飲み込んでしまうのが、嫌だった。

 後ろで、佐久夜が小さく笑んだ気配がした。


「心優しい紅蓮。私は、知っていた。紅蓮が、強くて折れない心の持ち主では、決してないのだと。なのに私は、紅蓮が紅蓮でいられなくなるほどに、寄りかかってしまったんだね」


 佐久夜が紅優の背中に触れる。

 腕を回して、抱き付いた。


「口付けてくれないか。紅蓮が、少しでも私を愛しているのなら、振り返って、抱きしめて、口付けて。私は紅蓮の番なのだと、一言でいいから愛していると、私に言葉を頂戴」


 俯いた紅優は、静かに目を閉じた。


「振り返ることも、口付けも、できない。俺は佐久夜を愛してた。最期の瞬間まで、愛していたよ。今でも、佐久夜が消えてしまって、悲しいと思ってる。けど今は、誰より大切な番がいる」


 間違わないように、ゆっくりと、言葉を紡ぐ。


「俺は弱くて、辛いと逃げたくなって、一人で泣くような情けない妖狐なんだ。佐久夜が愛してくれた美しくて強い妖狐なんかじゃない。そういう、弱い俺を受け入れて、愛してくれた子がいた。これからは、その子と生きたいと思うんだ。だから佐久夜に、愛しているとは、もう言えない」


 紅優の背に抱き付いた佐久夜が、静かに話を聞いている。


「私より愛せる相手に、出会ったんだね。どんな子なの?」


 淡々とした声が紅優に問う。


「人間の子供でね、俺が人を喰って悲しんでいる時に、隣で手を繋いでくれる子なんだ。俺が悲しくないようにって隣にいてくれる子なんだ」


 悲しい紅優も弱い紅優も受け入れてくれる蒼愛。

 強くて神々しいと称される紅蓮や紅に、そんな風に接してくれた相手はいなかった。


「その子は、紅蓮がしてほしい愛し方を、してくれるんだね。私にはできなかった、愛し方だ」


 紅優の腹に回した腕を片方だけ解いて、佐久夜が手を上げた。

 庵の側の花畑を指さす。佐久夜が最初に見せてくれた、特別といった花畑だ。

 佐久夜の火の神力が飛んで、花畑が一気に燃え上がった。


「え! 佐久夜、何して……」


 突然の出来事に狼狽えて、振り返りそうになった体を寸で止めた。

 花の方から、声が聞こえてきた。


『大好きだよ、紅蓮』

『紅蓮が私を喰ったのではないよ。私が喰われたくて、自分から紅蓮の中に溶けたんだ』

『強い神力を、紅蓮にあげたかった。私にあげられるものは、命くらいだから』

『だからどうか、幸せに生きて。紅蓮の幸せを、祈ってる』


 燃え上がった色とりどりの花から、それぞれに言葉が聞こえる。

 聞こえてきた佐久夜の声は、紅優が知らない事実ばかりだ。


「これが、私が作った仕掛け。この花畑を作った理由だよ」


 振り返りそうになる衝動に、必死に耐える。

 佐久夜が紅優を抱く腕に力を籠めた。


「最期に繋がった時、私は紅蓮の中に、自分の命を流し込んだ。紅蓮はずっと、自分が私を喰ったと思っていたんだろう。違うんだ。私が自分から、紅蓮の中に溶けたんだよ」

「どうして、そんな真似……。俺はそこまでして、神力が欲しいなんて……」


 あくまで佐久夜の補佐として公務に徹していただけだ。

 仕事の中で神力が欲しいと願ったのは、愚痴程度の感情だ。佐久夜を犠牲にしてまで神力が欲しかったわけじゃない。


「疲れてしまったんだ。神は滅多に死ねない。役立たずの私が消える手段が、それしかなかった」

「そんな……、そこまでして、佐久夜は消えたかったの?」


 確かに佐久夜は体が弱かったが、生きているのすら嫌になっているようには見えなかった。

 目の前で燃え盛る花畑を呆然と眺める。


「そんな風に消えたら、紅蓮は永遠に私に囚われて生きてくれる。私をだけを愛して生きてくれる。そう思った」


 背中から聞こえた言葉に、紅優は息を飲んだ。


「けど、私は臆病だからね。本当に紅蓮が私にだけ囚われて生きてしまったらと考えたら、怖くなった。だから、花に言葉を込めた。私がいなくなった後、紅蓮がこの花を見付けてくれたら、私の真意が伝わるだろうと」


 紅優は、今でも残る火ノ宮の佐久夜の庵を思い返した。

 何故、火産霊が今でもあの場所を当時のまま保管してくれているのか。

 何故、井光が紅優をあの場に連れて行ったのか。


(佐久夜の想いが今でも残っている場所だから。花の仕掛けを知らなくても、佐久夜の残った神力を感じて、大事にしてくれていたんだ)


「佐久夜が消えてから、俺は怖くて庵に近付けなかった。花の言葉には気が付かなかったよ、ごめん」


 腰に回った佐久夜の手を握る。

 ぽたりと、透明な雫が紅優の手に落ちて、佐久夜の手に流れた。


「悲しかったよ。佐久夜が消えてしまった時、とても悲しかった。もっとちゃんと愛せていたら、佐久夜は消えなかったんだろうと思った」


 佐久夜が紅優の指に指を絡めた。


「悲しんでくれて、嬉しいよ。罪を背負わせて、すまなかったね。あれは紅蓮のせいじゃない、私が望んで紅蓮の中に溶けたのだから。それに、悲しみはもう、隣で握ってくれる手に癒されたんじゃないかな」


 涙が、止まった。

 佐久夜の手を握る手に、力が籠った。


「それでいいんだよ。私は紅蓮が幸せに生きる未来を願う。もう充分、私の呪縛に苦しんだろう。次は、一緒に生きてくれる番と幸せになれ、紅優」

「佐久夜、紅優って……」


 佐久夜が知らないはずの今の名前を呼ばれて、思わず振り返りそうになる。

 紅優の顔を、佐久夜がやんわりと前に押し返した。


「振り返ったら、この場所で永遠に私と生きる羽目になる。今の番には、会えないよ」


 紅優の顔が自然と前を向く。

 佐久夜が、紅優の涙が流れた自分の手を眺めた。


「紅蓮が泣く姿を、私は一度も見なかった。誰かの前で泣けるようになったんだね」


 手に流れた雫を、佐久夜が舐めとった。


「泣くのも悲しむのも全部、今の番が、蒼愛が許してくれる。弱い俺も受け入れてくれる。だから、愛しているんだ」


 蒼愛の顔が思い浮かぶ。

 不器用だった少年は、花が咲くように笑う男の子に成長した。

 自分も一緒に成長しているのだと、改めて思った。


「やっぱり、私とは違うね。愛し方も愛した理由も、紅優という名に現れているよ。出会えて良かったね、紅優」

 

 佐久夜の体が離れて、紅優の背に手を添えた。


「愛する番を、迎えに行ってやるといい。ここは紅優が生きる場所じゃない。紅蓮は私と共に死んだ。今のお前は、紅優だよ。弱くて脆くて泣き虫な、だからこそ強い心を持った美しき妖狐。瑞穂ノ神となり、私たちが作ったこの国を守っておくれ」


 佐久夜の手が離れそうになって、紅優は慌てた。


「佐久夜! 俺は! 俺は……、良い番じゃなかったと思うけど、佐久夜を愛してた。嫌な想いをたくさんさせたと思うけど、そういう感情を俺に教えてくれたのは、佐久夜だ。だから、ありがとう」


 手を添えていた背中に、佐久夜が顔を寄せた。


「馬鹿な紅優。次はもっと番を信じてやれ。信じていれば、たくさんの言葉を:()わせる。どれだけ神力を:(まじ)わらせても、言葉にしなければ気付かない想いはあるから。次は、間違わないようにね」


 佐久夜の手が紅優の背中を押す。

 その手が、離れた。

 周囲の花畑が消えて、闇に飲まれる。


「ありがとう、佐久夜。愛していたよ」


 握っていた手を見詰めて、涙の流れた場所に最後の口付けをした。


 闇が深くなって白い靄がまた、濃くなった。

 いつの間にか隣にいた真が顔を上げた。


「紅優様、蒼愛様が危険かもしれない。急ぎましょう」


 紅優の体を掬い上げて、真が背に乗せる。


「危険て、誰かに連れ去られる? それとも幽世に飲まれる?」

「わからねぇが、ずっと穏やかだった蒼愛様の神力が、急に尖った」


 暗闇が続く廊下を真が駆ける。

 時の回廊に入ってから、紅優は蒼愛の神力を感じられない。

 真には紅優や蒼愛にはない感覚があるのかもしれない。


「俺を蒼愛の元まで連れて行ってくれ!」


 周囲に気を尖らせながら、紅優は蒼愛の気配を探した。

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