【登場人物紹介 1~2】
【蒼→蒼愛】
15歳ですが、最初は年齢より幼い感じでした。
理研で生まれたbugの子供たちはblunderかmasterpeace候補になれない限り、外に出られません。将来は呪術の実験体か呪詛の道具、一番多いのが妖怪の餌としての幽世へ売られます。
余計な知識を付けさせないために、専用施設で外界をシャットアウトした生活を強いられます。故に蒼愛も、現世の知識は本で得ていました。
紅の元で霊元が開いて見た目が年齢以上に成長して、見目年齢17歳くらいになりました。
紅優が大事に愛してくれたお陰で、生きるのを諦めた少年は、素直で明るくひたむきな青年に成長しました。
すぐに泣いちゃうのは、感情の高ぶりに意識が追い付かないから。
心を殺して動かさないようにして生きてきた蒼愛にとって、気持ちが大きく揺れる状況に、なかなか慣れません。だから嬉しくても悲しくても泣いちゃう。そんな蒼愛が可愛い。
本来の明るさや真っ直ぐさを芽吹かせた蒼愛が、どんなふうに成長していくのか。見守っていただけたら嬉しいです。
【紅→紅優】
最初の紅は蒼にとってちょっと怖かった。そういえば、一番最初は被り物してましたね。
実は優しくて可愛い、ちょっと寂しがりやな妖狐。美しく強く神々しいと評される九尾の妖狐の一族です。白くて長い髪に大きな狐の耳が付いてます。紅優のキツネの耳を撫でるのが、蒼愛は好き。紅優も撫でられるのが好き。
瑞穂ノ神となり、人型になったので、耳と尻尾が無くなりました。蒼愛的にはちょっと残念だけど、そんな紅優も格好良いので好き。蒼愛と左目を交換して、左目が蒼くなりました。ちなみに蒼愛は左目が赤いです。
優しくて悲しみを抱えやすい妖狐が運命ともいえる番を得ました。
紅優が蒼愛に強く想いを寄せる理由や意味は、彼の過去とも深い関わりがあります。
その辺り、次の章では割と書けるんじゃないかと思います。
【水ノ神:淤加美】
六柱の神々のリーダー。蒼玉の蒼愛に加護をくれる神様。
神々の中で一番高い神力を誇る。
この幽世ができた当初から神を務める。クイナの知り合い。
リーダー然としながら、ちゃっかり可愛い神様になりました。
淤加美は「龗」とも書くし、読みも「オカミ」なんだけど、神様は漢字三文字の名前っていう、この話の法則に則って、一般的でない方を採用しました。読みも「オガミ」の方が会話が流しやすいので、濁らせました。
【水ノ神 二ノ側仕:角ある蛇 夜刀】
現世で人に追いやられ住処を失くした蛇の一族。
現世に残っている仲間が多く、瑞穂国に移り住んだのは一部。逃げ場を求めてばらけてしまった感じ。
作者の別作品(BL)『仄暗い灯火が迷子の二人を包むまで』に登場する「角ある蛇」と同族で、稜巳たちは現世に残った仲間の一部。だけど、長の娘・:稜巳が現世で、どういう状況に居るかは知らない。
夜刀と名乗っているのは、自分が夜刀神の一族であると忘れないため。
(角ある蛇の元ネタは「常陸国風土記」です。夜刀神と呼ばれた土地神です)
【日ノ神:日美子】
卑弥呼って魏が勝手につけた当て字で、恐らく「姫巫女」を聞き間違えたんだろうなぁというのが個人的な見解。魏志倭人伝は誤字が多くて有名な歴史書です。まぁ、どうでもいいんだけど。
モデルが卑弥呼さんなので、大神神社の日向神の巫女だった設定です。
ちゃきちゃきした肝っ玉母ちゃん系の性格ながら、おおらかで包み込んでくれる優しさを持つ。六柱の神の中で、唯一の女性神です。今のところは。
【暗ノ神:月詠見】
月詠命は何かの物語でいつか出したいって思っていた。やっと出せました。
飄々とした、ちゃっかりめなキャラになってくれました。何考えてるかわかんない感じで、しっかり先々まで考えている神様です。普段は表に出さないけど、日美子をこよなく愛しています。
淤加美と日美子と共に創世から一緒の三人は、淤加美がリーダー、月詠見がブレーン、日美子が仲裁役、みたいなイメージです。
【日ノ神 一ノ側仕:鳳凰 陽菜】
あっけらかんとした明るい性格だけは書けた。
陽菜さんみたいなキャラが何気に少ないので、もっと出番増やしたい。
出番が少なかったからね。詳細は後の章でじっくりと。
【暗ノ神 一ノ側仕:八咫烏 世流】
世流の性格が上手く描写しきれず、残念。
蒼愛が気が付いたように、好き勝手する陽菜と月詠見の抑え役というか、世話役をいつもしている苦労人、鳥?です。
ちなみに世流と陽菜は番です。番はいるけど、陽菜も世流も主の神力もちゃんともらいます。
【火ノ神:火産霊】
粗野な話し方をするけど、優しい兄さん。
筋肉隆々のムキムキマッチョにしようって最初から決めていました。佐久夜が弱かったからね。
加具土とどっちがいいかなぁと悩んで、火産霊にしました。
火産霊が纏う優しさの中に潜む切なさの正体に蒼愛が気が付くのは、もっと先になりそうです。
【火ノ神 一ノ側仕:白き妖狐 吟呼】
紅優の同族のでる、九尾の妖狐。
佐久夜から火産霊にかけて一ノ側仕を務めていた大先輩が引退して、後を引き継いだ。
物静かながらしっかり者で強い。火産霊に番がいないから自分も作らない律義者。
大気津様の所に行った時も、さりげなくスゼリの側にいてあげたりとか、気遣いと優しさが素敵だから、番になりたい妖怪は多い。無自覚でモテてるタイプ。
【風ノ神:志那津】
ツンデレにしようって最初から決めていました。
でも、あんなに蒼愛を好きになるとは、正直思ってなかった。書けば書くほど蒼愛を好きになっていくから、どうしようかと思った。
神々のキャラ付けはそれなりに良くできたと思っているけど、何気に志那津が一番濃くなった気がする。
風ノ宮自体が特殊な宮なので、蒼愛との絡みも今後、増えそうです。
本編の補足として、「第52話 風ノ神 志那津」で蒼愛と紅優が初めて風ノ宮を訪れた時、宮の入口で志那津が待っていましたが。あれは、蒼愛が行くよと事前に淤加美から報せがあり待ってた感じです。扉の前でソワソワ待っていて、気配を感じて待ちくれなくて扉うっかり開けちゃった的な。日ノ宮も水ノ宮も、奥までの案内は従者がしているしね。風ノ宮にも従者はいるしね。なのに、涼しい顔して「本当に来たんだ」とか言ってる志那津可愛い。本編の何処にも書けなかったので、ここに追記しときます。
【風ノ神 一ノ側仕:風貍 利荔】
創世記の作者で学者さん。志那津の一ノ側仕であり、保護者であり、恋人のような存在。
マイペースなんだけど、ちゃんと周りを見ていて、気持ちに気が付いてくれる猫さん。
風貍は大きなヤマネコみたいな妖怪で、風を操ります。獲物を指せば必ず落とせる草の杖を持っているため、人間に狩られまくって、絶滅しかけました。だからといって利荔は人間を恨んだりはしていません。それも自然の摂理と考えています。
志那津は人間が嫌いだけど、利荔は特に何とも思ってない。この世界にたくさんいる生き物の一種族程度の認識。単体だと体が小さくて弱く保守的、故に集団で生き、徒党を組むと残虐性を増すのが人間という生き物と、生態を理解している感じ。
瑞穂国の神々は基本、人間に良い感情を抱いていないけど、それも冷静に捉えているタイプです。
【土ノ神:須勢理】
他人の神経を逆なでしたり、言われたくない話を敢えてしたり煽ったり。攻撃される前に攻撃するのは、蒼愛のいう通り、怖いから。寂しいし怖いのに、誰も助けてくれなくて、助けてとも言えなくて、辛かった。
もっとヤベェ性格を書きたかったけど、エピがなかった残念。
本来の須勢理は志那津とは違うタイプのツンデレです。志那津よりは素直だと思うけど。
土ノ神を降りて名前を返上してカナになったスゼリは見た目もちょっと地味になりました。元人間と小馬鹿にした日美子の所で世話になることになりましたね。日美子は気にしないだろうけど、むしろスゼリの方が気にしそう。
【野椎】
大蛇に血の縛りをうけて(?)野椎の姿になった伽耶乃様。現世の伽耶乃は野の神様です。
鹿屋野比売神はそもそも野椎と同一視されている解釈もあるので、元ネタはそこから。
早く元の姿に戻れるといいよね。
野椎って、本当はでっかいムカデみたいな感じというか、ツチノコの元ネタ妖怪なんですが、それだと可愛くないので、もっとファンシーなイメージで、楕円形のクッションみたいなイメージ。要はウチにあるクッションなんですが、蒼愛が「モフモフだぁ」とか言ってるのは、クッションイメージだからです。
【地上の統治者 黒き妖狐 黒曜】
紅優の親友。
佐久夜を喰って現世に戻った紅を呼び戻したのも黒曜。紅も戻りたかったから丁度良かった。それ以降は均衡を保つ役割を紅にお願いしつつ、ずっと心配してた。
蒼愛という番ができて、一番安心したのはきっと黒曜だと思う。
神々も、紅蓮と佐久夜の事情を知っているから、紅に番ができたことを素直に喜んでくれました。
統治者をする前は暗ノ神・月詠見の二ノ側仕をしてて、世流と一緒に苦労していた時期もあったんだけど、そのエピはどこで書けるだろうなぁ。
あと、番が宝石の人間・赤玉です。そのうちに登場させたい。
【次章の予告】
まだ出てきていないキャラもいますが、登場したら章の最後で紹介したいと思います。
次から物語が後半戦に突入します。
紅優と番い、瑞穂ノ神の番の色彩の宝石として生きる決意をした蒼愛。
蒼愛と紅優に降りかかる試練と、まだ解決されていない問題。蒼愛と紅優はどうやって乗り越えていくのか。沢山の仲間たちと共に頑張る二人を楽しんでいただけたらと思います。
本当はもっと早く終わるはずでした。もっとシンプルな話にする予定だったのに、なんでこうなった。
もう少し長く続くかと思いますが、蒼愛と紅優の今後を見守ってやってください。
良かったら、もうしばらくお付き合いください。




