秘密の場所
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:(仮)秘密の場所
▼登場人物
●仁木下 瑠子:女性。30歳。専業主婦。
●仁木下 宏明:男性。31歳。浮気性。DV夫。
●剛田信也:男性。35歳。山で瑠子を殺した犯人。
▼場所設定
●仁木下宅:都内にある戸建て住宅のイメージでOKです。
●山あい:自然の宝庫というイメージの人が寄りつかない場所。
NAは仁木下 瑠子でよろしくお願い致します。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3496字)
イントロ〜
皆さんこんにちは。
皆さんには秘密基地や、何かの目的を果たすのに
うってつけの場所というのはありますか?
子供の時には秘密基地なんか作ってよく遊びましたよね?
でもそういう場所に限って
ちょっとしたハプニングも待っているものなのです。
メインシナリオ〜
ト書き〈自宅で喧嘩中〉
宏明「うるせえな!俺がどうしようが俺の勝手だろ!おめぇの指図なんか受けねーよ!」
瑠子「ちょっと!それが裏切った妻に対して言う言葉!?浮気しといて何よ!!冗談じゃないわよ!」
宏明「あーうるせーうるせー!」
そう言って宏明はまた飲みに行った。
私の名前は仁木下 瑠子。
結婚して3年目の専業主婦。
夫の宏明は昔こそ誠実で優しかったのに、
今はその正反対。
何かというと私に当たり散らすようになり、
酒やギャンブルに狂った挙句、
最近では他の女にまで手を出すようになった。
いま宏明は都内の某企業で働いている。
たぶん浮気相手はその会社の女。
宏明がお風呂に入ってる時に
ついその携帯を覗いてしまった私。
そこではっきりわかったのだ。
相手の女はそれほど宏明の事を相手にしていなかったけど、
宏明からの猛烈なアピールがそのメールには残されていた。
瑠子「つまり相手の女は浮気する気ないけど、宏明の方が一方的に浮気しようとしてるんだわ…」
だから私はその相手の女より、
宏明の方を心の底から憎んだのだ。
瑠子「あの人さえそんな気を起こさなければ、こんな浮気騒動なんてなかったのに!」
これまで私は精一杯、夫に尽くしてきた。
だから余計に馬鹿らしくなってきた。
ト書き〈口論から事件〉
瑠子「昔のあなたはどこ行っちゃったのよ!こんなんで夫婦生活って言えるの!?」
宏明「あーもうマジでうっせーなあ!てめえは家の中で俺の帰りをずっと待ってりゃそれでイイんだよ!ごちゃごちゃごちゃごちゃ文句言ってんじゃねえ!」
夫の浮気癖も酒癖も治らず、
おまけに稼いできたお金を全部ギャンブルにつぎ込む。
その事でちょっとでも口出ししたら
物を投げつけてきたり暴力をふるってきたりする。
瑠子「もう…私たち終わりなのね…!」
それから私はすぐに離婚しようとした。
3年目にして離婚なんて…と本当に嫌な思いだったけど、
このままじゃどうしても一緒になんて過ごせない。
でも夫は猛反対してきた。
宏明「ああ!?離婚だと!勝手にお前が決めてんじゃねーぞこの野郎!お前は俺の下僕としてウチに居りゃそれでイイんだwだから離婚なんてしねぇからなw」
瑠子「なんでよ!私の事なんて愛してなくて別の人を愛してるんなら、その別の人と一緒になればいいじゃないの!」
何を言ってもダメだった。
彼は私の事を便利屋としてしか見ていない。
いっときから夫は仕事は在宅ワークに切り替えて貰い、
ずっと家に居るようになった。
そのあいだ私はずっと部屋の中に監禁状態。
つまり私をずっと逃さないようにする算段だ。
もうそこまでくると疑問を通り越して怒りが湧いてくる。
自分の生活を取り戻す為!
この人から解放されて生き残る為!
その思い1つで夫に向かい合った時…
瑠子「や…やってしまった…」
脅しのつもりで包丁を手にしていたのだが、
逆上した夫がその包丁を取り上げようとしてきて
揉み合った末、誤って夫を刺してしまったのだ。
瑠子「あ、あなた…宏明…!」
結局、夫は部屋の中で死んでしまった。
そこで私はすぐ警察へ行くべきだった。
でもそうしなかった。
瑠子「…思えば全部この人が悪いんだわ。この人があんな事さえしなければ…それに私が突き出した離婚を素直に認めていれば…」
この人がした事は自業自得。
私をこんな目に遭わせたからこうなったのだ。
その思いが強くなってきたので私は警察へ行かず、
またこんな男の為に
自分の人生を棒に振るなど絶対嫌で馬鹿らしく、
私はそこからまた自分が生き残る為の算段をし始めた。
ト書き〈死体隠しの場所を検索〉
それから私はパソコンに向かう。
Googleマップを始め、あらゆるエリアを検索し、
夫の遺体を隠すのにちょうど良い場所を探し回った。
とにかく人目のつかない場所…絶対バレない場所…
腐敗していく夫の遺体を横に、私はそれから数日間かけ、
とにかく遺体を隠せる場所を探し回った。
そして…
瑠子「ここ…!ここなら大丈夫かも!」
都内からずいぶん離れた郊外の地に、
誰も人が寄り付かない山があるのを見つけた。
とても入り組んだ山あいのエリアで、
自然の宝庫…というイメージがぴったりの場所。
そして私は何とか捕まらない為の工夫もし始める。
いろいろ考えた挙句、
「これならきっと大丈夫だろう」
という方法を自分なりに見つけておいた。
でもまぁ世の中に絶対は無いから油断はできないが。
ト書き〈第二の事件?〉
それから私はすぐ準備に取り掛かる。
運び易いように夫の遺体を解体し、
大きめのバッグに入れて車に詰め込み、
それからずんずんずんずんその山あいに向かって走る。
もちろん出かけた時間帯は深夜。
とにかく内密に事を全部終わらせなきゃならない。
真夜中から明け方の時間帯にその山あいに着き、
車で行けるところまで行き、
目星をつけたそのスポットで車から降りた。
懐中電灯で辺りを少し照らした後、
あらかじめ用意しておいた大きめのスコップで
山土をどんどん掘っていく。
幸い土は柔らかく、女の私の力でも
簡単に掘り進めていく事ができた。
さすがに遺体を隠すのには絶好の場所。
森林は鬱蒼と茂った上、
土も柔らかいからどんどん掘る事ができ、
遺体を地中深くに隠す事ができる。
ここは誰の所有地でもなく、
開拓エリアからも外れていた為、
もし遺体が見つかったにせよ、
それは数年から十数年先の事のように思え、
その間に出来るだけ遠くへ逃げれば逃げ切れる。
それにあわよくば時効も望む事ができ、
少なくとも今すぐに捕まるという事は無い筈だ。
とにかく私はこの男に対する恨みが物凄かった。
この計画を思いつき、行動している内に
その事が更に自分の中で正直に分かったのだ。
「こんな下らない男の為に私が捕まる必要なんてない」
そう思いながら一心不乱に掘り進めていた手を止めた。
そして夫の遺体をそこに埋めようとした時…
瑠子「ん…?」
と私は何かに気づいた。
土の中から白い服のようなものが見えている。
なんだろうと思いその白いものを引っ張ってみると…
瑠子「え!?」
それはブラウスの袖の部分で、
冷たくなった人の体のようなものに手が触れた。
その時、私の背後に初めて人の気配を感じた。
そして一瞬の闇を通り抜け、私は自分の願い通り、
2度と警察に捕まる事はなかったのだ。
解説〜
痴話喧嘩の末、誤って夫を殺して瑠子は、
その夫の遺体を解体し車に詰め込んで、
あらかじめ調べておいた…
「遺体を隠すのに絶好の場所」
まで1人で走って行きました。
そしてスコップで土を掘り進めて行き、
ある程度の深さになった時、夫の遺体をそこに埋めようとします。
でもそこで瑠子は掘ったその土の底に、
白い服…つまりブラウスの袖があるのに気づきます。
それに触れると冷たくなった人の体のようなもの…
を触ってる感触を知りました。
そう、それは紛れもなく別の死体だったのです。
白いブラウスを着た…とある事から
その遺体は女性である事が分かるでしょうか。
つまり瑠子は自分が目星をつけたその絶好の場所で、
別の殺人事件と遭遇していたわけです。
そしてその直後、
「初めて自分の背後に人の気配を感じた」というのは
その女性の遺体をそこに埋めた犯人の気配。
そして「一瞬の闇を通り抜け」たのは、
その犯人に後ろから殴られたか何かしたのでしょう。
意識を失った瑠子はそこに倒れてしまったのです。
更に「2度と警察に捕まる事はなかった」とある事から、
瑠子はそのまま死んでしまった事が伺えますね。
死んでしまえば2度と警察に捕まる事もありません。
そう、そこが「死体を隠すのに絶好の場所」だったからこそ、
既に先客が居たわけです。
おそらくその女性の遺体も
埋められたすぐだったのでしょうか。
土が柔らかかったのは1度堀った場所だったから。
瑠子がそこへやって来た事に気づき、
女性を埋めた犯人はそこで暫く見張っていたのでしょう。
そして自分が埋めた死体に気づいたから瑠子を殺した…
口封じの為にそうしたわけです。
何かの目的を果たす為に絶好の場所というのは、
得てして別の誰かも、
その同じ目的の為にそこへ来ているものです。
その目的が今回のストーリーのようなものだった場合
やはり注意しておく必要があるのでしょうね。
又ちなみにもう1つ、意味怖ヒントがありました。
それは今回の主人公・瑠子のフルネーム。
少し字を入れ替えてみれば…今回のラストを暗示する
ちょっと面白いワードになる事が解るでしょう。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬