役立たずとパーティーを追放されたので、SSランクのパーティーを作った忍者です。……え? いや、今まで見かけたことない魔物がいるから戻ってこいとか言われても戻んないからね?
「お前をパーティーから追放する!」
……いきなりどした。
「えっと……?」
「追放だ。昨日のうちにお前のことはパーティーから抜いておいたからな」
「……あー、はい」
理解してきた。
つまり、私。
今日から無所属の冒険者になる、ってことね。
……それは困るよ。
「理由は?」
一応聞いてみる。
まぁ、おおかた予想はつくけど。
「お前が役立たずだからだ。
東の国のにんじゃ? とかいう斥候と似た役職だからとパーティーに入れたのに、いつものんびり歩いてただけじゃないか!」
「あ、それは――」
あれ、そっち?
「ふんっ。いくら言い訳したって、お前は追放だ。わかったら、二度と戻ってくんな!」
「……はいはい」
聞く耳持たず、か。
仕方ない。
「気を付けてね、これから。魔物、増えると思うけど」
「いいから出てけっ」
最後の忠告、ちゃんと聞いてくれるといいんだけど。
そうして、朝イチにリーダーの泊まってる宿の部屋に呼び出された私は、晴れて無所属となって宿をあとにした。
……私が追い出された原因、リーダーのハーレムに加わらなかったから、じゃないよね?
ま、いっか。
うーん。
こっから先、どうしよう。
ギルドの依頼、パーティーに入ってなくても受けられるんだけどさ。
正直、ギルドにはいきたくないんだよねぇ。
たしか、私はもうパーティーから抜いてある、って言ってたし。
いろんなとこから勧誘が来そうでイヤなんだよね。
これでも私、個人では最高のSクラスだからさ。
元リーダーたちには言ってなかったけど。
ちなみに、探索してたときは《影縫い》で先に魔物を見つけて、ある程度先に倒していた。
のんびり歩いてるように見えても、ちゃんと仕事はしてたのに。
……やっぱり私がハーレムの一員にならなかったからかもしれないね、追放の原因。
いやもう、どうし……そうだ。
勧誘イヤなら、私が作っちゃえばいいんだよ。
パーティー。
よし。
そうと決めたら、仲間、集めよ。
とりま、昔馴染みに声かけるか。
Sランクに上がる途中、いろんな人と出会ったから、顔は広めなの。
こうして私は仲間を集め、パーティーを作った。
いろいろあったけど、今じゃパーティーで最高のSSランクまでいったの。
あ、私が元いたパーティーは解散したらしいよ。
今まで挑んでいた場所で見たことのない強さの魔物が出てきて、壊滅状態になったらしい。
元リーダーに助けを乞われたけど、丁重にお断りしといた。
だって今の私は、私だけのパーティーに属してるから、ね?
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