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~シーラストラッド王国①~

暇潰しにどうぞ。

 ~異世界生活 65日目 ディザリアンサガ王国 自室~


 「タスク。おい、タスク。」


 眠気に抗いうっすら目を開くと、ボヤけた視界に映る人影。

 髪だけでなく、まつ毛やふわふわした衣服まで真っ白。天使のような少女が僕の顔を覗き込んでいた。


 「タスク。起きたか?」


 天使に見えた翼竜の呼び掛けで目を覚ます。なぞかけなら、「どちらも羽が生えているでしょう」…そんなに上手くはないか。


 「…んー。おはよう、ルシルマー。」

 「お腹すいた。あそこに行こう。」


 寝ぼけ眼で、窓にかかるカーテン代わりの木板を横にずらす。部屋に燦々と光が差し込み、僕とルシルマーは軽く目を細めた。今日も良い天気だ。


 「パグ、装着。」


 呼び掛けに答え、クローゼットから学生服が飛びだし、僕の目の前でふわりと止まる。手足の袖から繊維がバラけるように分解し、僕の体にまとわりつく。着替えが完了。


 【おはようございます、タスク様。本日も良い天候で何よりですね。】

 「暑くなりそうだね。今日もよろしく、パグ。」


 諸事情でこの異世界に来てしまった僕に、多大な力を貸してくれるのがこのパグだ。学生服に組み込まれている補佐用知能で、色々な事ができる。様々な言語があるこの世界で、普通に会話ができるのも彼女のおかげだし、とにかく感謝の気持ちしかない。


 【私はあくまでタスク様の補佐です。】

 「君がいなきゃ、すでに僕は何度か死んでるよ。」


 冗談ではない冗談を言いながら、ルシルマーと食堂に向かった。



 食堂の入り口で、護衛団長のクランと会う。


 「おはよう、タスク。よく眠れた?」

 「おはよう、クラン。夢も見なかったくらいだよ。」


 僕はスープパスタ(みたいな料理)、ルシルマーはクリームシチューを注文。料理を受けとると、クランが一緒に食べようと自身が座るテーブルに誘ってくれた。


 「それにしても、ずいぶん早い起床ね。私達団長や上級兵士は早朝稽古があるからこの時間に食べるけど、タスク達はもう少し遅くても良いんじゃないの?」

 「ルシルマーに起こされちゃって。昨日頑張ってくれたから、お腹が早く空いたみたい。」

 「そつか、昨日は帰りが遅くなったせいで、食堂が閉まってたからパンしか食べるものなかったものね。」


 昨日か。昨日は一日大変だったな。まぁ一番大変だったのはあの二人だろうけど。そんなことをふと思い出していると。


 「おう、早いなお前ら。」


 二人の内の一人が現れた。騎士団長ラベルだ。

 山盛りのステーキを両手に持ち、僕達の座るテーブルにどかっと腰を下ろした。


 「おっ。幸せの騎士団長様がおいでになりましたわね。」

 「…おい、クラン。いつもは俺に軽口を叩くなって注意する立場だろ?」

 「団長としての立場ならね。今はプライベートですから。」

 「ああ、そうかい。」


 前日、色々あってラベルは一国の女王と婚約した。それに対して解決しないといけない問題もまだ多々あるんだけど、今は祝福の気持ちで間違いないだろう。


 「ラベル、何かあったら僕にも相談してね。力になれるか分からないけど。」

 「ありがとよ、タスク。その言葉で十分だ。」


 雑談を交えた早めの朝食を終えると、外出許可を得るために護衛団控え室に向かう。許可と言えどかしこまったものではなく、いつ出ていつ帰るかの確認みたいなものだ。


 「タスク様。本日のお帰りは?」

 「お昼には戻ります。」


 お世話になって数日は城の中で過ごしていたが、じっとするのにも限度がある。その後は許可をもらい、外に出てあちこち探索をしている。せっかく使える魔法や技術も、いざというとき使い方を知らないんじゃ宝の持ち腐れだ。人気の無い岩場や草原で、修行を行っていた。


 「タスク、今日はどこに行く?」

 「少し前に見つけた岩場に行こうかと思うんだ。ルシルマーも来るかい?」

 「行く。」


 いつものように城の裏口から出る。なるべく目立たない方が面倒くさくないからだ。しかしここでルシルマーが元の姿に戻ると、目立つの目立たないのって話になる。

 誰にも見られないように少し離れた場所で変身してもらうため、少女のルシルマーを抱き抱え、空を飛んだ。

 飛行すること数分、眼下に緑が削れた場所を発見。そこに降り立った。


 「タスク、いいか?」

 「ああ、回りには誰もいないみたいだ。いいよ。」


 僕の言葉を確認すると少女の体はたちまち大きく膨らみ、あっという間に十五メートルほどの翼竜へと姿を変えた。


 「近くにいる」と言い残し、巻き起こした風と共に大空へと消えた。迷子になるやつじゃないし、いざとなったらこちらから呼びかける笛もあるしな。


 「よし、じゃあこの前の復習からやるか。パグ、『レベル1』を。」

 【了解。設定『レベル1』】


 この世界では魔法が使える。それはこの世界に魔法を利用可能にするエネルギー『魔力』があるからだ。

 例えば、車に乗るにはまず、車自体が無いと話にならない。鉄や電気やガソリンが無い世界では車に乗りたくても車自体が存在できないのだ。


 「よし『レベル2』にしてくれ。」

 【了解。『レベル2』へ移行。】


 パグいわく、この世界の魔力は常に、体調や環境で変動するものであり、単純に数値化は出来ない。ある程度の目安を時間に換算することはできるが、確実な総量は見えないのだ。

 そして僕の体には一定の魔力が溜まっているが、これは体力のように使用すれば減り、時間の経過や食事、睡眠によってまた増える。


 「…『レベル3』にしてくれ。」

 【了解。『レベル3』へ移行。】


 どの能力で何がどのくらいできるのかを調べているときに偶然、獣の群れに襲われた事があった。焦った僕はあらゆる力を全開にしてしまったのだが、気づけば回りの地形が変わるほどの被害が出てしまっていた。


 「…『レベル4』…、はやめとこう。魔力をオフに。」

 【了解。能力を待機状態に戻します。】


 それからは少しずつ力を上げて、体に慣らすように能力を試している。


 「ふうっ!…どうだった?」

 【『レベル3』、つまり約30%の魔力出力ですと、このようになります。】


 各能力に対してのシミュレーション結果が視界に現れる。前回調べた時と大きく変わるものは無い。これで出力に対してどの程度の効果が得られるのかが大まかに分かった。


 【『身体強化』はレベル1の状態で、刃物を通さないほどの皮膚強度に。レベル2の状態で、弾丸を受けても致命傷にならない耐久性に。レベル3の状態で、弾丸を弾き、炎にも耐えうる肉体になります。】

 「なるほど。攻撃魔法と違って防御力そのものを上げるのは肉体に負担がかかるんだな。結構キツかった。」

 【はい。ですので緊急時以外は、基本的に『自動攻撃』と『自動防御』でよろしいかと。】

 「うん。そうしよう。」


 その後、二時間ほど様々な能力を試したところで。


 「タスク、お腹すいた。」

 「そうだな、お昼にしようか。」


 翼竜の姿で飛び回っていたルシルマーを少女に戻し、城へと戻る。



……………………………………………………



 修行で少し疲れていたのもあり、人混みを避けるため、昼食は部屋に運んでもらった。僕は芋と肉野菜炒めを、ルシルマーはビーフシチューを頼んだ。

 食べ終わると、昼寝をするルシルマーを部屋に置いて、何の気なしにふらふらと城内を歩く。


 「タスク様だ。」

 「本当だ、タスク様がいらしたわ。」

 「稽古をつけてくださるのかしら?」


 僕がこの世界に来て二ヶ月ほどだが、その間に数回ほど騎士団と護衛団の練習に参加したことがあった。そこそこの強さを見せたので、兵士からは多少敬われるようになっていた。

 稽古場の前を通りかかると、僕に気づいて、小さな影が近づいてきた。護衛団小隊長のリコーだ。


 「タスク様。今日はいかがなされましたか?」

 「いや、特に用事は無いけど城内を散歩してたんです。お気になさらず稽古を続けてください。」


 リコーは女性中心の護衛団の中でも特に小柄だが、その俊敏さと心の強さ、そして生まれつき持つ魔力を買われ、護衛団の第二小隊長を務めている。そんな彼女と世間話をしてると。


 「あっタスク様!稽古に参加ですか?」


 上級兵士のパルノが僕に気づいて寄ってきた。


 「パルノ、稽古を続けなさい。」

 「えぇー少しくらい良いでしょ?リコーだって話してるじゃない。」

 「私はこの場を取り仕切る小隊長として、タスク様に確認をしていただけです。私用で話していたわけではありません。」


 パルノは護衛団の中でも一、二を争う高身長だ。この二人が並ぶとまるで大人と子供だ。なにやらリコーがおもいっきり背伸びをしてパルノの耳元で囁いている。


 「…ねえ、稽古中だし、タスク様の前なんだよ?ちゃんと『リコー小隊長』って呼んでよ!」

 「えぇー私の方が年上なんだけどなー。それにタスクはそんな細かい事気にしないよ。」

 「階級に年は関係無いでしょ?そもそも一年しか変わらないし…それに、タスク様が良くても私が気にするの!もう、いいから稽古に戻って!」


 物理的にも精神的にも、背伸びっぷりが可愛らしい。少し前から気付いていたが、僕は聴力がかなり良くなっている。今のようなひそひそ話も全部聞こえちゃうんだよな。不便ではないので使わせてもらってるけど。

 ここでふと、そのつもりは無かったが、対人用の能力調整を思い立ち、リコーに相談してみる。


 「迷惑なんてとんでもない!では、タスク様と私達で模擬戦を行いましょう。」


 リコーに仕切ってもらい、一対一から多対一までを何度か繰り返しお願いした。さすがは上級兵士といった動きの面々に、得られるものは多かった。そして最後にリコーが、自身が最も得意とする薙刀を握りしめて言った。


 「では、これが最後です。私と、手加減無しでの稽古を…いえ、勝負をお願いします!」

 「分かりました。」


 勝負とはいえ、もちろん薙刀の刃先には切れないようにカバーが着けてあるが、リコーほどの腕利きが本気で打ち込めば、骨くらいは軽く打ち砕くだろう。

 ピンと張りつめた空気が流れる。稽古を終え、息を切らしていた兵士達もこの緊張感の中でしばし呼吸が止まる。


 「ねぇねぇ、気づいてる?タスク様、私達の相手でもほとんど疲れて無いのよ。」

 「汗一つかいてないもんね。リコー小隊長、どう攻めるのかしら。」

 「小隊長には隠し玉があるもの、きっと一矢報いるわよ。」


 …隠し玉? 気になる会話が聞こえたな。と、視線を外したのを見逃さずリコーが先手を打つ。


 「せぇやっ!!」


 僕の喉へ向け、一直線に光が走った。左手で刃先を弾き、右手で彼女を掴もうとするも、一瞬早く後方に飛び退かれる。

 リコーは小さな体をさらに小さく折り畳み、そこから地面を這うように流れる刃が襲いかかる。凄いな、防御で手一杯だ。

 反撃の機を伺っていると、少し長めに距離を取ったリコーの薙刀からヒヤリと違和感を感じた。


 【魔力を探知。急速に室内温度が下がっています。】

 「薙刀を回しはじめてからだな。ラベルが持ってた魔剣みたいなものか?」

 【いえ、この魔力は彼女自身から発生しています。】


 薙刀の中心を軸に、両手で左右にビュンビュンと風を切りながら回転させている。


 「はぁぁぁっ…『氷化砲』!!てぃっ!やあっ!!」


 刃先を僕に向かい、素早く二度振るう。なにやら空気の塊のようなものが発射された。

 避けられなくもないが…せっかくの機会だ、くらってみよう。一発目を紙一重で避け、二発目は左手で防御する。

 様々な情報を視覚化している僕には見えるが、通常人間には見えない『それ』が僕の左手に着弾。その瞬間、パキパキと軽い音を立てて、左手に氷塊がまとわりつく。

 冷却的な攻撃でもあるんだろうが、一番の目的はこの重さだろうな。


 「これで素早い動きはできませんね!覚悟!!」

 「よっと!」


 左手に力を入れると、氷の塊は派手な音と共にあっけなく弾けとんだ。


 「えぇっ!?」

 「隙あり。」


 油断したリコーの薙刀を抑え、彼女の腹部に軽く拳を当てる真似をした。

 回りの兵士から拍手と感嘆のため息が聞こえ、今回の稽古を締め括った。


 「…完敗です。さすがの強さでした。とっておきも軽々破られるとは。」

 「こちらこそ、リコーさんの素早さにはびっくりしました。また稽古に付き合ってもらえますか?」

 「はい、喜んで。…あの、それと、ひとつお願いがありまして。

 「なんでしょうか?」

 「私にも、敬語はやめてくださいませんか?私は立場上この言葉遣いですが…。その、…パルノに話すのと同じ様に接してほしいのです。…どうでしょうか?」

 「そんなことでしたら。じゃあその、…またよろしくね、リコー。」

 「!…はい、よろしくお願いします!」




……………………………………………………




 誰かと稽古するのも勉強になる。別に強さなんて、今のところ無くても大丈夫だけど、この先どんな世界でどんな危険が待ってるかわからないしね。

 稽古場を後にし、一度自分の部屋に戻ろうとしていると、城の中庭から何やら騒がしい声が聞こえた。


 「バカ野郎ぃ!もうちょい左だ、左ぃ!」

 「こっちですか?」

 「バカ野郎ぃ!俺から見て左だ!」

 「じゃあこっちですね?」

 「バカ野郎ぃ!行きすぎだ戻れ戻れぃ!!」

 「あ、ありましたー!」


 吹き抜けの庭を覗き込むと、大きなハサミを持ち、樹木の剪定をしている男達がいた。梯子こそ形が見慣れないものの、ねじり鉢巻に裾が広がったズボン。まるで日本の鳶職人のような格好をした男達だった。

 親方っぽい人が僕の視線に気付く。


 「あーすいませんねぇ、うるさくしちゃって。」

 「いえ、お気になさらず。何をしてるのかなと思っただけでして。」

 「ああ、『マダマ』を刈り取ってるんでさぁ。」


 『マダマ』?

 詳しく聞いた所、中庭のど真ん中にある大樹は、この世界でも珍しい魔力を栄養にする種類とのこと。空気中の微量な魔力を吸い、一年に数回実をつける。モンスターの中にはこの実を好むものもいるので、万が一に備えて実が生る度に回収している。今回もその途中だそうだ。

 確かに魔力を少量帯びた丸い実が生っている。見た目からして『魔玉』って事なのかな。


 「あれぇ?あんた、見ない顔かと思ったら…タスク様かぃ?」

 「え?ああ、はい。」

 「やっぱりな!いやぁ俺見てたんだよ!あの火事の時!」


 知らないおじさんに『様』をつけて呼ばれるのはなんとも居心地が悪いな。

 おじさんが言っているのは、一ヶ月ほど前、たまたま僕が火事の現場に通りかかり、その消火活動を手伝った時の事だろう。


 「いやスゴかったなーあれ。なんせ燃え盛る家の炎をピターッと消しちゃうんだもんなぁ!」


 本来この国での消火活動は、護衛団が水を、魔術師団が冷却魔法を利用して行う。しかし、その時は王国の中心から一番遠い街で火が出てしまい、消火活動が遅れていた。修行を終え帰宅中に煙を発見した僕は、救助活動と消火活動を行った。その頃はまだ王国内とは違って、街ではほとんど僕の存在を知られていなかった。そのため目立つ事を恐れ、何も言わずに立ち去ったんだけど、結果それが余計に目立つことに。

 自在に空を飛び回って次々と、人命どころかペットまで救助し、燃え盛る家数件を一瞬で鎮火させ、名も告げず立ち去る魔術師。たちまち噂が広がった。王国にはとんでもない力を持った新人の魔術師がいると。そして今に至る。


 「そうだ。タスク様なら分かるかな?実はよ、俺の弟子の体によくわからない出来物ができてるんだわ。」

 「出来物?」

 「んだ。でもブツブツにしちゃ何か気味悪くてよ。医者に見せてもよく分からんって言われてな。おーいトントン!降りてこい!」


 医者で分からないことが僕に分かるかな。


 「なんすか親方。」

 「いやな、この方はスゴい魔術師様なんだよ。お前の両腕見てもらえ!」


 若者は手袋を外し、両手の袖を捲り上げた。

 そこには確かに奇妙なアザのようなものが出来ている。


 「ここの仕事についてからずっとなんだよ。いや、こいつだけじゃなく、俺以外の弟子や仲間全員こんなのが出来てるんだ。」


 何か気になる話になってきたな。調べてみるか。奇妙な模様に見えるそれに手をかざす。


 【『解析』発動。…解析完了。彼は『呪い』にかかっています。】

 「えっ!?」

 「「えっ!?」」


 しまった、つい声が出た。僕の声に驚いて、二人も驚いている。


 「タ、タスク様、何かヤバイんですか俺?」

 「あ、いや、大丈夫。もうちょっと待ってね。」


 パグ、もう少し詳しく教えてくれ。

 【目の前の大樹と同じ波動の魔力が、腕の模様から流れています。条件を満たした対象に波動を固定、蓄積させることによって効果を与えるようですが、詳細は不明。『呪い』と分別したのは、これが自然に発生したものではなく、人為的に構築されたものだからです。】


 人為的に構築された…誰かがこれを仕込んだって事か。


 「すいません、親方さん。この大樹はいつからここにあるか知ってますか?」

 「え?ああ、もう50年くらい前だな。俺も一緒に植えたから良く覚えてるよ。」

 「あなたが植えた?」

 「そうだよ。『あのお方』が世界を救ってくださった後、近隣王国の和平を祈願して、各王国がそれぞれ寄贈しあったんだ、その時俺も駆け出しの庭師だったが、植樹に立ち会ったんだ。ほれ、そこにプレートがついてるでしょ。」


 大樹の根本に銀色のプレートが張り付けてある。内容はこうだ。


 『親愛なるディザリアンサガ王国へ。永久親交への願いを込めて。シーラストラッド王国、国王チェスバラ・トラッドより。』


 「そういや、変な出来物に悩まされ始めたのは、ちょうどこの木を植えたときくらいからだな。」



 解析の結果、すぐに命に関わることはないと分かったので、二人には詳しいことは告げず、その場を離れた。

 その後すぐに魔術師団長ジャルバを訪ねた。


 そして。


 偶然気付いたこの事実が、世界を揺るがす第一の引き金になるとはこの時は夢にも思わなかった。



次回に続きます。

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