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10から日記  作者: さんちゃん
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第3話 「選んだ道」

第一章 「はじめてのおつかい」

「ん~!!おいひい!!」


私がアップルパイをほおばるとサクッという音をたてる。口いっぱいに広がるリンゴの甘みと、生地の香ばしい香りが鼻を抜け、私は思わずほっぺたをおさえる。アミ姉はそんな私の前に座って紅茶を飲みながらくつろいでいた。湯気の立つ紅茶を一口すすると、


「それは良かった。お姉さんも頑張った甲斐があったよ。」


と、一息つきながら私を見つめている。私はそんなアミ姉には目もくれず、アップルパイを食べ、


「○※△◇□!!」


「何を言ってるのかわからないけど……。その手でわかるよ。」


アミ姉は差し出された左手のお皿に、おかわりのアップルパイをひと切れのせる。私はアップルパイをたべながら、アミ姉は紅茶を飲みながら、私たちは最近の村の様子や家であったことなど話した。魔物が悪さをしていること、ハルくんが河で亀に噛まれてないたことなど何気ない話をしていると、いつの間にか窓の外はオレンジ色に染まっていた。


「もうこんな時間か~。ミサラちゃんもそろそろ帰らないと遅くなっちゃうね。」


「あぁー、美味しかった~。また次も食べたいな~。」


「ミサラちゃんのその笑顔も見れたことだし、お姉さんも作った甲斐があったっよ。じゃあ、卵取りに行こうか。」


そう言うと、アミ姉は靴を履き、隣の建家へと歩いて行く。私も靴を履き、アミ姉の後を追いかける。建家に入ると、右も左も沢山の鉄格子が並んでいる。鉄格子のなかには白や黄色、茶色など、色んな色の鳥が一つ一つに入っている。鉄格子を横目に建家の中をさらに奥へ進むと、倉庫と書いた扉の前に着いた。その扉を開けると中はひんやりとしていて、部屋の中には棚がたっている。棚には沢山の卵をが並べられていた。


「わー!!すごい!!初めて見た!!」


「すごいでしょ。さぁ、好きなだけ持って行って……と言いたいところだけど、そのかご分でいいかな?そんなに持てないだろうし……。」


「うん!!お母さんからもかご一杯貰ってきてって言われたよ。」


「よ~し。じゃあ、かごギリギリを攻めちゃおうか!!」


私はアミ姉と一緒に卵をかごの中に詰めていく。一つ一つ丁寧に棚から取り出し、ゆっくりと落とさないように気を付けて入れていく。


「ねぇアミ姉。このお部屋涼しいね。何で?」


「それはねぇ、この部屋天井の裏に大きい氷があって、その冷たさを使って部屋を冷やしてるんだよ。」


「溶けちゃわないの?」


「う~ん。説明が難しいんだけど、魔法って言うものがあってね。魔法の力で溶けないようになってるの。魔法って便利なんだ~。火を起こしたり、結界はったりしたり。お姉さんは使えないんだけどね……。」





「アミ姉。今日はありがとう。美味しかったよ!!」


「ミサラちゃんの言いたいことは大体想像つくな~。」


ミ「また次も食べたいな!」  ア「また次も食べたい!」


「そんなキラキラした目で見なくても作っておくよ。」


「やったー!!」


「じゃあ気を付けて帰るんだよ?何かあったら戻ってきてもいいからね。」


私はアミ姉にはーいと返事をしながらオレンジ色になった玄関を後にする。バイバーイと手を降りながら後ろ歩きで歩き始める。アミ姉は玄関で手を降りながら見送ってくれていた。アミ姉が小さくなり見えなくなると、卵で一杯になり重くなったかごを両手で持ち、前を向いて歩き始める。




馬車乗り場まで来ると、馬車は一台もいなかった。いつもは、私達を乗せて来てくれた馭者のおじちゃんが待っていてくれるのだけど……


「他にお客さんができたのかな?」


お母さんにはおじちゃんがいなかったらアミ姉の所に泊めてもらえって言われたけれど、目の前にはいつもは通って来た道が見える。


「いつも通ってきたから間違えないし、早くお家に帰らなきゃ。」


私は森の中へと向かって吸い込まれるように歩き始める。

投稿遅れてしまいました。なにかと最近忙しく、投稿している暇がありませんでした……申し訳ありませんm(_ _)m

これからもちゃんと、投稿してやっていくので今後ともよろしくお願いします。

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