御忌ニ眼ス儘
【恋の鳥】
わたくしが死した後
貴方はどんな御顔を
為さるのかしら
泣いてすがって欲しいわ
けど無理ね
沢山の情人が傍にいるものね
わたくしに向ける顔は
女衒の御顔
だから期待してあげる
貴方が最期まで
笑って死なぬ様に
【終の月-tuinotuki-】
まぐわいおうたは
やはん
つきはとうになく
いまあるは
あさのつき
かなたへさったは
よるのねつであろうか
さめたからだは
ただ
せつなく
【溶けて蕩けて】
溶けて
蕩けて
ぬちょぬちょに
ねばつくソコは
甘酸っぱい
今は私舐められて
あぁ恍惚!
浅ましい二人に
乾杯!
【御忌ニ眼ス儘】
だうぞ
あなたのなさりたいやうヰくところまで
ゐきませうよぅ
とがめるぶすゐものなんていいじやありませぬか
ゑきどなよろくしつとはこわひ
あらまあらま
いまようもかわらないのはをんなだけらしいのですか
たはれめとゐわれたわたしはどうでもよろしいでせうよ
こゝからいきませ
ざくろのたびじ