771話 ドリモ、ヒムカ、アイネ進化
残念ながらレーの攻撃でブラッドオーガを倒すことに成功した俺たちは、リザルトを確認していた。
レベルアップの通知も大量だ。モンスたちの進化祭りが再びやってきたのである。さすがボス、経験値が凄まじいらしい。
今回もジークフリードたちに少し待っててもらい、進化を行う。
「まずはドリモ!」
「モグモ」
「お前はこんな時でも冷静だね」
「モグ」
ドリモは身振りで「いいからさっさと先に進めろ」と指示してくる。ドリモの冷静さにはいつも助けられているけど、こういう時くらいはしゃいでもいいんじゃないの?
「えーっと、ドリモの進化先は3つだな」
ドリモール・ファイター、ドリモール・メイジ、ドリモール・クラッシャーだ。
ファイターは盾を扱えるようになるらしい。戦う鉱山採掘員から、正式な戦士へ変わるって感じかな? ドリモが今以上に頼もしくなるだろう。
ドリモール・メイジはその名の通り、魔法使いへと急激なルート変更である。土魔術・特級に加え、土魔術強化という中々強そうなスキル構成だ。
ただ、ステータス的にはやや微妙である。知力が上がるものの、他の魔法タイプのモンスに比べれば低いし。まあ、腕力、体力は高いままだから、殴りマジもやれる感じだろう。
で、最後がドリモール・クラッシャー。こいつはその名前の通り、破壊担当って感じだ。攻撃系、採掘系のスキルを多く覚える。
難点は防御力の面では大きな成長が見込めないことだが……。
「でも、ドリモには採掘も頑張ってほしいし、ここはクラッシャーかな? ドリモはどれがいい?」
「モグ」
「え? 俺に任せるってこと?」
「モグモ」
ドリモが俺の肩をポンと叩きながら、コクリと頷いた。俺を信用してくれてるのか? ド、ドリモさーん!
「じゃあ、ドリモはドリモール・クラッシャーに進化だ!」
「モグモー!」
名前:ドリモ 種族:ドリモール・クラッシャー 基礎Lv50
契約者:ユート
HP:240/240 MP:170/170
腕力47 体力40 敏捷25
器用29 知力21 精神28
スキル:追い風、風耐性、強撃、掘削・上級、採掘・上級、重棒術・特級、土魔術・上級、夜目、竜血覚醒・成竜、宝石発見、貫通撃、剛体、地中探査、衝撃貫通、掘削上手
装備:撃土竜のツルハシ、撃土竜の作業着、撃土竜のヘルメット、撃土竜の黒メガネ
ソルジャー時代にレベルアップで覚えた、腕力体力上昇バフの剛体や、採掘効率が上昇する地中探査はそのままに、幾つかのスキルを覚えたね。
相手の防御力を何割か無視できる衝撃貫通に、採掘時の品質や数が増える掘削上手。あと、採掘上級、重棒術・特級がさらに今までの役割を強化してくれている。
そして、目玉の竜血覚醒は遂に成竜となったのだ。多分、今まで以上に大きな竜へと変身できるはずだ。
これは、使うのが楽しみだね!
「外見は……ちょっと変わったか?」
「モグ」
デーンと仁王立ちするドリモの周囲を回って観察する。毛並みが黒茶っぽく変色し、今まで以上にダンディになった。装備品はほとんど変化がないように見えるが、ツルハシが1回り大きくなり、ヘルメットの横に「破壊主義」と書かれた千社札が張られている。
「かっこいいぞドリモ!」
「モグモ」
次はヒムカだな。
「えーっと、サラマンダー・ハイクラフトマン、サラマンダー・ノーブル?」
ハイクラフトマンはその名の通り、職人だろう。今まで持っていた鍛冶などのスキルが強化される感じだ。物作りにより特化する。
対するノーブルは、ユニークルートだ。職人としての能力はハイクラフトマンに一歩劣るものの、パーティの火炎防御力などを上昇させるスキルを覚える。
ヒムカがいてくれるだけで火炎系のフィールドが怖くなくなるのだ。スキルだけで見るなら正直ハイクラフトマンに引かれるが、ここはヒムカがなりたい方にしておくか。
「ヒムカが選んでいいぞ? どっちがいい?」
「ヒム!」
「やっぱユニークルートの方がいいか。分かった、ヒムカをサラマンダー・ノーブルに進化させる!」
「ヒームー!」
名前:ヒムカ 種族:サラマンダー・ノーブル 基礎Lv50
契約者:ユート
HP:220/220 MP:187/187
腕力39 体力33 敏捷27
器用35 知力30 精神26
スキル:ガラス細工・上級、金属細工・上級、製錬・上級、槌術・上級、陶磁器作製、火魔術・特化、炎熱耐性、食器作製、火精陣、逆襲者、鍛冶・上級、造形、作品分解、火炎親和
装備:火精霊の槌+、火精霊の服+、火精霊の大仕事袋+
鍛冶なども上級になって、今まで以上に色々作れるようになり、火炎親和で自分もパーティも耐火を得られる。いいスキル構成だ。
因みに、以前レベルアップで覚えた火精陣は一見すると攻撃スキルのような名前だが、実際は炉等の生産施設の火力をアップさせるという生産スキルである。
ウンディーネと同じで、年齢的な部分で成長したな。今の外見は高校生くらいに見える。ただ、装備品はほぼ変化なしだ。ここもルフレと同じである。
「おー、イケメンになったな!」
「ヒム!」
「うーん、ドヤ顔も絵になるねぇ」
「ヒムー」
褒められて照れている姿はいつも通りだけどね。やはり外見が成長しても、中身が急激に変わることはないのだろう。
「で、最後はアイネだな!」
「フマー!」
アイネの進化先は、シルフ・クロスマスター、シルフ・ヒロインね。クロスマスターは糸、布に特化した生産職で、皮革も覚えるようだ。やはり生産特化だね。
ユニーク進化先であるヒロインは、アイドルの正統進化だろう。生産力が上がりつつも、風纏いという落下速度や落下ダメージを軽減するスキルが手に入るらしい。
どっちもいいけど、今回はここまでモンスたちに進化先を選んでもらっているからね。アイネにもお願いしましょう!
「アイネはどっちに進化したい?」
「フマママー!」
「やっぱそうだよね」
「フマ!」
アイネが選んだのはシルフ・ヒロインであった。まあ、予想通りだ。
名前:アイネ 種族:シルフ・ヒロイン 基礎Lv50
契約者:ユート
HP:160/160 MP:247/247
腕力18 体力25 敏捷45
器用40 知力35 精神27
スキル:糸紡ぎ・特級、風魔術・特化、採集、栽培、機織り・上級、飛行、養蚕、防風、応援者、裁縫・上級、染色、風纏い
装備:風精霊の針+、風精霊の狩衣+、風精霊の鞄+、風精霊の髪留め+
「フーマー!」
「ぜ、全然成長せんな」
「フマ?」
アイネの外見はほぼ変わらずだった。ただ、服の刺繍などが豪華になり、髪飾りもちょっと大きくなった。でも、それくらいだ。いや、髪が少し長くなったかな?
四大属性の精霊たちはそのまま全体的にまんべんなく強化されたと思っていいだろう。向上した生産能力で何を作ってくれるか、今から楽しみである。
「うんうん。みんな進化して、より頼もしくなっていくな!」
「ヒム!」
「フマ!」
「モグモ」
変身ヒーローみたいなポーズで、ジークフリードたちに進化したことをアピールするヒムカとアイネ。それを見たドリモが、ヤレヤレって感じで肩を竦めている。
うん、ドリモさんは今後も頼りになりそうだぜ。
寝落ちして朝の更新に間に合いませんでした!
申し訳ありません。




