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214話 スキルとアイテムの情報を求めて

 塗料で遊んでいたら、茶釜がブンブクチャガマに変ゲしてしまった。そのおかげで幾つかのスキルが解放されたんだが……。


「曲芸に茶術ね」


 曲芸は分かる。さっきタヌキがやっていた、和傘で鞠を回すとか、綱渡りとか、そういったやつだろう。もしかしたら踊りや音楽みたいにバフ系の技能なのかもしれないが……。自分で取得しようとは思わないな。


 さらに謎なのが茶術だろう。茶芸なら聞いたことがある。確か、高い所からアクロバティックに茶を注いだりする芸だったはずだ。まあ、このゲームのことだから、リアル準拠かどうかはわからないけどね。


 でも茶術? 魔術じゃないみたいだな……。説明を読むと、やはり茶を淹れるスキルみたいだった。まあ、お茶に関することは確かだ。これもとりあえず置いておこう。


「問題は招福スキルなんだよな……」


 説明では、災いを遠ざけ、福を招くとしか書いていない。


 LUCのステータスがないLJOにおいて、運を上昇させるスキルは貴重だ。場合によっては取得してもいいかもしれん。まあ、いちどアリッサさんのところで情報を購入してみるか。招福と幸運の何が違うかもあまりよく分かっていないし。


「ポコポン!」

「お、なんだ? 茶釜? どっから出した?」


 茶釜はこのタヌキになってしまったはずなのだが、タヌキがどこからか取り出した新しい茶釜を抱えている。見た目は、ブンブクチャガマの元になった茶釜そっくりだった。


「ポコー」

「え? くれるのか?」

「ポコ!」


 茶釜が戻って来たな。しかも、単なる茶釜ではなくなっていた。


名称:分福の茶釜

レア度:4 品質:★10

効果:水を入れて一定時間経過すると、水が緑茶に変化する


 どうやら自動でお茶を沸かしてくれる機能があるらしい。しかも緑茶だ! まだお茶の木は手に入ってないからね? 緑茶が手に入るのは嬉しいな。


「早速使ってみよう」


 俺は分福の茶釜を納屋のテーブルの上に置いて、水を入れてみた。これは普通の井戸水である。


「一定時間が経過したらってどれくらいなんだろ……」


 5分程待ってみたが、一向にお茶になる気配はなかった。


「仕方ない、少し放置してみるか」


 レトロ家具をもう少し作って、自分たちで使う分以外の物は、無人販売所に登録してみるのもいいだろう。


 今までは材料が雑木と雑草水など安い素材だけだったので、値段が非常に安かった。だが、塗料を塗ればその分価値が上昇するのだ。


「えーっと……最高で35000G? メッチャ高いな。塗料は鉱石なんかも使ってるし、それだけ価値が高いってことか」


 とりあえず、椅子を10脚、サクラ印のレトロチェアとして登録しておいた。


「次は……アリッサさんのところに情報を買いにいくか?」


 いや、その前に時間経過塗料の検証を終わらせちゃおう。この情報も売れるだろうしね。そう思ってたんだが――。


「ええ? 今の1回で時間経過塗料がなくなったんだけど……」


 レア度6の塗料が! まさか全消費だったとは……。い、いや、妖怪も発見できたし、悪くはなかったのか? 


「……まあ分福の茶釜も手に入ったし」


 そう思っておこう。じゃなきゃやってられん。



 10分後。


「どーも」

「あら、ユート君いらっしゃい。なにか買いたい情報でもできた?」

「そうなんですよ。オークション関連で色々と」

「うふ。楽しみね。うちの情報網だと、ユート君がペイントツールを落札したのは分かってるんだけど、使い心地はどう?」


 おおう。さすが情報屋。俺が何を落札したのか把握してらっしゃる。まあ、周囲にはプレイヤーがいっぱいいたし、コソコソやってても入札してるのはばれちゃうよね。


「それにしても、全部オープンにするとは、なかなか大胆ね」

「オープンにするって? どういうことです?」

「知らないの? あー、だから……」

「え? え?」


 なんとアリッサさんが言うには、オークション会場では自分の姿を透明化させて、他のプレイヤーから見えないようにするシステムがあったらしい。それを使えば、周囲に自分が何に入札しているか分からなくなるそうだ。そんなシステムがあるの、全然気付かなかった……。


「有名プレイヤーのほとんどは、オークション会場に入る前から透明化の設定にしてたんだけどね。まあ、ユート君らしいと言えば、ユート君らしいけど」


 次は絶対にこのシステム使おう。まあ、今回は運よく大金が手に入っただけだから、次のオークションで透明化しなきゃいけない程、大金の入札が出来る可能性は低いけどな。


「えーとですね、まずは色々と売りたいんですけど。ペイントツール、茶釜、精霊使いのピアス、神聖樹の苗の情報はどうです?」

「ごめんなさいねー。その4つはすでに情報を仕入れ済みよ」

「あー」


 皆、考えることは一緒か。今回は4会場でオークションが開催されて、全てに同じ商品が出品されたらしいし。俺以外にこれらを落札したプレイヤーが先に情報を売りに来たんだろう。


「神聖樹の苗、10万で落としたって?」

「そこまで知ってるんですか?」

「ええ。あれを10万で買うなんて、さすが白銀さんだって、話題になってるもの?」


 なんと神聖樹の苗は不人気商品であったらしい。考えてみれば、育樹を持っているプレイヤーはまだ少ないしな……。一部の高レベルファーマーがようやく手に入れ始めたところであるらしい。


 他の会場だと3万G程度で落札されたそうだ。あのとき周りがザワザワしてたのは、俺がいきなり高額で入札したからか……。は、恥ずかしい。「あいつ、なに雑魚商品にいきなり10万とか入札してるんだ? ププ」って思われてたに違いない!


 俺は傷ついた心を何とか立て直し、神聖樹の状態について尋ねてみた。


「はぁ……。神聖樹の状態が衰弱ってなってるんですけど、意味分かります?」

「それね。私たちもちょっとわからないのよ。むしろ、何か分かったら教えてよ」

「そうですか……」


 仕方ない。神聖樹はあのまま育てよう。ただ悪魔の力って言うのが不安だし、浄化水とか、邪気を払えそうなものをあげようかな?


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― 新着の感想 ―
[良い点] 分福の茶釜で緑茶!緑茶はかなり嬉しいやつじゃないですか!すごい!
[一言] なお、茶釜の狸の情報については不明との噂あり(ωー
[気になる点] 結局ゴミアイテムだったな
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