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04. 前を向いて歩こう


 いらっしゃい、子猫ちゃん。今日はまず、あなたのお話を聞かせてちょうだい。なにかがお変わりになって?


 なんでもいいの。とても小さなことでもいいのよ…いえ、むしろ小さなことの方がいいかしら。大きな変化を期待したり、人生が180度変わってしまうような出来事を求めたりするよりも、自分の小さな変化に気づくことのほうがいいわ。だってそれだけ自分のことを見つめなおしたり、自分について考えたりしているっていうことでしょう?


 そう、少し気持ちが明るくなったと感じるのね!とっても素敵!落ち込みやすかったのが、気持ちの立て直しが早くできるようになった、っていう感じかしら?

 口角をあげて背筋を伸ばす、たったこれだけで変化を実感できる……ねぇ、変わりたいと思えば、絶対に変われるって、あなたもそろそろ確信と自信が湧いてきたのではない?


 ふふふ、変化というものはとても小さなことから始まるの。本当は変化しているのに、気づかずに「やっぱり変われないじゃないか」と思ってあきらめてしまうのは、とてももったいないことよ。一つひとつは、小さな変化で、それが集まり、次第に大きな渦となる…自分の変化ってそういうものだと思うの。



 「小さな変化に気づくということが大切」なのよ。



 やっぱり変わりたいと願い、努力しているあなただもの。大きな変化を求めているはずだわ。そして、その高い目標に到達できず、あるいは高すぎて、あきらめてしまっていた過去じゃないかしら。目標は高くてもいいの。到達できると信じて、日々の小さな変化を実感する。そして、日々変化しつづけ、努力しつづけている己を褒めてあげるの。


 誰かに「キレイになったわね」「とっても良くなったわ」って言われたい気持ちはとってもよくわかるわ。けれど、自分の変化や努力を認めてもらうためには、



 「自分自身が自分の変化や努力を認めてあげましょう」ね。



 あなたが「少しだけだけど気持ちが明るくなったような気がする」って言ってくれたとき、わたくし、とっても嬉しかったのよ。あなたがわたくしの言ったことを、無理のない範囲で実践してくれていたことも、あなたがあなたにとって良い方へ少しずつ変化しているということを実感してくれていることも、どちらもわたくしに大きな勇気と感謝をくれるわ。わたくしの話を聞いてくれてありがとう。


 前回も姿勢だったけれど、今回も少しだけ姿勢の話をさせてちょうだい。


 背筋をピンと伸ばすことについて、猫背だから、とか、姿勢がもとから悪いんだ、って決してあきらめないでね。なんども何度も、繰り返すことが大切よ。誰も最初からまっすぐな姿勢をずっと保てるわけじゃないわ。なんども繰り返し、癖になるまで続けるの。


 背筋をまっすぐピンと伸ばして、歩いてみたかしら。自然と視線は前に向いていなかった?


 わたくしずっと思っていたのだけれど、下を向いて歩くひとのなんて多いこと多いこと! 街行くひとという人が、下ばかり向いているの。それでは思考が下を向いてしまうわ。とってもひどいデコボコ道じゃない限り、下は向かないと決めて。下を向かなければいけないときも、なるべくは目線だけ下を向けるように意識してみてちょうだい。

 


 「前を向いて歩く」の。



 前を向いて歩く意識があれば、人生についても少しずつ前向きになれると思うわ。下を向かない。スマートフォンも触らずに、必ず前を向いて歩く。最初はすれ違う人の顔を注目してみるといいかもしれないわ。 わたくしはいつも趣味が悪いと言われていたけれど、とても楽しいの。


 どれだけの人が本当に下を向いて歩いているのか、世の中にはどれだけキレイな女性がいるのか、サラリーマンのおじさま方はどうしてあんなにつまらなそうにお仕事へ行くのかしら、って考えるの。そして我が身を振り返り、自身もつまらなそうな顔をしていないかしら、口角をあげるのよ、口角口角!って唱えるのよ。本当に毎日が、人のふり見て我がふりなおせ、っていうことわざの通りなの。



 足元ばかりを見ていては、人生の理想や目標を見失ってしまうわ。前向きって大事よね。たくさんの本の中に、ポジティブ思考!とか、ネガティブワードを封印!ってあるけれど、わたくしにとって、それはとてもむずかしかった。わたくしは、内面に対するチャレンジって上級者向けだと思っているの。だから、最初はカタチから入るのよ。口角をあげることも、姿勢まっすぐピンと伸ばすことも、前を向いて歩くことも、そのどれもが肉体のことであって、精神のことではない。道具もいらない。とても簡単なことで、だからこそ続けると必ず変化を実感できると信じているのよ。


 さぁ、今日からもうひとつ追加になるわよ。


 今は小さな変化でも、これが大きな渦となり、必ずあなたを良い方向へと導く流れになるのだから。

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