等分の悲しみ
掲載日:2025/12/07
等分の悲しみ
悲しみは
等分だって知っている
たとえば切なさが
怒涛のように
つんざく神の声のように
この
みすぼらしいしおれたこころを
たたっ斬ったとしても
たとえば香港だろうが
たとえば上海だろうが
たとえばビッグアップルだろうが
たとえばプラネダリアンだろうが
世界において、
火は燃える。
燃えてなにかを覆そうとする
なぜそれほどの愛を
憎しみに変えるのかが
わからなくくらいのとても重い荷物を
み棄ててまでか、
災いの、罪深さよ、白砂となれ
白砂となり、愛を優しく奏でよ
なぜこれほどの
甚大な齟齬が生じたのか。
わからないなら、わからないまま、でよい
罪が与えたこころの被害とか
夢が与えた疾しい飛行機とか
罪が罪であるかぎり
喜びの籠の鳥のひとりぼっちささえ
夢が夢であるかぎり
愛おしいひともその言葉の真実さえ
くっきりと澄んだ青空に
浮かびあがる
浮かびあがって
やがて消えゆく
なぁ、神よ。
夜を待ち
夜を背負って流された
悲しみの背をたれに告げよう




