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ギルドでの初仕事と、この出会いがフラグじゃない事を祈りつつ………

ま~た、やっつけ仕事の様な内容になってしまったorz


文才が……アイデアが欲しい…………誰か私に救いの手を!!



さてはて、隊長さんことシェラと再会(?)をした午前中、俺はギルドのロビーに居ます。

もちろん、ディエナも一緒。


「ねぇねぇ、ツキヤ」

「ん?」

「今日は何する予定なの?」

「今日は、仕事する予定」

「仕事?」

「うん」


俺はロビーの掲示板に貼られている依頼書を眺める。

何か面白そうなモンないかなぁ…。


「仕事って、まだお金あるよ?」

確かにディエナの言う通り、所持金はまだまだある。

あるのだが…これから先、何があるか分からんから、稼げる時に稼ぎたいのだ。

さすがに錬金術で物を作って売り捌くのは、俺の良心がちょっとね……。

それに、せっかくギルドに登録したんだから、依頼…受けてみたいじゃん♪


「確かに金はあるけど……ま、興味本意って感じかな」

「ふ〜ん」


さて…どれにしようかな……。

って言っても、俺はまだ初心者だから受けれる依頼もショボいんだけどね…。


E〜Cの依頼で面白そうなのは…………


「……………ん?」

「どしたの?ツキヤ」


ふと一つの依頼書に目が止まる。

『妾を捕まえてみよ!!見事、捕まえた者には報酬を支払おう!!』


ぶはっ!!何だこりゃ?


あ、因みに文字の読み書きは昨日の夜に、ディエナに教えて貰ったのだ。

僅か2時間程度でマスターしてしまった…。う〜ん………恐るべし、チート能力…。


おっと、話が逸れちまったな。

さて、この依頼だが…俺の遊び心を鷲掴みだな♪

つーか、コレって依頼なのか?

依頼主は…………シャイナ・フォン・ガウィル。


ん?ガウィル?

どっかで聞いた名前だなぁ……。ま、どうでも良いか。


俺は依頼書を掲示板から剥ぎ取り、受付のお姉さんの所に向かった。


「あの〜、コレ受けたいんですけど……」

「ハイハイ♪あら、ツキヤさん。お早うございます♪依頼ですね」

「はい。コレなんですけど…」


依頼書を見て、苦笑するお姉さん。


「あぁ…コレですか♪また依頼を出されたんですねぇ」

「あれ?依頼主を知ってるんですか?」

「ハイ♪この依頼の主は、此処ガウィル国の第二王女様ですよ」

「…………は?」

「お姫様!?」


お姉さんの言葉に、俺は反応出来ず…隣に居たディエナは驚いてた。


「たまにこの内容で依頼を出されるんですよ。お忍びで城下町に来ては、ギルドの冒険者相手に鬼ごっこの様な事をされるんですよ」


ヤレヤレ……と言った感じで溜め息を吐きながら首を振るお姉さん。


「でも、この依頼を受けるのなら気を付けた方が良いですよ?」

「……何故に?」

「依頼主は第二王女。幼いとはいえ、武術・魔術共に高クラスですから、舐めてかかると痛い目にあっちゃいます♪」


満面の笑顔で答えるお姉さん。

いや…『あっちゃいます♪』って………。

まぁ、でも面白そうだから受けてみるか。


「お姉さん、コレでお願い」

「ハイ♪分かりました♪では、依頼達成の証明として姫様から証明書を頂いてくださいね。ソレを此方に提出してくれたら依頼達成となります」

「了解〜」


さて、ほんじゃ行きますか……。


ギルドを出ようとした俺の服をクイクイッと引っ張る感覚。


「ん?」


振り返ると、ディエナが俺を見上げていた。


「どした?」

「私は?」


あ〜………なるほど。

俺は依頼を受けたから、これから出掛けるがディエナはどうしたら良いか分かんなかったのか。


俺はポンポンッとディエナの頭に手を置いて、


「ディエナは留守番しといてくれ。何……直ぐに戻ってくるよ」

「………本当?」

「あぁ。約束だ」


俺がそう言うと、ディエナは笑顔になり、


「ツキヤ、気を付けてね♪いってらっしゃい!!」


と、元気に手を振る。

う〜ん。美少女には笑顔が一番だな♪


俺はディエナの声を背に受け、片手を挙げてディエナに応えギルドから外に出て行く。




表に出た俺は、大きく背伸びをして、


「ん〜〜〜〜〜っ。……………さて、お転婆娘を捕まえますかね」

どうやって探そうか……特徴はギルドのお姉さんに聞いてるから大丈夫なんだけど……目印は、紅く長い髪……………だったな。

…………よし。アレで探すか。


俺は、右足の爪先を二、三度地面に蹴り付けた後、一気にギルドの屋根へと飛び上がる。


「さて………」


俺は意識を両目に集中して……


「白眼!!」


とある忍者一族の瞳術を発動。コイツには千里眼も含まれるから、遠視に使えて便利だな♪


「さて……と」


俺は一番人が集まっている中央通りを凝視する。

さすがに祭りがあるだけあって、人が多いな……。


「………ん?居た」


俺の眼はターゲットを捉えた。

紅い髪に周りとは質が違う魔力……恐らく間違いないだろう。


「意外と、この依頼は楽勝か?」


そう呟いて、ターゲットへと瞬歩を使って向かう。

しかし、ここで俺は頭から完全に消えていたんだ。

ギルドのお姉さんの忠告………姫様は意外にも強いって事を。





程なくして、俺はターゲットの背後に降り立つ。

ふむ……近くで見ても普通の女の子だな。


俺はポンポンっと肩を叩き、


「ども。ギルドの依頼を受けて来たんだけど、依頼達成の証明書………貰えるかな?」


そう言ったが、不意に俺の視界が反転する。


「あり?」


足が上を向いてて、頭が地面に向かってる?


咄嗟に状況判断して、投げられた事を理解する。

頭が地面に当たる前に片手を着いて、そのまま身体を捻り着地。


「………おいおい。いきなりか?今のはマトモに落ちたら危なかったぞ?」

「!?!?」


俺が綺麗に着地した事に驚いてる様だが、今のはマジで危なかった。


「貴様……何者じゃ?普通なら今の投げ技で何が起きたか解らずにリタイアなのじゃが……」


ったく、ホントにじゃじゃ馬姫だな。


「生憎と大人しくヤられるタマじゃないんでね。さて………面倒くさい事は避けたいんだけどね」


トントンと爪先でリズムを取りながら、身体を斜めにして両手を下げ無防備な状態になる俺。

俺と姫様のやり取りを見て、通行人は一定の距離を開けて取り巻く。

………目立っちゃってる?


「ならばっ!!」


姫様は腰から細剣を抜き、斬撃を放ってくる。

俺は身体を反らしてかわすが…………


(連撃!?)


一閃だけではなく、次々と襲いかかる斬撃。

俺はそれを上体を反らすだけで、かわし続ける。


「!!…………ふぅ。アブねぇだろが」


暫くかわし続けた後、俺は指で摘まんで剣を止める。


「な!?なんじゃと!?」


驚く姫様。


「さて、そろそろ気が済んだか?いい加減、依頼達成したいんだが……」


俺は心底面倒くさそうに言う。


「むぅ………ヤメじゃヤメじゃ!!今回は相手が悪かった。妾の負けじゃ」


そう言って懐から一枚の紙を取り出し、差し出してきた。


「ほら、依頼達成の証明書じゃ。全く……お主、どれだけ腕が立つのじゃ?さぞ高ランクの冒険者なのじゃろう?」


半目で俺を睨んでくる姫様。

俺は証明書を受け取りながら、


「ランク?俺はEだぜ?」

「な!?嘘を申すでない!!それほどの腕が有りながら、ランクが一番下など!!」

「だって、ギルド登録したの昨日だし」


呆れて口をポカ〜ンと開けている姫様。

その顔は、色々と台無しだぞ……。


「ならば、妾の近衛兵に「断る」何故じゃ!!」

「窮屈なのは好きじゃないんだ。それに………」

「それに?」


俺はニコッと笑って姫様を見て、


「自由に生きたいんだよ」


そう言い残して、瞬歩を使いギルドへと向かった。




後ろの方で、妾は諦めんからなぁぁぁぁぁぁぁ!!と叫び声が聞こえたが、気にしな〜い♪





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