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我は護る為に最強の盾にも最強の牙にもなろう………あれ?死亡フラグじゃないよね?

あ~黒龍妃です。


本格的な戦闘シーンを書きたくて、こんな話の展開になってしまいましたorz


あれ?読み返してみてグダグダ?

ムズカシイ……戦闘描写がムズカシイ………


ちなみにBGMは「abingdon boys school」の『HOWLING』なんてどうでしょう?

いや、作者の偏見と趣味なんですけどね……(爆)




さて、王様達に連れられてやってきたのは、とある一室。

そこには美味しそうな料理が並ぶテーブルがあった。


「さて、食事をしながらでも話をしようか」


そう言って席に着く王家の方々。

俺とディエナも、とりあえず席に着く。


「で、折り入って話というのは?」

「単刀直入に言おう。ツキヤ殿の武力に関わるのだが、どうだろう?この国に仕えてみてはくれな「断る」……何故?」

「以前、そこに居るじゃじゃ馬姫「シャイナじゃ!!」………シャイナにも言ったが、俺は自由に生きたいんだ。誰かに仕えるなんて事したら、窮屈で仕方がない」

「………ツキヤ、本音は?」

「面倒くさい」

最もらしい理由を付けてはぐらかそうとしたのに……。

ディエナさんの合いの手に、ついつい本音が!?

ディエナさん……恐ろしい娘!!


「クスクス……アナタ、シャイナ。諦めたらどうです?ここまでスッパリと断られたら、どうしようもないでしょう?」

「「む………」」


王妃様の発言に黙ってしまう二人。

何だかんだ言って、最強は王妃様か?


「ふぅ……なら仕方がないな。だが、我らの友としてこれから付き合って貰えないだろうか?」


そう言って、笑顔になる王様。


「ま、友としてなら問題ないかな………」

「ツキヤ、素直じゃないね♪」

「うるさい」

「さて、堅苦しい話はコレで終りだ。食事を楽しもうとしようか」


王様の言葉に、俺達は食事を始める。

その間、他愛のない話をしながら談笑していた。





食事が終り、食後のお茶を楽しんでいた時、一人の兵士が部屋に飛び込んできた。


「し!!失礼します!!」

「何事だ?」

「ハッ!!城壁にて見張りをしていた兵からの報告!!現在、此方に魔獣の群が向かっているとの事!!中には大型魔獣も確認されております!!」

「何だと!?数は?」

「およそ100は居るかと……」


兵士の報告を聞いた王様は顎に手を当てて、


「今から出撃出来る兵の数は?」

「歩兵200、重歩兵150、魔法師150………」

「……大型魔獣が居るなら、圧倒的に不利か」


何やら大事?


「王様?」

「ん?」

「何やら、お困り?」

「あぁ……魔獣の群が街に向かっているらしい。普通の魔獣ならば現存兵力でも事足りるのだが、大型魔獣が居るなら話は別だ……今の兵力では力不足。アメリアが遠征に行っているこんな時に……タイミングが悪い」


ふむ……


「ツキヤ……」


クイクイッと俺の服を引っ張るディエナ。


「何?」

「何とかならない?私、王様や王妃様、シャイナ様が大好きだよ。もちろん、街の皆も大好き……そんな人達が困ってる姿は見たくない…………」


う〜ん……………魔獣の群くらいなら、何とでもなるかな……


「ディエナは、この街やこの国の人達が大好きなんだな?」

「うん」

「で、助けてあげたいと」

「うん」

「…………ディエナの居場所を護るのも牙の勤めさ。ディエナが望むなら、俺は最強の盾にも牙にもなろう」


そう言ってディエナの頭を撫でて、王様達に向き直る。


「王様」

「………?どうした?ツキヤ殿」

「兵士は出さなくて良いよ。無駄に人が死ぬのは見たくない」

「どういう事じゃ?」

「貴方達は今、困ってるんだろ?だったら友として見過ごす訳にはいかない……。それに、この街が……この国がディエナは好きらしい。だから、ディエナの好きな場所を護る為に、俺が………出る」


俺はそう言って、部屋の窓へと近付く。


「幾らツキヤ殿が強いと言っても……」

「相手は魔獣の群……しかも大型魔獣まで居ます……それを一人だなんて…………」

「無茶じゃ!!ツキヤ!!」


俺は窓枠に立ち、外からの風を身体に受ける。


「ま、直ぐに終わるさ」


そう言って俺は瞬歩を使い、一瞬で皆の視界から消える。

目指すは………城壁!!






程なくして城壁に辿り着いた俺は、その場所から魔獣の群を見ていた。


「ありゃ〜。確かに沢山居ますなぁ」


でも、何とかなるっしょ。


「おい!!アンタ、何やってるんだ?早く逃げないと、魔獣にやられちまうぞ!!」


城壁で見張りをしていた兵士が声を掛けてくる。


「ご心配無く。アイツら、ちゃっちゃと片付けてくるから」

「??」

「さて……殺りますか」


城壁から外へと飛び降りようとした時、


「「ツキヤ!!」」

「「ツキヤ殿!!」」


ディエナと王様御一行が到着した。

あるぇ??来るの早くない??

何か秘密の抜け道とかあんのかな?


「いってきま〜す♪」

「「「「「!?!?」」」」」」

笑顔で手を振りながら、城壁から落下。

驚く一同。

いつの間にか、近衛兵団やら宰相やら沢山人が居た。



タンッと綺麗に着地して、遠方に砂煙をあげながら迫ってくる魔獣の群を見詰める。


「流石に一人じゃ分が悪いよなぁ………」


さて、どうしようか………。


「ん。決めた……アレを使うか」


俺は両手をパァンッと顔の前で叩く。


「我、求めるは幻界の住人。我が声に応え門よ開け」


すると俺の頭上に大きな門が現れる。


「我が声に応え、その姿を現し眼前の敵を撃ち滅ぼせ!!!!出でよ!!イフリート!!シヴァ!!」


俺の声に応えて門の中から現れるは、炎の化身イフリートと氷の女王シヴァ。姿はFF9のヤツを想像してくれ♪


「さて……暴れますか。全てを焼き尽くせ!!イフリート!!全てを凍てつかせろ!!シヴァ!!」


俺の声に反応して、イフリートは無数の火炎弾を。シヴァは無数の氷塊を魔獣の群に放つ。

火炎弾が着弾した場所は焦土と化し、氷塊が着弾した場所は周囲が氷漬けになっていく。


おいおい……無敵じゃねぇか、この二体。


しかし、そんな攻撃を意に介さず此方に向かってくるヤツが居た。それは………


「デカ………つーか、ドラゴン?」


他の魔獣は召喚獣二体の攻撃で殲滅出来たのだが、コイツだけは別格だったらしい。

殆ど無傷で俺の前に姿を現す。


「コイツとは、サシで勝負するしかねぇな」


ガァァァァァァァァァァァ!!と咆哮をあげながらドラゴンの爪が襲いかかる。

が、俺はソレをバックステップしながら回避し、距離を取る。

グルルルルルルル………と唸りながら、俺の様子を伺うドラゴン。

ドラゴンがパカッと口を開いた瞬間、ドンッドンッドンッ!!と音をたてて炎の塊が数発放たれた。


「クッ!!マジか!?」


俺が炎の塊を跳んでかわすと、それを狙っていたのか、ドラゴンの尾がブォンッと風を切りながら迫ってくる。


「ウッソだろぉ!?!?」


空中では自由に動く事が出来ない為、モロに尾を喰らってしまった。

メキメキメキ………とイヤな音が響く。

ヤバい……アバラが何本かもっていかれた!!

ダンッダンッと地面に叩き付けられて、二・三回身体が弾む。


「ム……グ………ガフッ!!」


血を吐きながら立ち上がる。

この闘衣って対衝撃機能付いてなかったっけ!?

あ~も~……ったく。ついこの前までは戦闘なんて無縁の世界に居たのに、今はドラゴンと対峙してるって、ど~よ、コレ。

あ~、ヤバい………意識が朦朧としてきた……。そんな時……………


「ツキヤァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」


ディエナ?

振り返ると、城壁の上で涙で顔をグシャグシャにしたディエナが目についた。

全く……なんつー顔してんだよ…………


口元に着いた血を親指で拭い、左頬に一線の血化粧を施す。


「我は無敵なり………」


俺は静かに言葉を紡ぐ………


「我が牙に敵うもの無し……」


己の肉体を最高限度まで高める為に………


「我が一撃は………」


俺の護りたいモノ全ての為に…………


グァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!

ドラゴンの咆哮が木霊する。

俺に最後の一撃を喰らわす為に………その牙をギラつかせ……その顎を大きく開き……襲い掛かる。


………が。

俺はソレを避ける。

残像すらも残さず、早く…速く……疾く!!


ドラゴンの顎を掻い潜り、そのままドラゴンの喉元を蹴り上げる。

「ガ………アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」


身体がミシミシと悲鳴を上げる。折れたアバラが更に痛みを増していく。

だけど、関係ない!!

獣の様な咆哮をあげながらも、ドラゴンの首を跳ね上げる。

まだだ!!まだ終わらねぇっ!!!!


更に二撃、三撃と蹴り上げていく。

フワッとドラゴンの巨体が浮く。

それでも俺は攻撃の手を休めない。


「ア…ア……アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

一度、地に足を付け、再度舞い上がる。

ドラゴンに対する蹴撃はまだ終わらない。

ドコンッ!!ドコンッ!!と言う音と共に上昇する巨体。


数メートル浮いたドラゴンの更に上を取り………


「お・わ・り・だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


ドラゴンの後頭部に踵落としを叩き込み、そのまま地面に叩き付ける。


ズドンッという轟音と共にグシャッという嫌な感触が足を伝わってくる。

確かに今、俺は命を刈り取った………


立ち込める砂煙が風で流れて、俺はドラゴンの亡骸の前に立ち、拳を空に突き上げ………


「我が一撃は………無敵なり」


遠くからディエナが走って来るのが見えた。

ディエナだけじゃなく、シャイナも、王様も………


俺は後ろを振り返り、ドラゴンの亡骸を見詰めて……


「確かにお前は最強種族だよ……」


と呟いて、眼を閉じ意識を手放した………





ディエナ……ちゃんと護ったぞ……………。






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