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貞操逆転世界になっていたので、幼馴染を色仕掛けで落としたい  作者: 138ネコ


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第57話「ウチは健全なお店なので、そんなサービスありませんよ!」

 ‐栄太郎視点‐


「ヘイ女将、やってるぅ?」


 文化祭当日。

 執事喫茶での出し物「一発ギャグ」は見事に大ウケ、客もクラスメイトも大満足の結果だった。

 ただし俺を除いてな。


 何度もリハーサルで松村のすね毛が顔に当たってチクチクしたし、なんなら今のも顔にすね毛が刺さってチクチクしてたわ。

 そんでもってお嬢様(客)のアンコールにより、もう一回やらされることになったし。最悪すぎる。

 ちなみに、特に張り切ってアンコールをしているのは、京、大倉さん、四谷先輩、浜口先輩。あと文化部の集まりで見知った顔も何人か居た気がする。


「あっ、島田君のギャグ面白かったよ。それと飲み物おかわり良いかな?」


「栄太郎。接客なんだから笑顔じゃないとダメよ。ほら、ニッコリ笑いなさい」


「島田、私もおかわり。熱いのでフーフーしますサービスでよろ」


「良いな、それ私も」


「ウチは健全なお店なので、そんなサービスありませんよ!」


 フーフーサービスってなんだよ。俺がやったところで誰が得するんだよ。

 小声で「えぇ、ないんだ」という声が他のテーブルから聞こえた気がするけど、まぁどうせ俺以外の執事目当ての子なんだろうからどうでも良いや。

 

「健全な店といえば。栄太郎、今日はちゃんとシャツのボタン締めてるのも健全だから?」


「そうだよ。クラスメイトに『今日だけはボタンちゃんと締めとけ』って釘を刺されたからな」


「フーン」


 そうじゃないと、他の生徒や教師から「いかがわしいサービスをしている」とクレームが来て、最悪当日にクラス展示を中止させられる可能性があるらしい。

 こんなクラス展示やめちまえとは心の底から思うが、今日まで楽しみで頑張っていたクラスメイトを見ている。


 流石にそんなクラスメイトの想いを潰すような真似は出来ないし、する気はない。

 それに、下手な事して恨みを買い、イジメの対象になるのも嫌だからな。


 だからまぁ、ちょっとくらいならやってやるさ。

 ちょっと恥ずかしい短パン執事の格好をする程度、この後にやる応援団の格好と比べればまだマシだしな。

 

「ヘイ女将、やってるぅ?」(アンコール)


 いや、こっちはこっちで松村のすね毛を顔に当てることになるからマシとは言えねぇわ。

 一生分のすね毛を顔に当たった気がする。


 さてと、執事喫茶も交代の時間になった。

 次はクソゲー研究部の出し物で、アイ先輩達と応援団か。

 よく考えたら、なんで俺だけこんな恥ずかしい思いをしないといけないんだ。おかしいだろ。


 誰かのせいにしたいが、自分の顔しか思い浮かばない。

 俺がクラスで執事喫茶やるとか言わなければよかっただけの話だからな。

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