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貞操逆転世界になっていたので、幼馴染を色仕掛けで落としたい  作者: 138ネコ


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第50話「ねぇねぇ、あの子ってもしかしてノーニップレスじゃね?」


「これはどういう事だ……」


 小鳥遊が頬をピクつかせ、島田たちを見る。

 相変わらずスケベな格好をしている島田についてはもう仕方がないと、半場諦め気味だった。


 ちなみにスケベな格好とは、白いシャツの上にエプロン姿の事である。

 他の男子は白のシャツに短パンなのだが、島田はシャツの下に着用するビキニ型のニップレスを拒否したので、シャツの上にエプロンをかける形になっている。

 どうせ島田がビキニ型のニップレスを嫌がるだろうと想定し、小鳥遊が事前に用意しておいたエプロンである。 


 これなら露出も減るから安心だろうと思った小鳥遊だが、彼は知らない。海辺で性欲を持て余した女性の目ざとさを。

 白いシャツの下から、うっすらを見えるビキニ型ニップレス。確かにそれは女性にとって魅力的だろう。

 事実、調理する男子の姿に釣られて店に入った女性客は少なくない。


 そんな女性客たちは、一人だけエプロン姿の島田を見て「恥ずかしいからエプロンを付けているのだろう」と納得する。

 納得した上で、島田をガン見である。隠されれば隠されるほど、恥ずかしがられれば恥ずかしがられるほどスケベ心というものはくすぐられるので。

 そして気づくのだ。


「ねぇねぇ、あの子ってもしかしてノーニップレスじゃね?」


「えっ、マジマジ? 誰? 誰?」


「ほら、エプロンかけてる子」


 島田のノーニップレスに気づいた女性客が、普段の大倉さんのような笑みを浮かべながら島田をガン見する。

 そして、同じように島田をガン見する者がいた。


(やっば、栄太郎の乳首見えそう!)


 西原である。

 島田を落とすには、スケベな目で見るべきと勘違いした西原が、普段の大倉さんよろしくな態度で島田を見ているのだ。接客中だというのに。

 まさかの西原が島田をガン見に、思わず言葉を失う小鳥遊。

 

(西原さんはインターハイで素晴らしい成績を収めたと聞く。もしかして練習が辛すぎて、いや、もしかしたら熱中症の影響で……)


 西原は成績優秀品性方向、そんな西原が大倉さんのような行動をとっている事に理解が及ばず、注意するが完全に小鳥遊の頭から抜け落ちてしまっている。

 もしかしたら、こうなった原因は何かあるのかもしれない。


(そうだ、これはきっと大倉さんの悪影響だ。そうに違いない)


 そう思い、大倉さんを見た小鳥遊が、更に驚くことになる。


「あっ、注文をお伺いしても、宜しいでしょうか?」


 大倉さんは、そんな島田に目もくれず、真面目に接客をしているのだ。

 もちろん、時折どうしても目線が島田に行ってしまう時はあるが、それもほんの一瞬。


(どうしよう、島田君の事意識すると顔を会わせられない)


 島田の事を意識し過ぎて、全く見れなくなっている大倉さん。

 島田をスケベな目で見る事で、恋の進展を図る西原。

 むろん、小鳥遊がそんな事を知るわけもない。


 とはいえ、小鳥遊がそんな事を考えていられるのも束の間だった。

 客が増え始めたのだ。

 昼時にはまだ早い時間。だというのに客足は増えていく一方。

 しかも、男性客が圧倒的に多い。


 何故か?

 理由は、大倉さんが理由である。

 他の女子よりもデッケェを胸に持つ大倉さん。

 彼女の存在は、貞操逆転前の世界で言う、大胸筋を鍛えまくったマッチョのような物。

 

 ややコミュ障気味の大倉さんだが、そのデッケェを前に、誰もが口々に「すげぇ」と言いながら彼女に話しかけてくる。

 大倉さんが接客しなくても、彼女が近くを通るだけで相手が注文を口にしてくるのだ。


「あっ、ヤキソバとドリンクはコーラですね。あっ、追加注文ですか。はい、あっ、分かりました」


 大倉さんが焦って小走りになるたびに、胸のデッケェがドヤ顔をしながら存在を強調する。

 その姿に、男女を魅了してやまない。惜しむらくは、本人がその事に全く気付いていない事である。





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