スナイパー
〜アイリック帝国城にて〜
「討伐隊はどうした!!」
「そ、それが…未だ何も連絡がなく…伝令を出しても帰ってこず…」
「全く!負けたら貴様ら家族もろとも粛清だぞ!」
「は、はっ!」
先代までは良い皇帝だったのに…
〜港町リューリュクの郊外にて〜
プシュ!
「…Tango down」
「Roger that」
時々やってくる伝令を、スナイパーがマークスマンライフルであるM14を改良したサプレッサー付きの「Mk14 EBR」で片付けているところだった。
(全くアイツらも懲りないね…撤退して防衛陣地を作ればいいものを…ま、それを見つけたらA-10が飛んでくるけど)
プシュ!
(これで14人目…と。いくらなんでもバカ過ぎないか?ま、仲間とウイスキーを賭けてるから戦果が増えるだけ嬉しいんだがな)
「こちら司令部。あと5時間で予定していた攻勢を開始する。帰還せよ」
「Roger」
「ところで戦果は?」
「14人。全員伝令みたいだったぞ。仲間もそのくらい仕留めてるはずだ」
「はっはっは!君の小隊仲間は16と言ってたぞ!」
「まじか…こりゃ、賭けは俺の負けだな」
「まぁそういう日もあるさ!まぁさっさと戻ってこいよ!さもないと、そこら辺がナパーム弾で辺り一面火の海な中で帰ってきてもらうからな!」
「さらっと恐ろしいこと言ったね今」
おお怖。さっさと戻ろう…
5時間後、ちょうどアイリック帝国軍の増援が来た頃、スナイパーが居たあたりは本当にナパーム弾で火の海になった。