教会の中で
ソフィアは教会の2階の自分の部屋のベットで目をさました。「寒い」思わず口にするほど寒かった。
昨日の夕暮れ時、北風が強くなってきていたため雪が降るかもと思い、暖炉にくべる木材を多めにし、部屋を暖かくして寝たのだがほとんど効果はなかったようだ。
もう寒すぎてベットから出るのもイヤだったが、父親である司祭のために朝食を作るのが彼女の日課であるので、仕方なく寝間着から部屋着に着替えて部屋をでた。ソフィアは18才。14才から今年の秋まで、父親である司祭の跡をつぐためアルカラン王国の修道院で修行をしていたのだ。
彼女の母は魔力もちであったため、ソフィアにも魔力が遺伝した。彼女の魔法は修道女にはぴったりの回復であった。修道院にも魔力持ちの修道女が複数在籍していてその人たちは賢者と呼ばれていた。その修道女達の指導の下でソフィアは魔力の修行も行い、彼女の魔力は2以上になった。魔力持ちで、利発で優しく、美しく成長したソフィアに、修道院の院長ら幹部からは何度もここに残るように言われたのだが、13才で妻である母を亡くし、たった一人で故郷の教会を守っている父親の司祭の手助けがしたくて、彼女は生まれ故郷の教会に戻ってきたのだ。
ソフィアは「寒い」と何度も口にしながら、かじかむ手をこすり合わせながら、階段を降りて、教会の台所にきた。とにかく暖かいスープが飲みたかった彼女は、水瓶からひしゃくで鍋に水を入れようとしてびっくりした。表面に薄く氷が張っていたからだ。寒いはずだと思い、氷をひしゃくで壊し、今夜の分のもと、鍋に多めに水をはった。塩漬けのベーコンとソーセジを小さく切り鍋にいれ、キャベツとにんじん、キノコを入れようと思って台所の野菜置き場を見たのだが、あいにく野菜はキャベツしかなかった。
教会の外に食料庫があるのだが、台所の窓から外を見ると、雪が結構積もっていた。寒さで外に行きたくなかったが、さすがに野菜がキャベツだけでは寂しい。もう50才を過ぎ、少しずつ老いが見えてきている父親のハンスに美味しいスープを飲ませてあげたかったソフィアは、仕方なく外の食料庫に行くことにした。
玄関からブーツを持ってきて、台所の勝手口でブーツを履き、手には布製のバスケットを持ち、外の食料庫に向かって歩き出した。幸いなことに今、雪はやんでいて風もほとんどなかった。身長160cmくらいの彼女では、雪は膝下くらいまで積もり歩きにくかったが、これから更に雪が降ってくる可能性があるため、食料庫からいろいろ食料を運び出しておきたかったのだ。
ようやく食料庫の前について鍵を開けようとした時、不思議なことに鍵が開いていた。鍵を閉め忘れたのかな?それとも風で鍵があいちゃったのかなと不思議に思いながら、彼女は扉を開け中へ入った。
中に入ってしばらくして、床に筵を敷いて寝ている若い男を見て、彼女はきゃーっと大きな声を上げた。
ソフィアの大きな声を聞いても男は起きなかった。死んでいるのかもと思い、男の近くにいき体を揺さぶってみた。若い男は気がついたのか、ゆっくり目を開けると、「わー!!」と大きな声を上げた。
やっとコートとソフィアが出会えたww




