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デジタル社会の先

作者: ららのーと

 朝食。


いつも通りヨーグルトとバナナだけの簡単な朝食。


 これといって特にこだわりがある訳でもなくて、

ただめんどくさいってのが僕だ。


 ふと、買い溜めしていたバナナが1本、

黒くなり始めていることに気づく。


 僕はそれを見て見ぬふりをして、黄色で柔らかそうなバナナを取り、ヨーグルトをコップに注いで、、テーブルに腰をかけた。




 リモコンでテレビをつけたあとバナナの皮を剥き始める。


 依然として、ニュースの内容は機械的で、異常な程のデフレーションを告げている。


 まだ白い僕の心と、ニュースの音は聞き流しながら、さっきの黒くなったバナナとこの世界の現状を重ねていた。






 昼食。


これまたいつも通りで、カップラーメンを食べようとしたが、昨日食べたので最後だったと気づく。

 

 冷蔵庫の中は見なくても何も入ってないことなんて分かりきっているため、渋々コンビニまでの外出を決意した。




 今は8月だが四季すら調整されている今となっては暑さも寒さも存在しない。


 軽く着替えて、外に出ると鉄とか銅のような匂いとともにどこか重い空気が僕の周りを浮遊する。


 この不快感極まりない外出が好きになれるはずもなく、僕の心は見たまま灰色に染まっていった。


 外を歩けば人は倒れる。


 今日もまた人は、道端で倒れている。


 充電切れか、システムのエラーか…。


 最近多くなったななんて、機械的なトラックで運ばれている人を遠巻きに見ていた。



 夕食。


 昼のついでに買ってきた弁当を温め、手探りで箸を掴み、テーブルに座る。


 暗くなってきた部屋に電気をつけないのは

  他でもなく目立つからだ。


 食事を終え、寝るための準備をある程度した後、僕は、ベットに座った。


 窓から見えるのは明かりはひとつない大都会の街並み。


 肌を黒くし、もう人間とは言えないアンドロイド達は、まだ、働いているのだろうか?


 時計を見る。針は21時半。


 特に疲れなどはないけど、今日をもう終わりにする。




 目を閉じると今朝見たバナナや、窓から見える街並みのように、心が黒く暗くそして、深く。



 

 沈んでいくのを感じた。

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