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天秤Vol:8



ーーなっ...!?



竜司は、ギャル女子高生からの思わぬ言葉に、驚愕した。



嘘ではない。



確かに、目の前にいるクラスで1番目立っている

彼女の口から、「古田ゆきめ」の名が出てきた。



つまり、今回のターゲットが、突如、現れたのだ。



一瞬の緊張が、彼の全身を走る。



肉体は、硬直し、息が止まりそうであった。



「大丈夫?」



目の前のターゲットが、竜司の様子が変な事に、

怪訝な表情をしていた。



ーーヤバッ...。



「ゴホン!」



と、竜司は、慌てて、大袈裟に呼吸をして、

気を取り直した。



「あぁ、大丈夫だから。」



「よろしくね、ゆきちゃん。」



何気なく、竜司が、彼女の名前をを発した瞬間、

ゆきめの表情が、一変した。



「...。」



ーーどうした?



何かマズイ言葉を発したのか、次の展開を

警戒する竜司であったが、杞憂に終わった。



徐々に、ゆきめの頬が赤らみ始め、顔も下に俯いた。



両手を前に組み、いわゆる、モジモジしている状態だ。



広げていた足も閉じられ、さっきまで

合わせていた視線は、上の空だった。



「どうしたの?ゆきちゃん?」



念の為に、竜司は、彼女の様子を

確認しようとしたが、ゆきめは、

素っ頓狂な声を上げた。



「なっ...!なんでもないから!!」



「とりあえず、これからよろしくね!」



そう声を張り上げながら、彼女は、教室を出ていった。



ーーアレは、一体、なんだったんだ?



まるで、乙女の様な別人の態度に変わった、

ゆきめに竜司は、首を傾げた。



ーーそれにしても...。



竜司は、突然現れた、高校生の彼女の姿に、驚くばかりだ。



一言で表すと、真反対だ。



口調もそうだが、何よりも、彼女の見た目だ。



現実で、竜司が、いつも接してきた、

古田ゆきめは、お姫様の様な容姿だ。



背中まで伸びたツヤのある黒色の髪、

色白の肌に、整った服装、ワンピースが

似合いそうな格好だ。



しかし、夢の中で出会った、彼女は、別人だ。



いまやあまり見なくなったが、ガングロ系、

ギャルメイクをしており、これから水商売にでも

出かけると言われても、違和感がなかった。



彼女から自己紹介されなければ、気づかなかっただろう。



見た目が強烈が故に、クラスでも浮いていた。



ーー何かあるな...。



普段の古田ゆきめからは、想像がつかない、

心の闇が潜んでいるのを、竜司は、感じた。



その横で、聖女は、静かに口角を上げ、微笑んでいた。



「やりましたね。」



竜司の周りに集まっていた人だかりが去った後、

聖女は、彼に話しかけた。



ーーハァ...何かやらかした?



聖女の口からは言われる内容は、

ロクでもない事を理解していたので、

竜司の心の声は、ため息まじりであった。



先程の、古田ゆきめとのやり取りなのは、明白だ。



懸念事項はさておき、

サイコマリアに懺悔する気持ちで、

竜司は、耳を傾けた。



「竜司さん、恋愛偏差値が高いですね。」



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