ファーストミッションVol:12
9/19更新しました。
ーーギャァー!目がぁ!目がぁー!
目潰しをされた様な痛みで、その場に疼くまる
竜司だったが、しばらくして、収まってきた。
ようやく、瞼を開ける程にまで、回復した。
「いきなり目の前で、ピカッと光るとか反則だろ...」
危うく、失明するじゃねぇかと、ブツクサ文句を垂らしていた。
どうやら、口が減らない分、元気な様子だ。
クレームを出してやりたかったので、
聖女に、どういうつもりなのか問い詰めてやろうと、
目を開き始めた。
ーーまったく、何をしてくれたんだ..。
ぼんやりとしていた視界が、徐々に、鮮明になる中、
未だに、苦情が絶えない竜司であったが、瞳に入ってきた
景色が、またもや、彼の古傷を抉った。
「ここは...!オェ...!」
過去の記憶がフラッシュバックして、吐き気を催した。
竜司に代わり説明すると、彼が見た「ここ」とは、過去だ。
思い出したくもない、記憶から消去して、
そもそも無かったモノにしたい、忌々しい場所、
幼き頃、彼の暮らしたマンションが、聳え立っていた。
真向かいにある保育園、後ろに広がる一反の田んぼ、
徒歩5分もかからない距離にある、通った学校や
遊んでいた公園...
周り一面の環境も、当時のままであった。
竜司の過去そのものが、心の琴線に触れてしまった。
ーーな.....な..ん...で...?ウゥゥ...!
胃から逆流してくる酸っぱいモノが
口から出てくるのを堪えているが、
竜司は、この場にいる意味が理解できていなかった。
その時であった。
「ここは、夢の中の、夢です。」
「つまり、より深い、夢の世界にいます。」
どこからともなく、聖女が、彼の前に現れ、
自分達のいる場所を伝えた。
ーーグッ...じゃあ、何で深い夢がよりにもよって...
竜司の言わんとしているのは、
より一段、深い夢の中にいる事はわかったけど、
何故、彼の過去の、胸糞悪い場所にいるのか?だ。
夢は、自分の描いたイメージの通りになるならば、
他のでもよかったのだ。
よりにもよって、悪夢を蘇らせる必要は無かっただろう。
竜司の嗚咽を漏らしながら、問いかける目線に、
聖女のアンサーは、過酷な試練を与えた。
「竜司さんに、最初のミッションをお伝えします。」
「これから、あなたの心に巣食う、ターゲットがいます。」
「その対象を、調教してください。」
「場合によっては...」
「ご自身の手で、命を奪う事も、許可します。」
「世界を救う、第一歩です。」




